営業所と施工場所に掲示

電気工事業者の標識の記載事項・掲示場所・様式

電気工事業者の標識は営業所へ掲げ、1日で完了する工事を除いて施工場所ごとにも見やすい場所へ掲げます。事業者区分ごとに標識名と記載欄が異なるため、建設業許可票だけで代用しません。

公開日: 2026-08-15 / 最終更新: 2026-10-06 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26

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標識の掲示場所(営業所・電気工事の施工場所)

電気工事業法第25条は、営業所と電気工事の施工場所ごとに、氏名・名称その他の省令事項を記載した標識を見やすい場所へ掲げるよう定めています(e-Gov法令検索「電気工事業法」)。ただし、施行規則第12条第2項は1日で完了する電気工事について施工場所の掲示を不要としています。営業所の標識はこの例外の対象ではありません。

登録系7項目・通知系5項目の記載事項の違い

登録・みなし登録は7項目、通知・みなし通知は5項目を記載します。通知・みなし通知には電気工事の種類・主任電気工事士等の氏名の欄がなく、登録番号に相当する欄も番号ではなく通知先の記載にとどまります。

登録系・通知系の記載事項
記載項目登録・みなし登録通知・みなし通知
①登録番号(登録・みなし登録)/通知先(通知・みなし通知)登録番号または届出先通知先(番号の記載はない)
②登録・届出年月日/通知年月日ありあり
③氏名または名称ありあり
④法人代表者ありあり
⑤営業所名ありあり
⑥電気工事の種類あり欄なし
⑦主任電気工事士等の氏名あり欄なし

条文だけを見ると、施行規則第12条は通知の年月日及び通知先(みなし登録は届出の年月日及び届出先)を挙げるのみで、登録番号と違い、通知先・届出先に番号を記載するとは書いていません。上の表の「番号の記載はない」は条文の項目名の範囲での記載で、実際の記載については、経済産業省の「電気工事業法に関するQ&A」(問23)が、通知電気工事業者・みなし通知電気工事業者・みなし登録電気工事業者の標識の「通知先」「届出先」に、受理書に記載されている整理番号を記載するよう案内しています(条文の読替えにより、欄名は通知・みなし通知が「通知先」、みなし登録が「届出先」です)。標識を作るときは、この欄に整理番号を入れる前提で確認してください。

通知電気工事業者が通知後に受け取る書面と整理番号は通知電気工事業者とはで整理しています。

みなし登録電気工事業者の標識にある「届出年月日」は、届出受理通知書の交付日ではなく、届出年月日を記載します(同Q&A問24)。整理番号の付け方の例は登録証とはで整理しています。書き方に迷う場合は、登録・届出・通知を受け付けた行政庁の現行の案内も確認してください。

4区分別の標識名の違い

事業者区分と標識
区分標識上の表示
登録電気工事業者登録電気工事業者登録票
通知電気工事業者通知電気工事業者通知票
みなし登録登録電気工事業者届出済票
みなし通知通知電気工事業者通知済票

標識の大きさは、令和7年7月31日施行の改正で「縦25cm以上・横35cm以上」に縮小できるようになりました(改正前は「縦35cm以上・横40cm以上」)。対象は登録電気工事業者とみなし登録電気工事業者の標識(様式第十五・様式第十六)で、通知電気工事業者・みなし通知電気工事業者の標識(様式第十五の二・様式第十六の二)については改正条文に記載がありません。

根拠は経済産業省「電気工事業の業務の適正化に関する法律施行規則の一部を改正する省令について」と、その根拠となる経済産業省令第五十六号(官報掲載)です。既存の標識が改正前の大きさのままでも、改正後の下限を上回るため、この改正だけを理由に作り直す必要はありません。

通知・みなし通知の標識の大きさ(経産省Q&A問22)

