電気設備の技術基準の解釈 第181条

呼鈴・インターホンの小勢力回路は60V以下(解釈第181条)

呼鈴・警報ベルなどに接続する最大使用電圧60V以下の電路は、解釈第181条で「小勢力回路」として扱われ、電圧の区分ごとに最大使用電流が5A・3A・1.5Aに決められています。電源の変圧器の条件、電線の太さと種類、地中・架空に施設する場合の決まりを、条文から整理します。

公開日: 2026-10-24 / 最終更新: 2026-10-24 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26

運営: 合同会社フューチャープロンプト。AIを活用して作成し、公開前に公式資料と照合しています。誤りのご報告は運営情報へ。

小勢力回路とは(対象と60V以下の条件)

解釈第181条第1項は、電磁開閉器の操作回路、または呼鈴や警報ベル等に接続する電路で、最大使用電圧が60V以下のものを「小勢力回路」と定めています。この条の各号は、その小勢力回路を施設するときの条件です。

インターホンやドアホンの配線が小勢力回路に当たるかどうかは、条文の文言(呼鈴・警報ベル等に接続する電路で最大使用電圧が60V以下か)と製品の仕様で確認が必要です。 設置工事に電気工事業の登録が要るかどうかはインターホン・ドアホンの設置で整理しています。

電圧区分ごとの最大使用電流と変圧器の2次短絡電流

小勢力回路の最大使用電流と変圧器の2次短絡電流(181-1表)
最大使用電圧の区分最大使用電流変圧器の2次短絡電流
15V以下5A8A
15Vを超え30V以下3A5A
30Vを超え60V以下1.5A3A

電圧が高い区分ほど、回路に流してよい電流の上限が小さくなります。第一号は、小勢力回路の最大使用電流が表の中欄の値以下であることを求めています。表の右欄は、次の変圧器の条件で使います。

電源に使う変圧器の条件

第二号は、小勢力回路に電気を供給する電路に、次の3つに適合する変圧器を施設するよう定めています。

変圧器の2次側に、定格電流が表の最大使用電流以下の過電流遮断器を施設する場合は、2次短絡電流の条件は適用されません。たとえば30Vを超え60V以下の区分なら、定格電流1.5A以下の過電流遮断器を2次側に入れる方法です。

造営材に取り付ける電線の条件

第三号は、小勢力回路の電線を造営材(壁・天井・柱など建物の構造材)に取り付けて施設する場合の条件です。

小勢力回路の電線を造営材に取り付ける場合の条件(第三号)
項目条件
電線の太さケーブル(通信用ケーブルを含む)を除き、直径0.8mm以上の軟銅線、またはこれと同等以上の強さ・太さのもの
電線の種類コード、キャブタイヤケーブル、ケーブル、第3項の絶縁電線、第4項の通信用ケーブル。ただし、乾燥した造営材に施設する最大使用電圧30V以下の回路は被覆線も使える
損傷のおそれがある箇所適当な防護装置を施す
メタルラス張り等の木造造営材電線を取り付けるときは、絶縁性・難燃性・耐水性のあるがいしで支持し、造営材との離隔距離を6mm以上とする(防護装置やケーブルを使う場合を除く)
金属製の水管・ガス管など接触しないように施設する

第3項は小勢力回路に使う絶縁電線の性能(導体は単線またはより線、絶縁体の材料、清水中に1時間浸した後に1,500V(屋内専用のものは600V)を1分間加えて耐えること)を、第4項は通信用ケーブルの導体・外装・耐電圧を定めています。細かい数値は原文で確認してください。

移動電線(第七号)は、コード、キャブタイヤケーブル、第3項の絶縁電線、第4項の通信用ケーブルのいずれかで、絶縁電線は適当な防護装置に収めて使います。 低圧配線と弱電流電線との離隔の一般的な考え方は低圧配線の離隔距離で整理しています。

地中・地上・架空に施設する場合

小勢力回路を屋外に施設する場合の主な条件(第四号〜第六号)
施設方法主な条件
地中(第四号)600Vビニル絶縁電線、キャブタイヤケーブル(外装が天然ゴム混合物のものを除く)、ケーブル、外装が金属・クロロプレン・ビニル・ポリエチレンの通信用ケーブルのいずれか。堅ろうな管・トラフ等に収めるか、埋設深さ30cm以上(車両その他の重量物の圧力を受けるおそれがある場所は1.2m以上)とし、電線の上部を堅ろうな板またはといで覆う(第120条第6項の性能を満たすがい装のケーブルを使う場合を除く)
地上(第五号)地中の電線の種類に準じるほか、堅ろうなトラフまたは開きょに収める
架空(第六号)高さは、道路(車両の往来がまれなもの・歩行専用の部分を除く)横断で路面上6m以上、鉄道・軌道横断でレール面上5.5m以上、それ以外は地表上4m以上(道路以外の箇所は2.5mまで減らせる)。支持点間の距離は原則15m以下

一般の低圧地中電線の埋設深さは低圧地中ケーブルの埋設深さと管の選び方で整理しています。 架空の場合は、電線の種類ごとの引張強さや、ちょう架線の条件、弱電流電線等との離隔(30cm以上など)の細目が別にあり、本記事では扱いません。

粉じん・可燃性ガスのある場所に施設する場合

第2項が対象にするのは、第175条から第178条までに規定する場所(粉じんの多い場所、可燃性ガスのある場所、危険物のある場所、火薬庫)です。 そこに小勢力回路を施設する場合は、合成樹脂管工事(第158条)、金属管工事(第159条)、金属可とう電線管工事(第160条)、ケーブル工事(第164条)のいずれかに準じて施設します。第175条第1項第三号の場所だけは対象から除かれます。

弱電の回路でも、爆発や火災のおそれがある場所では、一般の屋内と同じ簡易な施設は認められません。工事方法の中身は合成樹脂管工事、金属管工事、金属可とう電線管工事で整理しています。

この整理で言えないこと

公式窓口で確認する事項

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。 個別の施設の適否は、所轄の産業保安監督部や電気主任技術者などの専門家に確認してください。条文は経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」(第181条)です。

まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。

次に知りたいこと:インターホン・ドアホンの設置と電気工事業登録、電気設備の技術基準(省令)と解釈の関係、低圧配線の離隔距離

一次資料の一覧は公式資料・根拠、判定ルールの検証記録は公開ルール台帳で確認できます。