保安ネット操作マニュアルに沿ってみなし登録の届出手順を確認
保安ネットのみなし登録届出の操作手順(開始・変更・廃止)
保安ネットの電気工事業法メニューは、本省・産業保安監督部所管の手続が対象です。都道府県知事所管の申請方法は自治体ごとに確認し、国所管でも通常メニューにない手続は簡易申請を使い分けます。ここでは特に、GビズIDエントリーでは提出できないみなし登録電気工事業者(建設業者)の開始・変更・廃止届出について、操作マニュアルの画面構成に沿って入力手順と必要書類を整理します。
公開日: 2026-08-15 / 最終更新: 2026-10-03 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
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利用前の提出先の判定
経済産業省の操作マニュアルは「本省・監督部所管の電気工事業分野における手続」を対象としています(経済産業省「保安ネット提出者向け操作マニュアル(電気工事業法)」)。営業所が一都道府県内だけなら都道府県知事所管となるため、その自治体の電子申請・郵送・窓口案内に従います。営業所配置から提出先を決める方法は複数営業所がある場合の提出先で確認できます。
保安ネットへのログイン
保安ネット(本省・産業保安監督部所管の電子申請システム)へは、経済産業省「保安ネットポータル」のログインボタンから入ります(経済産業省「保安ネットポータル」)。ポータル上の「保安ネットにログイン」ボタンを押すとGビズIDのログイン画面に遷移します。専用の会員登録は不要で、事前に取得したGビズIDのアカウントID・パスワードでログインします。
ログインした後にどの手続を選べるか、どのアカウント種別で提出できないかはGビズIDの注意点と通常メニューと簡易申請で確認してください。ポータルには「保安ネットにログイン」ボタンとは別に「自治体宛はこちら」という入口もあります。都道府県知事所管の電気工事業手続がこの入口から電子申請できるかどうかは都道府県ごとに異なり、対応状況も随時更新されるため、営業所を管轄する都道府県の案内、または保安ネットポータルのお知らせ欄で最新の対象自治体・対象手続を確認してください。
GビズIDのアカウント種別の確認
保安ネットはGビズIDでログインします。ただし、GビズIDエントリーでは提出できない手続があります。
マニュアルは、みなし登録電気工事業者(建設業者)の開始・変更・廃止届出をエントリー対象外とし、新規手続メニューにも表示されないと明記しています。アカウントを取得済みというだけで提出可能と判断せず、手続名とアカウント種別を照合します。
アカウント種別は、提出できる手続だけでなく、他のアカウントが提出した手続を参照できる範囲も分けます。操作マニュアルが示す参照権限は次のとおりです。
| アカウント名 | 参照範囲 |
|---|---|
| GビズIDプライム | 同一法人および個人事業主のGビズIDメンバーが提出した申請内容・結果を参照可能 |
| GビズIDメンバー | GビズIDプライム配下のアカウント。同一グループ内の他メンバーが提出した申請内容・結果を参照可能 |
| GビズIDエントリー | 自身のアカウントから提出した申請内容・結果のみ参照可能 |
マニュアルは推奨アカウントをGビズIDプライムとしています。複数の担当者でGビズIDメンバーアカウントを使い分ける場合、プライムアカウントは保安ネット上でメンバーをグループ分けして手続情報の参照範囲を管理できます。グループに所属するメンバーは同一グループ内の他メンバーの手続情報を参照できますが、他グループの情報は参照できません。プライムアカウント自身はデフォルトグループとして扱われ、他のグループを含むすべての手続情報を参照できます。グループを設定していないメンバーもデフォルトグループの扱いになり、この場合はプライムと同様に他グループの情報も参照できます。初回ログイン時はデフォルトグループの状態で、グループを変更すると変更前のグループの情報は参照できなくなる点に注意してください。
通常メニューと簡易申請の使い分け
マニュアル別紙に掲載された手続は保安ネットの通常メニューから作成し、それ以外は簡易申請で提出できます。検索結果に手続が出ないときは、提出先の誤り、GビズID種別、通常メニュー対象外の3点を順に確認します。
- 所管を確認:都道府県か、本省・監督部かを営業所配置から判定する。
- 手続名を確定:登録・更新・変更・廃止、通知、みなし登録等を区別する。
- 経路を選ぶ:通常メニューの対象一覧になければ簡易申請を確認する。
- アカウントを確認:エントリーで提出不可の手続でないか確認する。
みなし登録3手続の様式・手数料・期限
