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複数営業所がある場合の電気工事業の提出先

電気工事業の登録・通知の提出先は、施工場所ではなく営業所の配置で決まります。営業所が一つの都道府県にとどまるか、複数の都道府県にまたがるかで、都道府県知事・産業保安監督部長・経済産業大臣のいずれかに分かれます。

制度確認日: 2026-07-26

「営業所」は施工場所ではなく施工管理を行う拠点

電気工事業法上の「営業所」は、電気工事の作業の管理を行わない拠点を含みません(e-Gov法令検索「電気工事業の業務の適正化に関する法律」第3条第1項)。契約締結や経営管理だけを行い、施工管理を別の拠点へ行わせている場所は、この数え方に含めません。工事1件ごとの施工場所も、営業所の数には数えません。

提出先を分ける3つのパターン

営業所配置による電気工事業の提出先
営業所配置提出先
一つの都道府県の区域内にのみ営業所を設置営業所所在地の都道府県知事
二以上の都道府県の区域内に営業所を設置し、同一の産業保安監督部の管轄内におさまる管轄する産業保安監督部長
二以上の産業保安監督部の管轄にまたがって営業所を設置経済産業大臣

登録電気工事業者は、一つの都道府県の区域内にのみ営業所を設置する場合は当該都道府県知事の登録を、二以上の都道府県の区域内に営業所を設置する場合は経済産業大臣の登録を受けます(同法第3条第1項)。経済産業大臣の権限は、政令の定めるところにより産業保安監督部長に行わせることができます(同法第35条)。この委任の結果、実務上は都道府県知事・産業保安監督部長・経済産業大臣の3段階に分かれます。

監督部の管轄は都道府県の数と一致しない場合がある

産業保安監督部の管轄は、本部と支部で複数の都道府県をまとめて担当している場合があります。例えば関東東北産業保安監督部は、関東地方に加え、東北支部として青森県・岩手県・秋田県・山形県・宮城県・福島県・新潟県を管轄します(関東東北産業保安監督部「申請書等の提出先」)。この場合、関東地方の都道府県と東北支部管内の都道府県の両方に営業所を設置しても、同じ関東東北産業保安監督部が提出先になります。

つまり、営業所が置かれた都道府県の数だけを見て「複数の監督部にまたがるはずだから経済産業大臣」と判断するのは早計です。監督部と支部・監督署をまたぐ組合せの中には、同一の提出先として扱われるものがあります。営業所の都道府県ごとに、現在の監督部の管轄表を確認してください。

営業所の異動で提出先が変わったとき

経済産業大臣の登録を受けた登録電気工事業者が、その後一つの都道府県の区域内にのみ営業所を有することとなった場合は、その日から30日間は従前の登録がなお効力を持ちます。その期間内に都道府県知事の登録を申請すれば、登録または拒否の処分があるまで同様に扱われます(同法第8条第1項)。都道府県知事の登録を受けたときは、遅滞なく経済産業大臣へ届け出ます(同条第2項)。

都道府県知事の登録を受けた登録電気工事業者が、その後複数の都道府県に営業所を持つ、または他の都道府県知事の管轄に営業所を移すなどして提出先が変わる場合も、新たな提出先で登録を受けたときは、遅滞なく従前の都道府県知事へ届け出ます(同条第3項)。従前の都道府県知事の登録は、その時点で効力を失います(同法第13条)。通知電気工事業者にも、同様の届出・通知の仕組みがあります(同法第17条の2第2項・第3項)。

公式窓口で確認する事項

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。実際の営業所の配置と提出先は、経済産業省または管轄の産業保安監督部の現行の管轄表で最終確認してください。

まだ提出先を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、営業所配置から提出先候補を表示できます。