公式資料をもとに整理
高圧受電設備の点検頻度(月次・年次点検と停電点検の目安)
高圧受電設備の点検の頻度は、外部委託承認制度の要件として経済産業省の告示が定めています。小規模な高圧需要設備は3月に1回以上、年次点検は1年に1回以上で、停電を伴う点検は条件を満たす機器で3年に1回以上まで延ばせます。数字の出どころと、依頼先の種類を、経済産業省の資料で確認します。
公開日: 2026-10-15 / 最終更新: 2026-10-15 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
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頻度の数字はどこで決まるか
電気主任技術者を選任せず保安管理業務を外部に委託する外部委託承認制度では、点検の頻度が承認の要件になります。施行規則第53条第2項第5号の頻度は、告示(平成15年経済産業省告示第249号)の第4条が定めています(経済産業省「告示」本文、2026年10月15日に確認)。
この頻度は、外部委託承認を受ける場合の要件です。承認の仕組みそのものは保安管理業務の外部委託のガイドで整理しています。設置者が主任技術者を自ら選任する場合の点検の頻度は、保安規程に定める事項です(保安規程のガイド)。
月次点検の頻度
| 設備 | 頻度 | 条文 |
|---|---|---|
| 小規模高圧需要設備(設備容量64kVA未満。非常用予備発電装置を設置するものを除く) | 3月に1回以上 | 第4条第6号本文 |
| 同上で、登録点検業務受託法人が点検業務を受託しているもの | 6月に1回以上 | 第4条第6号ただし書 |
| 条文の設備条件4つ(柱上変圧器・可燃性絶縁油・地絡保護・変成器)に全て適合し、設備容量100kVA以下の信頼性の高い需要設備、または低圧受電 | 隔月1回以上 | 第4条第7号 |
| 第7号に適合する需要設備で、受電設備が屋内のキュービクル式であり、蓄電池設備・非常用予備発電装置がないもの | 3月に1回以上 | 第4条第9号 |
| 上記のどれにも当たらない需要設備 | 毎月1回以上 | 第4条第10号 |
上の表は告示の一部で、設備の種類や条件ごとに頻度が分かれます。通常の外部委託制度では月次点検は1月に1回以上で、低圧電路の絶縁状態と負荷を監視できる装置を持つなど一定の需要設備は、主遮断装置や責任分界点から主遮断装置までの開閉器・遮断器・配線が適切に更新されていることなどを条件に、2025年4月1日施行の改正で3月に1回以上とできるようになりました(経済産業省のお知らせ)。
上の表にない設備容量の需要設備と、発電設備の頻度は告示の他の号にあり、この記事では転記していません。自分の設備に当たる号は、告示本文で確認します。
年次点検と停電点検
経済産業省の内規は、年次点検を月次点検の要件に加えて1年に1回以上行うこととしています。停電により設備を停止して行う点検(停電点検)は、信頼性が高く同等の点検が毎年行われている機器について、3年に1回以上とできます(経済産業省「停電点検の延伸に係る要件の明確化」)。
年次点検では、低圧電路の絶縁抵抗と高圧電路の絶縁、接地抵抗値、保護継電器の動作特性試験と遮断器との連動動作試験、非常用予備発電装置の起動と電圧・周波数、蓄電池設備のセル電圧などを確認します。
停電点検を3年に1回に延ばせるのは、機器の信頼性などの条件を満たす場合に限られます。内規は、信頼性の例として告示第4条第7号の設備条件への適合を挙げ、設置環境や使用実績も見るとしています。条件を満たすかは、所轄の産業保安監督部へ確認する事項です。
依頼先が備える機械器具
告示第2条は、電気管理技術者と電気保安法人が備える機械器具として、絶縁抵抗計・接地抵抗計・高圧検電器などを挙げています。設置者が備え付けている場合や、必要なときに使える措置を講じている場合に除かれる機器もあります。 契約と承認の流れは外部委託のガイドで整理しています。
建物の高圧受電設備の消防署への届出は、電気事業法の点検とは別の手続です。キュービクルの消防署への届出のガイドで確認できます。
この整理で言えないこと
- 特定の設備がどの号の頻度に当たるか、停電点検を延ばせるかは判断しません。
- 委託先の選び方や料金の水準は扱いません。特定の事業者を推奨するものではありません。
- 告示は改正されるため、数字は告示本文の最新版で確認してください(この記事は2026年10月15日時点で経済産業省が掲載する本文を確認しています)。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。自分の設備に当たる点検頻度、停電点検の延伸の可否、外部委託の承認の要否は、設備の所在地を管轄する産業保安監督部へ確認してください。
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