みなし登録電気工事業者(建設業者)が保安ネットで提出する手続は3つあり、いずれも手数料はかかりません(経済産業省「取り扱い手続一覧【電気工事業の業務の適正化に関する法律】」)。期限はいずれも「遅滞なく」で、登録電気工事業者・通知電気工事業者の届出事項変更の30日以内という期限とは異なります(電気工事業法第34条第4項・第5項)。
| 手続 | 様式 | 根拠条文 | 手数料 |
|---|---|---|---|
| 電気工事業開始届出 | 様式第18 | 施行規則第24条 | 無料 |
| 電気工事業変更届出 | 様式第19 | 施行規則第25条第1項 | 無料 |
| 電気工事業廃止届出 | 様式第20 | 施行規則第25条第2項 | 無料 |
様式・添付書類の詳しい条文根拠は登録・通知・みなしの必要書類比較で、変更・廃止の様式一覧は更新・変更・廃止の手続で確認できます(e-Gov法令検索「電気工事業の業務の適正化に関する法律施行規則」)。
入力手順:基礎情報→詳細情報→添付書類→最終確認
保安ネット操作マニュアルは、みなし登録電気工事業者(建設業者)の電気工事業の開始届出を例に、手続の提出手順を4つの入力タブで説明しています。変更・廃止届出も同じタブ構成です。
- 新規手続を選択:「新規手続」画面で法令に電気工事業法、手続にみなし登録の開始・変更・廃止いずれかを選ぶ。この3手続はGビズIDエントリーアカウントでは新規手続メニューに表示されない。
- 1.基礎情報を入力:アカウント情報をもとにした提出者情報を入力し「次へ」を押す。
- 2.詳細情報を入力:開始届出は建設業許可年月日・許可番号、電気工事業を開始した年月日、営業所の名称・所在地・工事の種類、主任電気工事士等の氏名・電気工事士免状の種類と交付番号を入力する。変更届出は、変更のない営業所を含め必ず全営業所の情報を入力し、廃止済みの営業所は名称の先頭に「【廃止】」と付記する。
- 3.添付書類をアップロード:手続を一時保存した後「新規追加」ボタンを押し、ドラッグ&ドロップまたは「ファイルを選択」からPDF等を添付する。必要書類は手続ごとの添付書類チェックリストで確認する。
- 4.最終確認して提出:「次へ」を押して入力内容を確認し、「提出」ボタンを押す。「提出ありがとうございます。」の画面が表示されれば完了。
- 結果を確認:開始届出は審査完了後に登録番号が登録され「登録番号登録完了のお知らせ」メールが届く。全手続一覧から該当の手続を開いて登録番号を確認する。
画面入力上の「廃止営業所」(変更届出で一部の営業所だけを止める場合の入力)と、電気工事業そのものを廃止する届出は別の手続です。混同しないよう、法定様式第18・19・20の区分は更新・変更・廃止の手続で確認してください。
変更届出には「受理通知」が発行されません。経済産業省の「電気工事業法に関するQ&A」は、法第34条第4項に基づく変更届出について、法令上「受理通知」の発行はないと案内しています。提出後の状況は、全手続一覧のステータス表示(添付ファイルの制約とステータス表示参照)で確認してください。
事業者情報検索によるマスタ参照
変更・廃止届出では、GビズIDプライム・メンバーアカウントに限り「事業者情報検索」(マスタ参照)機能でGビズIDに登録された届出済み情報を参照できます。この機能はみなし登録電気工事業者の開始・変更・廃止届出でのみ利用できます。「2.詳細情報」タブの「事業者情報検索」ボタンを押すとマスタ情報検索画面が表示され、検索結果を選ぶと入力欄に反映されます。情報の登録状況によっては参照できない場合があり、その際は手続の入力項目に手動で入力します。
手続ごとの添付書類チェックリスト
法令上の添付書類の根拠は施行規則第24条第2項です。詳しい条文の割当は登録・通知・みなしの必要書類比較で確認できます。
開始届出(様式第18)の添付書類
- 主任電気工事士の欠格事由誓約書
- 主任電気工事士の電気工事士免状の種類・実務経験を証する書面
- 主任電気工事士等が届出者の役員または従業員であることを証する書面
変更届出で営業所を新設する場合や主任電気工事士等を変更する場合も、同じ施行規則第24条第2項各号の添付書類が必要です。
実務上の例として、栃木県産業労働観光部工業振興課の手引きは、保安ネットの「添付書類」タブでPDF提出する具体的な書類を次のように案内しています(栃木県産業労働観光部工業振興課「保安ネットにおける申請手引き~みなし登録電気工事業編~」、令和7年3月版)。添付書類の要否・様式は提出先の都道府県・産業保安監督部によって案内が異なる場合があるため、必ず提出先の最新の手引きを確認してください。
| 手続 | 添付書類(PDF提出) |
|---|---|
| 開始届出 | 建設業許可通知書の写し/主任電気工事士の電気工事士免状の写し(第一種は講習記録欄も添付)。第二種電気工事士が主任電気工事士となる場合は主任電気工事士等実務経験証明書も添付 |
| 変更届出(建設業許可の更新) | 建設業許可通知書の写し |
