電気設備の技術基準の解釈 第182条
出退表示灯回路は60V以下・5A以下で保護(解釈第182条)
出退表示灯回路は、出退表示灯などに接続する最大使用電圧60V以下の電路で、定格電流5A以下の過電流遮断器で保護し、電源は絶縁変圧器から取ります。変圧器の1次側は対地電圧300V以下、2次側は使用電圧60V以下で、2次側にも各極に過電流遮断器が要ります。
公開日: 2026-10-25 / 最終更新: 2026-10-25 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
運営: 合同会社フューチャープロンプト。AIを活用して作成し、公開前に公式資料と照合しています。誤りのご報告は運営情報へ。
出退表示灯回路の意味と第182条の条件
第182条の出退表示灯回路は、出退表示灯その他これに類する装置に接続する電路のうち、最大使用電圧が60V以下のものです。ただし、第181条の小勢力回路と第183条の特別低電圧照明回路は、この条の対象から除かれます。 条文の見出しは「出退表示灯回路の施設」で、省令の根拠として第56条第1項、第57条第1項、第59条第1項、第63条第2項が示されています。
| 号 | 項目 | 条件 |
|---|---|---|
| 第一号 | 回路の保護 | 定格電流5A以下の過電流遮断器で保護 |
| 第二号 | 電源の変圧器 | 絶縁変圧器で、1次側の対地電圧300V以下、2次側の使用電圧60V以下 |
| 第三号 | 変圧器の2次側 | 変圧器に近接する箇所に、各極に過電流遮断器を施設 |
| 第四号 | 造営材に取り付ける電線 | 電線の種類と、電線を収める管・ダクトの条件(次の節) |
| 第五号 | その他の施設方法 | 第181条第1項第四号〜第七号と第2項に準じて施設 |
電源の変圧器と過電流遮断器(第一号〜第三号)
出退表示灯回路に電気を供給する電路には、絶縁変圧器を施設します。1次側の対地電圧は300V以下、2次側の使用電圧は60V以下です。電気用品安全法の適用を受けるものを除き、変圧器には次の耐電圧の性能も求められます。
| 巻線の定格電圧 | 加える試験電圧 | 加える箇所と時間 |
|---|---|---|
| 150V以下 | 交流1,500V | 1の巻線と他の巻線、鉄心および外箱との間に、連続して1分間 |
| 150Vを超える | 交流2,000V |
回路の保護は二段です。回路そのものを定格電流5A以下の過電流遮断器で保護し(第一号)、変圧器の2次側にも、変圧器に近い場所で各極に過電流遮断器を置きます(第三号)。 単に「近くに置く」ではなく、変圧器に近接する箇所とされている点が条文の表現です。
造営材に取り付ける電線(第四号)
出退表示灯回路の電線を造営材に取り付けて施設する場合、電線は直径0.8mmの軟銅線と同等以上の強さ・太さのもので、コードやケーブルなど決められた種類から選びます。キャブタイヤケーブルまたはケーブルでない電線は、管やダクトに収めて施設します。
| 号 | 項目 | 条件 |
|---|---|---|
| イ | 電線の種類と太さ | 直径0.8mmの軟銅線と同等以上の強さ・太さのコード、キャブタイヤケーブル、ケーブル、第181条第3項の絶縁電線。第181条第4項の通信用ケーブルは直径0.65mmの軟銅線と同等以上のもの |
| ロ | 管やダクトに収める | キャブタイヤケーブルまたはケーブルである場合を除き、合成樹脂管、金属管、金属線ぴ、金属可とう電線管、金属ダクト、フロアダクトのいずれかに収める |
| ハ | その他 | 第181条第1項第三号ハ〜ヘに準じる(損傷を受けるおそれのある箇所の防護、メタルラス張りなどの木造の造営材の貫通・取り付け、金属製の水管・ガス管との非接触) |
第181条に準じる事項(第五号)
第五号は、地中・地上・架空の電線、移動電線、特殊な場所の施設について、第181条の規定に準じるよう定めています。第182条は条文が短く、これらの内容は第181条に書かれています。
- 第181条第1項第四号: 電線を地中に施設する場合(電線の種類、堅ろうな管やトラフに収めるか、埋設深さ30cm以上とするか)。
- 第181条第1項第五号: 電線を地上に施設する場合(堅ろうなトラフまたは開きょに収める)。
- 第181条第1項第六号: 電線を架空で施設する場合(電線の強さ、高さ、支持点間の距離など)。
- 第181条第1項第七号: 移動電線(コード、キャブタイヤケーブル、絶縁電線、通信用ケーブル)。
- 第181条第2項: 第175条〜第178条の場所(粉じんの多い場所、可燃性ガスのある場所、火薬庫など)に施設する場合。
準用先の数値は第181条の条文で確認する必要があります。小勢力回路の施設(第181条)の記事で、同じ条文の整理を読めます。
小勢力回路との違い
どちらも最大使用電圧60V以下の電路です。違いは、小勢力回路が電圧区分ごとに電流の上限を決めるのに対し、出退表示灯回路は5A以下の過電流遮断器で保護する点です。出退表示灯回路は、小勢力回路と特別低電圧照明回路を除いた、残りの60V以下の電路を受け持つ条文です。
| 項目 | 小勢力回路(第181条) | 出退表示灯回路(第182条) |
|---|---|---|
| 接続する装置 | 電磁開閉器の操作回路、呼鈴、警報ベルなど | 出退表示灯その他これに類する装置 |
| 最大使用電圧 | 60V以下 | 60V以下 |
| 電流・保護の条件 | 最大使用電流が181-1表の値以下(15V以下は5A、15V超30V以下は3A、30V超60V以下は1.5A) | 定格電流5A以下の過電流遮断器で保護 |
| 変圧器 | 絶縁変圧器、1次側の対地電圧300V以下、2次短絡電流が181-1表の値以下 | 絶縁変圧器、1次側の対地電圧300V以下、2次側の使用電圧60V以下、耐電圧の性能、2次側に各極の過電流遮断器 |
特別低電圧照明回路は第183条の記事で整理しています。
この整理で言えないこと
- 個別の表示灯や回路が、出退表示灯回路・小勢力回路・特別低電圧照明回路のどれに当たるかは判定しません。
- 第181条の準用先の数値や条件は、第181条の本文で確認する必要があります。
- この種の工事に電気工事士の資格が要るかどうかは、電気工事士法で決まり、第182条では決まりません。
- 解釈は改正されるため、最新の本文は経済産業省のページで確認してください。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。 個別の施設の適否は、所轄の産業保安監督部や電気主任技術者などの専門家に確認してください。条文は経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」(第181条・第182条)です。
まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。
次に知りたいこと:小勢力回路の施設(解釈第181条)、特別低電圧照明回路(解釈第183条)、インターホン設置と電気工事業の登録