大きさを条文で定めているのは登録・みなし登録の標識だけです。経済産業省の「電気工事業法に関するQ&A」(問22)は、通知電気工事業者(様式第十五の二)とみなし通知電気工事業者(様式第十六の二)についても、容易に識別できるという目的に照らし、登録・みなし登録の標識と同程度の大きさで作成するよう案内しています。このQ&Aが挙げる大きさは改正前の縦35cm以上・横40cm以上なので、改正後の縮小した大きさを通知系にそのまま当てはめてよいかは、提出先の行政庁に確認してください。

4区分の記載例(数字・名称は仮の値)

下の表は、区分ごとに標識へ何を書くかの例です。番号、日付、名称は説明用の仮の値で、実在の登録・届出・通知とは関係ありません。実際の表記は受理書や行政庁の案内に合わせてください。

区分別の標識の記載例(仮の値)
区分①の欄②〜⑤の例⑥⑦の欄
登録電気工事業者登録番号:第○○○号登録年月日:○年○月○日/氏名または名称:株式会社○○/代表者:○○/営業所名:本店電気工事の種類・主任電気工事士等の氏名を記載
みなし登録届出先:受理書の整理番号届出年月日(受理通知書の交付日ではない)/氏名または名称/代表者/営業所名電気工事の種類・主任電気工事士等の氏名を記載
通知電気工事業者通知先:受理書の整理番号通知年月日/氏名または名称/代表者/営業所名欄なし
みなし通知通知先:受理書の整理番号通知年月日/氏名または名称/代表者/営業所名欄なし

整理番号は、Q&A問23が「大臣(通知)第△△号」などと例示する受理書記載のものを書きます。

まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。

労災保険関係成立票・建設業の許可票との違い

工事現場には、電気工事業の標識とは別の法令に基づく掲示物が並ぶことがあります。根拠法令と掲示する者がそれぞれ異なり、1枚で他を兼ねることはできません。

電気工事業の標識・建設業の許可票・労災保険関係成立票の比較
掲示物根拠掲示する者掲示場所・記載事項
電気工事業の標識電気工事業法第25条電気工事業者(登録・みなし登録・通知・みなし通知)営業所と施工場所(1日で完了する工事の施工場所を除く)
建設業の許可票(標識)建設業法第40条、同法施行規則第25条建設業の許可を受けた建設業者店舗と、発注者から直接請け負った建設工事の現場。一般・特定の別、許可年月日・許可番号・許可を受けた建設業、商号又は名称、代表者の氏名(現場は主任技術者又は監理技術者の氏名も)
労災保険関係成立票労働保険徴収法施行規則第77条労災保険の保険関係が成立している建設の事業の事業主様式第四号の成立票を見やすい場所に掲げる

建設業の許可票は許可を受けた業者の掲示物なので、許可を受けていない電気工事業者には許可票の掲示義務そのものがありません。許可票を掲げても電気工事業の標識の代わりにはならず、反対に電気工事業の標識を掲げても許可票や労災保険関係成立票の掲示義務は消えません。登録と許可の違いは電気工事業登録と建設業許可の違い、許可後の標識と帳簿は建設業許可後の標識・帳簿・図書の義務と電気工事業法との違いで確認できます。

ホームページへの掲載と法定掲示の違い

行政は消費者が適法な事業者を識別しやすいよう、自社サイト等にも標識と同様の内容を掲載するよう協力を求めています(新潟県「電気工事業標識の掲示について」)。これは営業所・施工場所の法定掲示を置き換えるものではありません。公開時は個人情報・現場情報の扱いも確認します。

標識を掲げない場合は電気工事業法第25条・第42条により1万円以下の過料の対象となります(詳細は電気工事業法の監督処分と罰則で確認できます)。

掲載する登録番号が現在も有効かは、登録簿の閲覧請求などの方法は電気工事業者の登録番号の確かめ方で確認できます。

掲示前チェック

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。標識様式や掲示内容は提出先行政庁の最新案内を確認してください。

標識以外の継続義務は登録後に確認する義務で確認できます。

標識とあわせて確認する義務に、工事ごとの記録を残す帳簿があります。記載事項と保存期間は電気工事業の帳簿に記載する6項目と5年保存で確認できます。

一次資料の一覧は公式資料・根拠で確認できます。