| 変更届出(氏名・名称・住所、営業所の名称・所在地の変更) | 建設業許可変更届出書の写し |
| 変更届出(主任電気工事士等の変更) | 主任電気工事士の電気工事士免状の写し。第二種電気工事士の場合は主任電気工事士等実務経験証明書も添付 |
| 廃止届出 | なし |
第二種電気工事士が主任電気工事士等になる場合の3年以上の実務経験は第二種電気工事士の実務経験証明で確認できます。
添付書類の制約とステータス表示
マニュアルは電子添付ファイルの制約を明記しています。1ファイルにつき最大10MB、ファイル名は59字以内、ファイル名に半角の「! $ ' ( ) , ; [ ] 」は使用不可、拡張子は小文字、1手続あたり10ファイルまでという制限があります。
手続名と同名のファイルも添付できません。事前にファイル名・容量・拡張子を確認してから添付してください。
提出後のステータスは、登録の申請と通知の手続きで表示される項目が異なります。マニュアルの全手続一覧では、提出前・審査中(申請のみ対象)・仮受付中(届出のみ対象)・審査完了(申請のみ対象)・受理完了(届出のみ対象)・問合せ・取下げ・事前相談・手数料等事前確認のステータスが表示されます。登録電気工事業者の新規登録は「審査」を経る申請、通知電気工事業者の開始の通知は「受理」で完了する届出という扱いの違いが、ステータス名にも表れています。
アカウント管理画面には代行申請者のチェックボックスがありますが、当該チェックボックスは電気分野のみ設定可能となっており、チェックを入れても代行申請を実施することはできません。マニュアルはこの点を明記しています。
問合せ・取下げの連絡が来たときの確認手順
マニュアルは、手続の内容に確認事項や不備があった場合、本省・産業保安監督部の担当者から問合せを受けることがあると説明しています。連絡は、手続の提出時に登録したメールアドレスへの通知メールで届きます。
- 通知メールを開き、記載された管理番号を控える
- メール内のURLからログイン画面に進み、ログインする
- 問合せの場合は、メニューの「要対応手続一覧」から「問合せ」を選び、管理番号で対象の手続を確認する。取下げの場合は、メニューの「全手続一覧」から管理番号で対象の手続を確認する
- 「問合せ履歴」タブで、本省・監督部からの確認内容を読む(複数回の確認があった場合は履歴が一覧で表示される)
- 問合せには回答を記載して「回答確認へ」を押す。必要に応じて「届出情報」タブで内容を修正し、「完了」ボタンを押すと再提出される
問合せの画面には「取下げ」ボタンがあり、提出者が手続を取り下げることもできます。取り下げると、取下げが完了した旨のメールが届きます。
電気工事業法そのものには、取下げの手続を定めた規定を確認できませんでした。取り下げた場合の扱いや、登録の拒否事由との関係は、このガイドでは判断できません。取り下げる前に、所管の産業保安監督部または都道府県の窓口へ確認してください。
拒否事由そのものは電気工事業の登録を拒否される場合で整理しています。
つまずきやすい点
- 開始・変更・廃止の3手続は、GビズIDエントリーアカウントでは提出できず、新規手続メニューにも表示されない
- 変更届出は、変更のない営業所も含め必ず全営業所を入力する。廃止済みの営業所は名称の先頭に「【廃止】」と付記する(電気工事業そのものを廃止する届出とは別の入力)
- 変更届出には「受理通知」が発行されない
- 事業者情報検索(マスタ参照)はプライム・メンバーアカウント限定で、開始・変更・廃止の3手続専用の機能
- 添付書類は手続名と同名のファイルを添付できない。ファイル名は59字以内、禁止文字を含まない、拡張子は小文字、1手続あたり10ファイルまで
- アカウント管理画面の代行申請者チェックボックスは電気分野のみ設定可能で、チェックを入れても代行申請を実施することはできない
- 添付書類の要否は都道府県・産業保安監督部で案内が異なりうるため、提出先の最新の手引きも確認する
提出前チェック
- 提出先が国所管であることを確認したか
- 最新マニュアルの対象手続一覧を開いたか
- GビズIDの種別で当該手続を提出できるか(開始・変更・廃止はエントリー不可)
- 変更届出で全営業所(変更なし・廃止済みを含む)を入力したか
- 電子添付ファイルの内容と法定様式・提出先の手引きを照合したか
- 提出後のステータス・補正連絡・登録番号を確認できる担当者を決めたか
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。保安ネットの対象手続・画面仕様、添付書類の運用は更新・自治体差があるため、提出時点の公式マニュアルと所管行政庁の案内を確認してください。
まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。
一次資料の一覧は公式資料・根拠で確認できます。