公式資料をもとに整理
建設業許可(電気工事業)の社会保険加入要件(健康保険・厚生年金保険・雇用保険)
建設業許可(電気工事業)を受けるには、営業所が健康保険・厚生年金保険・雇用保険の適用事業所であることも基準の一つです。建設業法施行規則第7条第2号が定める内容を整理します。
公開日: 2026-09-14 / 最終更新: 2026-09-14 / 制度確認日: 2026-07-26
社会保険加入も許可基準の一つ
e-Gov法令検索「建設業法」第7条第1号は、建設業許可を受けようとする者の基準の一つとして、「建設業に係る経営業務の管理を適正に行うに足りる能力を有するものとして国土交通省令で定める基準に適合する者であること」を求めています。この委任を受けた建設業法施行規則第7条は、経営業務の管理体制(第1号)に加えて、健康保険・厚生年金保険・雇用保険への加入(第2号)も基準として定めています。
経営業務の管理体制(施行規則第7条第1号)の要件は電気工事業で建設業許可を取得するための人的要件(経営業務の管理責任者等)で整理しています。この記事では、社会保険への加入要件(施行規則第7条第2号)を整理します。
ここでいう「施行規則第7条第2号」は建設業法施行規則の条番号であり、建設業法本体第7条第2号が定める営業所技術者の要件とは別の規定です。営業所技術者の要件は電気工事業で建設業許可を取得するための人的要件(営業所技術者)で整理しています。
確認される3つの保険と「適用事業所」の考え方
国土交通省の「建設業許可事務ガイドライン」は、施行規則第7条第2号にいう「営業所」を建設業法第3条に規定する営業所(本店もしくは支店または常時請負契約を締結する事務所)とし、次の適用関係を示しています。
- 健康保険法第34条または厚生年金保険法第8条の2などの規定により、2以上の適用事業所が1の適用事業所とされたことで適用事業所でなくなった営業所は、ここでいう「適用事業所」には含まれません。
- 雇用保険についても、労働保険の保険料の徴収等に関する法律第9条の継続事業の一括の手続きにより1の事業とみなされた事業に係る事業所以外の事業所である営業所は、「適用事業の事業所」には該当しません。
「適用事業所」に含まれるかどうかは、上記の適用関係にもとづいて営業所ごとに個別に確認する必要があります。複数の営業所を1つの適用事業所へ統合する手続きの有無によって、この基準の対象となる営業所の範囲が変わり得る点に注意してください。
雇用保険事業所非該当承認を受けている場合
同ガイドラインは、営業所が雇用保険事業所非該当承認を受けている場合は「雇用保険法の適用が除外される場合」に該当するものとし、事業所非該当承認通知書の写しを提出させることとしています。雇用保険に加入していないこと自体が直ちに基準を満たさないことにはならず、非該当承認を受けているかどうかで扱いが分かれます。
経営業務・営業所技術者など他の基準との関係
建設業法第7条は、この記事で扱った社会保険加入のほかに、経営業務の管理体制(第1号)、営業所ごとの専任の営業所技術者(第2号)、誠実性・財産的基礎(第3号・第4号)も基準としています。それぞれの要件は経営業務の管理責任者等(常勤役員等)、営業所技術者、誠実性・財産的基礎で整理しています。
これらの基準はすべて満たす必要があり、社会保険に加入していても、経営業務・営業所技術者・誠実性・財産的基礎の基準を満たさなければ許可は受けられません。建設業許可と電気工事業の登録・通知は別の制度であり、両者の関係は電気工事業登録と建設業許可の違いで整理しています。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。自社の営業所が適用事業所に該当するか、非該当承認の対象になるかは、許可行政庁(国土交通大臣または都道府県知事)や年金事務所・ハローワーク等の公式窓口で最終確認してください。
取引先の建設業許可の有無を確認する方法は取引先の建設業許可の有無を確認する方法で整理しています。
まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。