公式資料をもとに整理

電気工事業で建設業許可を取得するための人的要件(営業所技術者)

建設業許可(電気工事業)を受けるには、営業所ごとに専任の営業所技術者を置く必要があります。資格・実務経験による3つの経路を、建設業法第7条から整理します。

公開日: 2026-08-13 / 最終更新: 2026-08-16 / 制度確認日: 2026-07-26

営業所ごとに専任の営業所技術者を置く要件

e-Gov法令検索「建設業法」第7条は、建設業許可(一般建設業)を受けようとする者の基準の一つとして、営業所ごとに、専任の営業所技術者を置くことを求めています(同条第2号)。営業所技術者は「建設工事の請負契約の締結及び履行の業務に関する技術上の管理をつかさどる者」と定義されています。

電気工事業登録と建設業許可の違いで整理しているとおり、この許可は電気工事業法の登録・通知とは別の制度です。建設業許可(電気工事業)を新たに取得する場合は、この人的要件を別途確認する必要があります。

営業所技術者になれる3つの経路

営業所技術者になれるのは、次の3つの経路のいずれかに該当する者です(同法第7条第2号イ・ロ・ハ)。

営業所技術者になれる3つの経路
経路学歴・学科要件実務経験
在学中に国土交通省令で定める学科を修めたうえで卒業高等学校・中等教育学校卒業後5年以上、または大学・高等専門学校卒業後3年以上
学歴要件なし10年以上
国土交通大臣がイまたはロに掲げる者と同等以上の知識・技術・技能を有すると認定した者

いずれの経路も「許可を受けようとする建設業に係る建設工事」に関する要件です。電気工事業の許可を受ける場合は、電気工事に関する実務経験・学科であることが必要になります。経路イの学科の具体的な指定内容は国土交通省令に定められており、本記事では扱いません。

電気工事業で経路ロ(実務経験10年以上)を使う場合

経路ロを使う場合に必要になるのは、電気工事に関し10年以上の実務の経験です。経路イと異なり、学歴要件はありません。

ただし、実務経験の期間・内容をどのように証明するかは、許可行政庁が求める証明書類・様式によって扱いが異なるため、本記事では扱いません。申請時に必要な書類は、許可行政庁(国土交通大臣または都道府県知事)の窓口で確認してください。

営業所技術者以外にも確認する人的要件

営業所技術者の要件は、建設業法第7条が定める許可基準の一つです。同条は他に、経営業務の管理を適正に行うに足りる能力を有する者であること(第1号)、請負契約に関して不正・不誠実な行為をするおそれが明らかな者でないこと(第3号)、請負契約を履行するに足りる財産的基礎・金銭的信用を有しないことが明らかな者でないこと(第4号)も基準としています。第3号・第4号の具体的な基準は本記事では扱いません。

また、特定建設業の許可を受ける場合は、営業所技術者よりも要件が厳しい「特定営業所技術者」を置く必要があります(同法第15条第2号)。一般建設業と特定建設業のどちらの許可が必要かは、発注者から直接請け負う下請契約の金額などによって決まりますが、この判定基準は本記事では扱いません。

電気工事業法の主任電気工事士との違い

電気工事業法上の主任電気工事士は、登録電気工事業者・みなし登録電気工事業者が一般用電気工作物等に係る電気工事を行う特定営業所に置く別の資格者です。

営業所技術者(建設業法)と主任電気工事士(電気工事業法)は、根拠法令も選任要件も異なる別の制度です。同一人物がどちらも兼ねられるかどうかは、本記事では扱いません。建設業許可と電気工事業の登録・通知をどちらも必要とする場合、それぞれの人的要件を別々に確認してください。

公式窓口で確認する事項

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。実務経験・資格の該当性や必要書類は、許可行政庁の公式資料または窓口で最終確認してください。

建設業許可の有無による4区分への影響は電気工事業登録と建設業許可の違い、取引先の建設業許可の有無を確認する方法は取引先の建設業許可の有無を確認する方法で整理しています。

まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。

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