公式資料をもとに整理

登録電気工事業者とは?要件・申請先・有効期間5年

登録電気工事業者とは、建設業許可を受けずに一般用電気工作物等を含む電気工事業を営むために、都道府県知事または経済産業大臣の登録を受けた事業者です。電気工事業法上の4区分の一つであり、欠格事由に該当しないこと、営業所ごとに主任電気工事士を置くことなどが登録の要件になります。

公開日: 2026-09-08 / 最終更新: 2026-10-10 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26

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登録電気工事業者の要点(電気工事業法の条文による)
確認したいこと内容根拠
対象建設業許可を受けずに、一般用電気工作物等を含む電気工事業を営む者第3条・第34条第1項
申請先営業所が1つの都道府県内だけなら都道府県知事、2以上の都道府県にあれば経済産業大臣第3条第1項
要件欠格事由に該当しないこと、営業所ごとに主任電気工事士を置くこと第6条・第19条
有効期間5年(満了後も続けるなら更新の登録)第3条第2項・第3項
登録後の義務測定器具の備付け、標識の掲示、帳簿の備付け・保存第24条〜第26条
自家用電気工作物のみを扱う場合登録ではなく通知電気工事業者(第17条の2)第17条の2

登録電気工事業者の定義

e-Gov法令検索「電気工事業の業務の適正化に関する法律」第2条第3項は、「登録電気工事業者」を第3条第1項または第3項の登録を受けた者と定義しています。第3条の登録は、経済産業省の「電気工事業法の逐条解説」によれば「電気工事業を営もうとする者は、自家用電気工作物のみに係る電気工事業を営もうとする場合を除き、登録を受けなければならない」制度です。

つまり登録電気工事業者になるのは、一般用電気工作物等を含む電気工事を扱う場合です。自家用電気工作物のみを扱う場合は、登録ではなく第17条の2の通知電気工事業者が対象になります。この2つの工作物の具体的な区別は一般用電気工作物等と自家用電気工作物の違いで確認できます。

登録が必要になる条件

電気工事業法第2章(第3条〜第18条)は、建設業法の許可を受けた建設業者には適用されません(同法第34条第1項)。建設業許可を持たずに一般用電気工作物等を含む電気工事業を営む者が登録の対象で、建設業許可を持つ場合は登録に代わり、みなし登録電気工事業者として届出等を行います。みなし登録電気工事業者の定義・要件・手続きはみなし登録電気工事業者とは(要件・手続き・義務の一覧)で整理しています。

建設業許可の有無と扱う電気工作物の種類による4区分全体の整理は電気工事業登録と建設業許可の違いで行っています。自分が営もうとする事業がそもそも電気工事業法上の「電気工事業」に当たるかどうか(対象の内外)は電気工事業の登録・通知が不要なケースの境界で確認してください。4区分を一覧表で比較したい場合は電気工事業4区分の比較表で確認できます。

登録の要件

登録を受けるには、次の2点を確認します。

  1. 登録申請者が欠格事由に該当しないこと

    電気工事業法第6条第1項各号は、罰金以上の刑を受けてから2年を経過しない者、登録取消しから2年以内の者など、登録を拒否する事由(欠格事由)を定めています。詳しい類型は電気工事業の登録を拒否される場合(登録申請者の欠格事由)で整理しています。

  2. 営業所ごとに主任電気工事士を置くこと

    第19条は、一般用電気工事の業務を行う営業所(特定営業所)ごとに、第一種電気工事士、または第二種電気工事士免状取得後に電気工事の実務経験を3年以上有する第二種電気工事士を、主任電気工事士として置くことを求めています。要件・選任・変更の詳細は主任電気工事士の要件・選任・変更手続きで確認できます。免状の種類と実務経験年数から目安を知りたい場合は、主任電気工事士になれるかを確認するツールを使えます。

個人事業主(一人親方)が自分で申請する場合

個人で登録を受ける場合も、欠格事由に当たらないことと、営業所ごとの主任電気工事士の2つが要件です。事業者本人が主任電気工事士の要件を満たし、その営業所で主として従事するなら、別の人を置かずに本人が兼ねられます(一人親方の特例の根拠)。

書類の違いは、東京都環境局「電気工事業の登録・届出」の、建設業許可を持たない方向けの新規登録申請の案内(2025年4月1日更新)に、次のように載っています。

主任電気工事士が従業員でなければ、従業員の場合だけに求められる書類は条件に当たりません。本人が主任を兼ねる場合の書類の組み合わせは、提出先の都道府県の案内で必ず確認してください。案内の書き方は県ごとに異なり、他県で同じ扱いになるとはここでは言えません。

