公式資料をもとに整理
事業用電気工作物とは?区分の包含関係
事業用電気工作物とは、電気事業法第38条第2項で「一般用電気工作物以外の電気工作物」と定められた、広い区分です。小規模事業用電気工作物と自家用電気工作物は、ここから切り出された部分にあたります。 3つの区分の包含関係と、電気工事士法で一般用電気工作物等・自家用電気工作物がどう分かれるかを、条文から整理します。
公開日: 2026-10-15 / 最終更新: 2026-10-15 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
運営: 合同会社フューチャープロンプト。AIを活用して作成し、公開前に公式資料と照合しています。誤りのご報告は運営情報へ。
事業用電気工作物の定義(第38条第2項)
e-Gov法令検索「電気事業法」の第38条第2項は、「事業用電気工作物」を「一般用電気工作物以外の電気工作物」と定めています。条文上、事業用電気工作物は「一般用電気工作物に当たらないもの」という引き算で決まります。
一般用電気工作物は、同条第1項で、構内に設置する電気を使うための電気工作物などと定められています。 低圧受電電線路以外の電線路で構内の外の電気工作物と接続されていないことが条件になり、小規模発電設備以外の発電設備と同じ構内にあるものや、省令で定める爆発性・引火性の物が存在する場所に設置するものなどは除かれます(第1項ただし書)。 この条件に当たらない電気工作物は、すべて事業用電気工作物になります。
小規模事業用・自家用との包含関係
第38条の各項は、事業用電気工作物の内側に2つの区分を置いています。
| 区分 | 条文の定め方 | 事業用電気工作物との関係 |
|---|---|---|
| 一般用電気工作物 | 第1項に掲げる構内の電気工作物 | 含まれない(事業用の定義が「一般用以外」のため) |
| 事業用電気工作物 | 第2項:一般用電気工作物以外の電気工作物 | この表の外枠にあたる |
| 小規模事業用電気工作物 | 第3項:事業用電気工作物のうち、構内に設置する小規模発電設備などの電気工作物(第1項ただし書に規定するものを除く) | 事業用の一部 |
| 自家用電気工作物 | 第4項:一般用電気工作物と、第1号から第5号までの事業の用に供する電気工作物の、どちらにも当たらない電気工作物 | 事業用のうち、第4項各号の事業の用に供するもの以外 |
第4項の各号は、一般送配電事業、送電事業、配電事業、特定送配電事業、そして発電事業のうち、その発電等用電気工作物が主務省令で定める要件に当たるもの(第5号)です。 これらの事業の用に供する電気工作物は、事業用電気工作物の中にありながら、自家用電気工作物には含まれません。 なお、第3項の小規模事業用電気工作物は、電気事業法の文面上は第4項の自家用電気工作物から除外されていません。
小規模事業用電気工作物そのものの定義、出力の境目、設置者の届出は小規模事業用電気工作物のガイドで整理しています。
自家用電気工作物の定義(第38条第4項)
第4項は、自家用電気工作物を、次の事業の用に供する電気工作物と一般用電気工作物のどちらにも当たらない電気工作物と定めています。
- 一般送配電事業
- 送電事業
- 配電事業
- 特定送配電事業
- 発電事業であって、その事業の用に供する発電等用電気工作物が主務省令で定める要件に該当するもの
条文は「それ以外」という形で自家用電気工作物を指しているため、設備の種類や電圧だけでは決まりません。 個別の設備の区分は、所轄の産業保安監督部で確認してください。
電気工事士法での線引き(第2条)
電気工事の免状や登録の区分を決める電気工事士法は、電気事業法の区分を引き継いだうえで、独自に整理しています(e-Gov法令検索「電気工事士法」第2条)。
- 第1項:「一般用電気工作物等」は、一般用電気工作物と小規模事業用電気工作物
- 第2項:「自家用電気工作物」は、電気事業法第38条第4項の自家用電気工作物から、小規模事業用電気工作物と、発電所、変電所、最大電力500キロワット以上の需要設備その他の経済産業省令で定めるものを除いたもの
電気事業法では事業用に属する小規模事業用電気工作物が、電気工事士法では一般用電気工作物と同じ「一般用電気工作物等」に入り、自家用電気工作物からは除かれます。電気工事士法上の免状の区分は、電気事業法ではなくこの第2条の定義で決まります。電気工事業の登録・通知の区分は電気工事業法で別に確認してください。
第二種電気工事士が従事できる範囲との関係は、一般用電気工作物等と自家用電気工作物の違いのガイドと第二種電気工事士の自家用電気工作物の作業範囲のガイドで確認できます。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。 設備がどの区分に当たるか、省令で定める要件に該当するかは、所在地を管轄する産業保安監督部で確認してください。
電気工事を請け負う場合の4区分は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の目安を表示できます。