公式資料をもとに整理

建設業許可(電気工事業)の欠格要件(許可を受けられない場合)

建設業許可(電気工事業)は、経営業務・営業所技術者・誠実性・財産的基礎の基準を満たしていても、申請者が建設業法第8条の欠格要件のいずれかに該当すると許可を受けられません。14の号にわたる欠格要件を整理します。

公開日: 2026-08-24 / 最終更新: 2026-08-24 / 制度確認日: 2026-07-26

欠格要件に該当すると許可を受けられない

e-Gov法令検索「建設業法」第8条本文は、許可を受けようとする者が次の各号のいずれかに該当するとき、または許可申請書・添付書類に重要な事項について虚偽の記載があるか重要な事実の記載が欠けているときは、行政庁(国土交通大臣または都道府県知事)は許可をしてはならないと定めています。

経営業務の管理責任者等・営業所技術者・誠実性・財産的基礎という第7条の4基準(積極要件)とは別に、この第8条の欠格要件(消極要件)にも該当しないことが必要です。第7条の4基準は経営業務の管理責任者等営業所技術者誠実性・財産的基礎の各記事で整理しています。

欠格要件の一覧(第8条第1号〜第14号)

建設業許可の欠格要件(建設業法第8条)
欠格要件の要点
第1号破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
第2号第29条第1項第7号・第8号(不正の手段による許可、または施工不良で公衆に危害を及ぼす等の第28条第1項各号に該当し情状特に重い場合や営業停止処分違反)に該当することにより許可を取り消され、取消しの日から5年を経過しない者
第3号第2号の取消処分に係る行政手続法上の聴聞の通知があった日から処分(または処分をしないことの決定)までの間に、廃業等の届出(第12条第5号)をした者で、届出の日から5年を経過しないもの
第4号第3号の通知の日前60日以内に、第3号の届出に係る法人の役員等・政令で定める使用人、または個人の政令で定める使用人であった者で、届出の日から5年を経過しないもの
第5号営業停止処分(第28条第3項・第5項)を受け、停止の期間が経過しない者
第6号営業禁止処分(第29条の4)を受け、禁止の期間が経過しない者
第7号拘禁刑以上の刑に処せられ、執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
第8号建設業法・建設工事の施工や労働者の使用に関する一定の法令・暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(一部規定を除く)の違反、または刑法の一定の罪・暴力行為等処罰法の罪により罰金刑に処せられ、執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
第9号暴力団員、または暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者
第10号心身の故障により建設業を適正に営むことができない者として国土交通省令で定めるもの
第11号営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者で、その法定代理人が第1号〜第10号のいずれかに該当する者、または法定代理人が法人でその役員等のうちに第1号〜第4号・第6号〜第10号のいずれかに該当する者があるもの
第12号法人で、その役員等・政令で定める使用人のうちに第1号〜第4号・第6号〜第10号のいずれかに該当する者があるもの
第13号個人で、その政令で定める使用人のうちに第1号〜第4号・第6号〜第10号のいずれかに該当する者があるもの
第14号暴力団員等(第9号に規定する者)がその事業活動を支配する者

第2号〜第4号は、不正な手段による許可の取得や、施工不良で公衆に危害を及ぼす等の重大な違反を理由とする取消処分を受ける前に、あらかじめ廃業届を出して処分を免れようとする、いわゆる「駆け込み廃業」を防ぐための規定です。処分の通知後に廃業届を出しても、届出の日から5年間は欠格要件に該当したままになります。

更新の場合は一部の号が対象外になる

第8条本文の括弧書きは、許可の更新を受けようとする者については、第1号または第7号〜第14号のいずれかに該当する場合のみを拒否事由とし、第2号〜第6号は更新の拒否事由に含めないとしています。国土交通省の「建設業許可事務ガイドライン」は、この扱いについて、許可は業種ごとに与えられるものであり、第29条の取消しを受けていない他の建設業許可はその更新を認める必要があること、営業停止・営業禁止は許可の更新自体を妨げるものではないことによるとしています。

第12号・第13号は、申請者本人だけでなく、法人の役員等・政令で定める使用人、個人の政令で定める使用人が欠格要件(第1号〜第4号・第6号〜第10号)に該当する場合も、申請者自身の欠格要件になると定めています。同ガイドラインは、第12号・第13号の括弧書きについて、該当する役員等・使用人が、その事由に該当する以前から役員等・使用人であった場合にまで直ちに許可の取消し・拒否事由とするのは適切でないという趣旨で設けられていると説明しています。

同ガイドラインはまた、役員等の一覧表に記載された「顧問」「相談役」「株主等」が欠格要件に該当した場合、その者が業務を執行する社員・取締役・執行役またはこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有すると認められるかどうかを個別に判断するとしています。

心身の故障の判断基準(第10号)

第10号の「心身の故障により建設業を適正に営むことができない者として国土交通省令で定めるもの」は、建設業法施行規則第8条の2で「精神の機能の障害により建設業を適正に営むに当たつて必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者」とされています。同ガイドラインは、成年被後見人・被保佐人に該当しない者はこの欠格要件に該当せず、該当する場合でも、医師の診断書等により回復の見込みや所見を踏まえて必要な認知・判断・意思疎通を適切に行えると認められるときは該当しないとしています。

公式窓口で確認する事項

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。自身または法人の役員等・使用人が欠格要件に該当するかどうかの最終判断は、許可行政庁(国土交通大臣または都道府県知事)の公式資料または窓口で確認してください。

電気工事業法上の登録・通知の欠格事由(第6条)は電気工事業の登録を拒否される場合で整理しています。建設業許可と電気工事業登録・通知の違いは電気工事業登録と建設業許可の違いで確認できます。許可取得後に欠格要件へ後発的に該当した場合の取消しを含む監督処分の全体像は建設業許可(電気工事業)の監督処分で整理しています。

まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。

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