建設業許可の「電気工事」の範囲

建設業許可の「電気工事」に含まれる工事(国交省の例示9種)

建設業法の許可業種「電気工事」には、国土交通省の例示で、発電設備・送配電線・引込線・変電設備・構内電気設備・照明設備・電車線・信号設備・ネオン装置の9種類の工事が挙げられています。太陽光発電設備の設置は電気工事、空調機器の設置は管工事、火災報知設備は消防施設工事など、近い工事は別の業種に分けられます。

公開日: 2026-10-16 / 最終更新: 2026-10-16 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26

運営: 合同会社フューチャープロンプト。AIを活用して作成し、公開前に公式資料と照合しています。誤りのご報告は運営情報へ。

国土交通省が「電気工事」に挙げる工事例9種

国土交通省「建設業許可事務ガイドラインについて」の別表(建設工事の種類と建設工事の例示)は、「電気工事」の例示として次の9種を挙げています。

別表は「例示」で、すべての工事名を網羅したものではありません。名前が並んでいない工事は、完成させる設備が例示のどれに近いかを見たうえで、行政庁に確認します。実際の工事がどの業種に当たるかは、許可を受ける行政庁(国土交通大臣または都道府県知事)へ確認してください。

近い工事の業種の分け方

電気を使う設備の工事には、電気工事以外の業種に区分されるものがあります。ガイドラインの別表と区分の考え方に沿って整理すると、次のとおりです。

電気に関わる工事の許可業種の区分(国土交通省のガイドラインより)
工事許可業種詳しく読む
太陽光発電設備の設置電気工事(太陽光発電設備の設置工事。屋根へ設置する場合の止水処理を含む)太陽光発電設備の許可区分
屋根一体型の太陽光パネルの設置屋根工事太陽光発電設備の許可区分
建築物の中に設置する通常の空調機器管工事空調機器の許可区分
火災報知設備・漏電火災警報器・非常警報設備消防施設工事電気工事と消防施設工事
有線・無線の通信設備、データ通信設備、放送機械設備電気通信工事電気工事と電気通信工事
自動ドア・シャッターの取付け建具工事別表の建具工事の例示
昇降機の設置機械器具設置工事(運搬機器設置工事に含まれる)ガイドライン(17)

既設の電気通信設備の改修・修繕・補修も電気通信工事に当たります。一方、点検・整備・修理を役務として提供するだけの保守は電気通信工事に当たらないとされています。迷うときは設備の名前ではなく、完成させる設備の種類で表と見比べます。

発電設備と機械器具設置工事の重なり

別表では、電気工事の「発電設備工事」とは別に、機械器具設置工事の例示に「内燃力発電設備工事」が挙げられています。ガイドラインは、機械器具設置工事には広くすべての機械器具の設置が含まれるため、機械器具の種類によっては電気工事・管工事・電気通信工事・消防施設工事などと重複するが、これらは原則としてそれぞれの専門の工事に区分し、いずれにも該当しない機械器具や複合的な機械器具の設置が機械器具設置工事に当たるとしています。

非常用の発電装置のように、電気設備と機械設備の両面を持つ工事がどちらの業種に当たるかは、設備の構成と契約内容で変わります。電気工作物としての区分と設置工事の資格は非常用発電装置の電気工作物の区分と設置工事の資格で、許可業種の判断は契約書と仕様書を示して許可行政庁へ確認してください。

電気工事業法の「電気工事」との違い

建設業許可の「電気工事」は許可業種の名前で、電気工事業法の「電気工事」は登録・通知の対象を決める定義です。同じ言葉でも、判定する法律と物差しが違います。経済産業省の資料は、電気工事業法の「電気工事」を、電気工事士法の電気工事から軽微な工事などを除いたものと説明しています(経済産業省「電気工事業法に関するQ&A」)。

建設業許可と電気工事業の登録・通知の比較
項目建設業許可(建設業法)登録・通知(電気工事業法)
問うこと請け負う工事が「電気工事」などどの許可業種か電気工事を業として行うか
手続きの窓口国土交通大臣または都道府県知事営業所を2以上の都道府県に置くなら経済産業大臣、1つの都道府県だけなら都道府県知事(電気工事業法第3条。建設業許可業者の通知は第17条の2の別の規定)

電気工事業の登録が要る場合でも、請負代金が小さければ建設業許可は不要なことがあります。その境目は建設業許可が不要な軽微な工事の基準、2つの制度の全体像は電気工事業登録と建設業許可の違いで確認できます。

契約前の確認順序

  1. 完成させる設備を、9種の例示と近い業種の表に当てはめる
  2. 複数の設備を含む契約は、電気・通信・消防・機械の工事ごとに内容と金額を見積書で分ける
  3. 主たる工事に附帯する工事として扱うなら、主従関係と必要性を記録する(附帯工事の考え方)
  4. 必要な許可業種と請負金額の基準を、許可行政庁へ確認する
  5. 電気工事業の登録・通知が要るかを、電気工事業法の側で別に確認する

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。個別の工事がどの許可業種に当たるかは、契約書と仕様書を示して建設業許可行政庁へ確認してください。

次に知りたいことは、一般建設業と特定建設業の違い、電気工事と電気通信工事の許可区分、営業所の専任技術者の要件で確認できます。

まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。

一次資料の一覧は公式資料・根拠で確認できます。