公式資料をもとに整理

産前産後・育児休業中の社会保険料免除と申出書

従業員が産前産後休業や育児休業に入ったときは、事業主が申出書を出すと、休業中の健康保険・厚生年金保険の保険料が、従業員の負担分も事業主の負担分も免除されます。申出書の提出は、休業をしている間か、休業が終わった日から1カ月以内です。ここでは、電気工事業者が従業員を雇っているときに出す2種類の申出書、免除される月の数え方、免除の対象外になる人を、日本年金機構の案内から整理します。

公開日: 2026-10-15 / 最終更新: 2026-10-15 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26

運営: 合同会社フューチャープロンプト。AIを活用して作成し、公開前に公式資料と照合しています。誤りのご報告は運営情報へ。

免除される保険料と、出す申出書の違い

免除されるのは健康保険・厚生年金保険の保険料で、被保険者と事業主の両方の負担分です。免除された期間は、将来の年金額を計算するときには保険料を納めた期間として扱われます(日本年金機構「厚生年金保険料等の免除(産前産後休業・育児休業等期間)」)。

産前産後休業と育児休業等で出す申出書の比較
項目産前産後休業育児休業等
出す書類産前産後休業取得者申出書育児休業等取得者申出書
出す人事業主(被保険者から休業の申し出を受けて)事業主(休業を取得・延長するたびに)
提出の期限休業中、または休業が終わった日から1カ月以内休業中、または休業が終わった日から1カ月以内
添付書類なしなし
提出先事務センターまたは管轄の年金事務所事務センターまたは管轄の年金事務所

提出方法は、電子申請、郵送、窓口持参(年金事務所のみ)です。予定より早く休業が終わったときは、産前産後休業は「変更(終了)届」、育児休業等は「育児休業等取得者終了届」を出します(産前産後休業の手続き・育児休業等の手続き)。

産前産後休業:期間・申出の期限・免除される月

対象になる産前産後休業の期間は、出産の日以前42日(双子など多胎妊娠は98日)から、出産の日後56日までの間で、妊娠または出産を理由に働かなかった期間です。出産の日が出産予定日より後のときは、出産予定日を基準にします。出産とは妊娠85日(4カ月)以上の分娩で、早産・死産・流産・人工妊娠中絶も含みます(日本年金機構「産前産後休業を取得したときの手続き」)。

月の数え方は次のようになります(日付は数え方を示すための仮の例で、実際の判断は年金事務所に確認してください)。

産前産後休業で免除される月の数え方(仮の例)
休業の期間終了日の翌日免除される月
11月10日から翌年1月15日1月16日(1月)11月分から12月分(終了日の翌日がある1月の前月まで)
11月10日から翌年1月31日2月1日(2月)11月分から1月分(終了日が月の末日なので、その月まで)

育児休業等:対象の休業・14日ルール・賞与

対象になるのは、育児・介護休業法による、満3歳未満の子を養育するための育児休業等です。日本年金機構は、次のア〜オを取得するたびに事業主が手続きすると案内しています(日本年金機構「育児休業等を取得・延長したときの手続き」)。

  1. 1歳に満たない子を養育するための育児休業
  2. 保育所待機など特別な事情があるときの、1歳6カ月に達する日までの育児休業
  3. 同じく特別な事情があるときの、2歳に達する日までの育児休業
  4. 1歳(上の場合は1歳6カ月・2歳)から3歳に達するまでの子を養育するための、育児休業に準ずる措置による休業
  5. 産後休業をしていない労働者が、子の出生後8週間以内に4週間まで2回に分けて取得する休業(産後パパ育休)

毎月の給与にかかる保険料の免除期間は、育児休業等を始めた日の属する月から、終了日の翌日が属する月の前月までです。開始日の属する月と終了日の翌日が属する月が同じでも、その月に14日以上育児休業等を取得していれば免除されます(令和4年10月1日以降に始まった育児休業等が対象)。

賞与にかかる保険料も免除の対象ですが、令和4年10月1日以降に始まった育児休業等では、その賞与が支給された月の末日を含む、連続して1カ月を超える育児休業等を取得したときに限られます。短い休業では、毎月の給与の保険料が免除されても、賞与の保険料は免除されないことがあります。

平成29年1月1日からは、特別養子縁組の監護期間にある子と、養子縁組里親に委託されている要保護児童も、育児休業等の保険料免除の対象に加わっています。

育児休業等の申出ができない人

育児休業等の免除は、育児・介護休業法の育児休業等を取得できる人だけが対象です。日本年金機構は、事業主や役員、同居の親族のみを使用する事業に雇用される人などは、通常は労働者に当たらず育児休業等を取得できないため、この申し出ができないと案内しています。 電気工事業を家族だけで営んでいて、同居の親族のみを使用する事業に雇用される人は、通常はこの免除を使えません。

日本年金機構は、事業主等であっても被保険者であれば産前産後休業期間中の保険料免除は受けられるが、育児休業期間中の保険料免除は受けられないと案内しています。個別の扱いは年金事務所に確認してください。

国民年金に加入中の人については、別に国民年金保険料の産前産後期間の免除制度があります。個人事業主本人の保険は個人事業の電気工事業者の健康保険・年金の選び方で整理しています。

事業主の手順

  1. 従業員から、産前産後休業または育児休業の取得の申し出を受ける。
  2. 休業の開始日と終了予定日を確認する(予定日は変わることがあります)。
  3. 産前産後休業取得者申出書または育児休業等取得者申出書を作り、事務センターか管轄の年金事務所へ、休業中か終了後1カ月以内に出す。
  4. 予定より早く休業が終わったときは、変更(終了)届または育児休業等取得者終了届を出す。
  5. 延長するときは、育児休業等取得者申出書を延長のたびに出す。

この整理で言えないこと

公式窓口で確認する事項

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。自社の従業員が免除の対象か、休業期間のうちどの月が免除されるかは、事務センターまたは管轄の年金事務所に確認してください。

まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。

一次資料の一覧は公式資料・根拠、判定ルールの検証記録は公開ルール台帳で確認できます。

従業員を雇ったときの加入の条件と届出は電気工事業者の健康保険・厚生年金保険の加入条件、労災保険・雇用保険は従業員を雇った電気工事業者の労災保険・雇用保険の加入手続きで確認できます。

給与から引く税金は源泉所得税のガイドに、休業中の賃金の記録は労働者名簿・賃金台帳のガイドにまとめています。