公式資料をもとに整理
絶縁抵抗計・接地抵抗計の校正周期と校正書類
電気工事業法施行規則第11条は備え付ける器具の種類を定めていますが、校正の周期は書かれていません。共立電気計器は取扱説明書で、絶縁抵抗計や絶縁・接地抵抗計について1年に1回の定期校正を勧めています。ここでは、その記載と校正書類の種類、記録の残し方を整理します。
公開日: 2026-10-15 / 最終更新: 2026-10-15 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
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規則が定めているのは器具の種類
法第24条の器具は、電気工事業法施行規則第11条で定められています。一般用電気工事のみの営業所は、絶縁抵抗計、接地抵抗計、抵抗と交流電圧を測定できる回路計の3種類です。自家用電気工事を行う営業所は、これに低圧検電器、高圧検電器、継電器試験装置、絶縁耐力試験装置を加えます。
この規則の本文(e-Gov法令検索、2026-10-15確認)に「校正」の語はなく、校正を義務として定めた条文は確認できませんでした。校正の記録を求められるかどうかは、登録の窓口や発注者の取り決めによって異なり得ます。
器具の種類と備付けの考え方は登録電気工事業者の備え付け器具で確認できます。
製造者が示す校正周期
共立電気計器は、校正周期に「特に定められた周期はない」とし、使用環境や使用頻度に応じて使う側が社内規定として決められると説明しています。そのうえで、同社は1年に1回の定期校正を勧めています(共立電気計器「校正周期について教えてください」、2026-10-15確認)。
| 機種 | 種類 | 取扱説明書の記載 |
|---|---|---|
| KEW 6022/6023 | デジタル絶縁・接地抵抗計 | 推奨校正周期1年 |
| KEW 3124A | 電圧可変式高電圧絶縁抵抗計 | 推奨校正周期1年 |
| KEW 4105DL/4105DLBT | デジタル接地抵抗計 | 推奨校正周期1年 |
| MODEL 3321A/3322A/3323A | 電池式小型絶縁抵抗計 | 1年間に1回の定期校正をお勧めする(保証期間は購入日から1年) |
同じ会社の絶縁抵抗計と接地抵抗計で、機種が違っても推奨は1年で揃っています。他社の機種や、お手元の機種が上の表にない場合は、その機種の取扱説明書の「校正」「アフターサービス」の項で確認してください。この記事では他社の周期は確認できていないため、数値を示しません。
校正書類の3種類と有効期限
共立電気計器は、校正の依頼に対して次の3つの書類を有償で発行しています。購入時や、すでに使っている製品の校正で付けたい場合は、別途申し付けるとされています(共立電気計器「校正についてのご案内」、2026-10-15確認)。
| 書類 | 内容 |
|---|---|
| 試験成績書 | 使っている計測器が精度内かどうかを、作業用標準器を使って試験した結果の記録 |
| 校正証明書 | 国家標準と作業用標準器とのつながり(トレーサビリティ)の証明 |
| 校正系統図(トレーサビリティ体系図) | 国家標準から作業用標準器までの校正の経路を示した図 |
校正書類に有効期限はなく、書類は校正試験を行った時点の結果を示すものです(共立電気計器「校正書類に有効期限はありますか」、2026-10-15確認)。そのため、書類の日付から次の校正時期を数えて管理表に残す形になります。校正を終えた本体には、校正した年月を記した校正済シールが貼られ、次回校正の目安にできます。
依頼する場合は、修理・校正依頼書を現品に添付して送り、往路の送料は依頼者の負担、作業完了後の返送料は同社の負担とされています。費用の金額は、上の資料では公開されていないため、見積りで確認する形になります。
営業所ごとの管理表に残す項目
備付け状況を営業所ごとに一覧にする場合は、次の項目を残しておくと、校正に出した時期や代替の手配を後から追えます。
- 器具の種類、型式、製造番号
- 直近の校正日と、校正証明書の保管場所
- 次に校正する予定の時期(製造者の案内や社内方針で決めたもの)
- 校正に出している間に使う代替器具
測定した値の読み方は低圧電路の絶縁抵抗の基準値、接地工事の種類は接地工事のA種〜D種で確認できます。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。器具の備付けの確認方法や、校正の記録を求められるかどうかは、登録を受けた経済産業大臣または都道府県知事の窓口へ確認してください。
まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと目安を表示できます。
一次資料の一覧は公式資料・根拠、判定ルールの検証記録は公開ルール台帳で確認できます。
測った値を竣工時にどう記録して引き渡すかは電気工事の竣工時に測る項目と残す記録で整理しています。