登録の手続きと有効期間

登録を受けようとする者は、経済産業省令で定める事項を記載した登録申請書を提出します。第4条第1項は、氏名または名称・住所(法人は代表者の氏名)、営業所の名称・所在地・当該営業所の業務に係る電気工事の種類、法人の役員の氏名、主任電気工事士の氏名・免状の種類・交付番号を記載事項として挙げています。

申請書には、登録申請者が欠格事由に該当しないことを誓約する書面その他の書類を添付します(第4条第2項)。区分別の様式・添付書類の詳細は電気工事業の登録・通知に必要な書類と様式で確認してください。

添付書類を区分別に確認したい場合は電気工事業の申請書類チェックリストも使えます。

提出先は営業所の配置で分かれます。2以上の都道府県の区域内に営業所を設置する場合は経済産業大臣、1の都道府県の区域内にのみ営業所を設置する場合は当該営業所の所在地を管轄する都道府県知事です(第3条第1項)。複数営業所がある場合の判定は複数営業所がある場合の電気工事業の提出先で整理しています。

登録の有効期間は5年です(第3条第2項)。満了後も引き続き電気工事業を営もうとする場合は、更新の登録を受けなければなりません(同条第3項)。

自分の次回更新期限の目安は登録電気工事業者の更新期限を計算するで確認できます。更新期限や失効時の扱いは電気工事業登録・通知の更新・変更・廃止の手続きで確認できます。

登録されると登録証が交付されます(第7条)。記載事項の訂正・再交付・返納は電気工事業の登録証とは(訂正・再交付・返納)で整理しています。登録時の登録免許税・都道府県の登録手数料、更新時の費用は登録電気工事業者になる前に確認する初期費用・継続する負担の一覧にまとめています。

都道府県の標準処理期間(公表を確認できた4県)

標準処理期間は、申請が窓口に届いてから登録の可否を決めるまでに通常かかる期間として、各都道府県が定めて公表するものです。登録申請について公式ページで日数を確認できたのは、神奈川県16日、千葉県20日、群馬県3日、三重県15日の4県で、日数の数え方も県ごとに異なります。

登録電気工事業者の登録申請の標準処理期間(公式ページの記載・4県)
都道府県標準処理期間公式ページの記載出典
神奈川県16日以内書類に不備がなければ受付後16日以内(土日祝日を除く)に登録証が交付される神奈川県「電気工事業の登録新規」
千葉県20日総日数20日間(土曜日、日曜日、祝日等を含む)千葉県「登録電気工事業者登録申請」
群馬県3日「標準処理期間 3日」とのみ記載(土日祝日を含むかの記載なし)群馬県「電気工事業の登録」の手続きページ
三重県15日書面審査8日、申請者との協議2日、内部決裁5日の計15日三重県「電気工事業の登録」審査基準・標準処理期間等個別表

千葉県は土日祝日を含む総日数、神奈川県は土日祝日を除く日数と、同じ「日」でも数え方が違うため、数字の大小だけで早い遅いは比べられません。群馬県の3日は、数え方が公式ページに書かれていません。また標準処理期間は通常かかる目安であり、書類に不備があれば延び、期間内の登録を保証するものではありません。

東京都・愛知県・大分県・大阪府・石川県は、手数料の確認時に見た登録申請のページに日数の記載がありませんでした。開業予定日から申請時期を逆算するときは、営業所を管轄する都道府県の窓口へ確認してください。手数料との関係は都道府県知事宛の登録手数料・審査期間(確認できている実例)にまとめています。

登録後に確認する流れ

登録を受けた後も、営業所ごとの標識の掲示、帳簿の備付け・5年間保存、絶縁抵抗計などの測定器具の備付け、主任電気工事士の職務の履行が続きます。

登録後に確認する義務の一覧は電気工事業登録後に確認する義務(主任電気工事士・標識・帳簿)でまとめて確認できます。取引先や下請が登録電気工事業者かどうかは、登録簿の謄本交付・閲覧で確認できます。方法は取引先が登録・通知電気工事業者かを検索・確認する方法(登録簿の謄本・閲覧)で整理しています。

都道府県ごとの申請の流れは、たとえば長崎県の電気工事業登録申請の流れのように県別のガイドにまとめています。

次に知りたいこと

公式窓口で確認する事項

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。

自分の事業が登録の対象になるか、欠格事由に該当しないか、主任電気工事士の要件を満たすかは、申請前に営業所を管轄する都道府県(または経済産業大臣への申請窓口)へ確認してください。都道府県ごとに窓口・様式・審査期間が異なる場合があります。

自分の予定する工事が4区分のどれに当たるか分からない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、確認が必要な項目を分けて表示できます。

法令用語の意味をまとめて引きたいときは、電気工事業の用語集(24語)が使えます。

一次資料の一覧は公式資料・根拠、判定ルールの検証記録は公開ルール台帳で確認できます。