免状・登録・許可・保険は別々の制度
一人親方の電気工事の請負前に確認する4制度の順番
一人親方が電気工事を請け負うときは、①本人の免状、②電気工事業の登録または通知、③請負代金による建設業許可の要否、④労災保険の特別加入の4つを、この順に別々に確認します。1つを満たしても、ほかの3つの代わりにはなりません。この記事は確認の順番を示すもので、各制度の詳しい要件は末尾のガイドへつなぎます。
公開日: 2026-10-15 / 最終更新: 2026-10-15 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
運営: 合同会社フューチャープロンプト。AIを活用して作成し、公開前に公式資料と照合しています。誤りのご報告は運営情報へ。
4つの確認の一覧
| 順番 | 確認すること | 根拠 |
|---|---|---|
| ① | 作業に従事する本人が、電気工事士の免状を持っているか | 電気工事士法第3条 |
| ② | 電気工事を業として営むなら、登録(一般用電気工事を含む場合)または通知(自家用電気工事のみの場合)をしたか | 電気工事業法第3条・第17条の2 |
| ③ | 請け負う工事が建設業法の「軽微な建設工事」の範囲か | 建設業法第3条、同法施行令第1条の2 |
| ④ | 労働者を使わない一人親方として、労災保険に特別加入するか | 特別加入団体を通じた手続き(詳細は別ガイド) |
①本人の免状:自家用は第一種、一般用は第一種か第二種
e-Gov法令検索「電気工事士法」第3条は、自家用電気工作物に係る電気工事の作業は第一種電気工事士、一般用電気工作物等に係る電気工事の作業は第一種または第二種電気工事士でなければ従事してはならないと定めています。保安上支障がないとして省令で定める作業は、この制限から除かれます。
免状は作業をする人ごとに必要で、一人親方は自分で作業するので、本人の免状の種類が請け負える工事の範囲を決めます。登録や通知をしても、免状がない人が作業できるようにはなりません。
免状の種類と実務経験は資格と登録の違いで整理しています。
②電気工事業の登録・通知:業として営むかで決まる
e-Gov法令検索「電気工事業の業務の適正化に関する法律」第2条第2項は、電気工事業を「電気工事を行なう事業」と定義します。家庭用電気機械器具の販売に付随して行う工事は電気工事から除かれます(第2条第1項)。条文は事業を営む「者」を対象にしていて、従業員の人数の条件は置いていません。
- 一般用電気工事を含めて営むなら、電気工事の作業を管理する営業所が1つの都道府県だけなら都道府県知事、2つ以上の都道府県にあるなら経済産業大臣の登録を受けます。登録の有効期間は5年です(第3条)。
- 自家用電気工事のみを営むなら、事業開始の10日前までに、同じ区分の行政庁へ通知します(第17条の2)。
- 登録・通知の対象にならない軽微な工事や、反復・継続に当たらないケースの見分け方は電気工事業の登録が必要かどうかの確認順で確認できます。
登録電気工事業者は、一般用電気工事を行う営業所へ主任電気工事士を置きます。登録した本人が自ら従事する場合の扱いは、主任電気工事士の要件と職務で整理しています。申請の準備は登録にかかる費用のチェックリストと申請書類が入口です。
③建設業許可の要否:請負代金の線は別制度
電気工事業の登録は、建設業法の許可とは別の制度です。e-Gov法令検索「建設業法」第3条第1項ただし書は、政令で定める軽微な建設工事のみを請け負う者には許可を求めないとしています。e-Gov法令検索「建設業法施行令」第1条の2は、建築一式工事以外では、工事1件の請負代金の額が500万円に満たない工事を軽微な建設工事としています。
- 1つの工事を2つ以上の契約に分けて請け負うときは、正当な理由がない限り、各契約の合計額で見ます(同条第2項)。
- 注文者が材料を提供するときは、その市場価格(または市場価格と運送賃)を加えた額で見ます(同条第3項)。
金額の数え方と許可が必要になった後の流れは、軽微な建設工事の基準で確認できます。許可の要否は工事ごとに決まるため、請ける前に契約金額と材料の扱いを見ます。
④労災保険の特別加入:一人親方は自動では入らない
労災保険は労働者のための保険で、労働者を使わない一人親方は対象外です。建設の事業を行う一人親方は、特別加入団体を通じて任意で加入できます。
加入できる範囲、手続き、保険料は一人親方の労災保険特別加入にまとめています。従業員を雇うときの保険は従業員を雇った電気工事業者の労災・雇用保険が別の入口です。
この記事では、工事のミスに備える賠償責任保険は扱いません。公的な制度として確認できた4つに絞っています。
場面別の早見表
| 場面 | 免状 | 登録・通知 | 建設業許可 |
|---|---|---|---|
| 一般用電気工作物等の電気工事を、業として請け負う | 第一種または第二種 | 登録 | 1件500万円未満なら不要 |
| 自家用電気工作物の電気工事のみを、業として請け負う | 第一種(省令で定める簡易なものは認定電気工事従事者も可。省令で定める特殊なものは特種電気工事資格者) | 通知(開始の10日前まで) | 1件500万円未満なら不要 |
| 1件の請負代金が500万円以上になる | 上と同じ | 上と同じ | 許可が必要 |
自分の事業が登録・通知のどの区分に当たるかは、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと目安を表示できます。
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。登録・通知は所轄行政庁、建設業許可は許可行政庁、労災保険の特別加入は特別加入団体や労働基準監督署へ確認してください。
一次資料の一覧は公式資料・根拠で確認できます。