電気用品の安全とPSEマーク
電気用品安全法とは(定義・表示・使用制限の条文)
電気用品安全法は、電気用品の製造・販売などを規制し、民間事業者の自主的な安全確保の活動を促して、電気用品による危険と障害の発生を防ぐ法律です。電気工事業を営む人にとっては、PSEマークのない電気用品を工事に使えない、という使用の制限の根拠になる法律です。 この記事では、目的、用語、事業者の届出から表示、販売・使用の制限、罰則までの主な条文と、詳しいガイドへの行き先を一覧にします。
公開日: 2026-10-13 / 最終更新: 2026-10-13 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
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法律の目的と、電気工事業法・電気事業法との役割の違い
第1条は、電気用品の製造、販売等を規制するとともに、電気用品の安全性の確保につき民間事業者の自主的な活動を促進することにより、電気用品による危険及び障害の発生を防止することを目的と定めています (e-Gov法令検索「電気用品安全法」)。 規制の中心は、電気用品をつくる・輸入する事業者が自ら技術基準への適合を確認し、表示を付けるしくみです。
この法律は、電気用品をつくって売る側を主に規制し、工事に使う側には第28条の使用の制限で、表示のない製品を使わせないようにしています。電気工事業者の使用の制限は、電気工事業法第23条が電気用品安全法第10条第1項の表示を引いて定めており、同条第2項で第27条第2項の例外を準用しています。 電気工作物の保安は電気事業法、工事をする人は電気工事士法の領域です。
それぞれの全体像は電気事業法とは、電気工事士法とは、電気工事業法とはで整理しています。
電気用品と特定電気用品の定義
第2条は、電気用品を3つの類型で定め、具体的な品目は政令に委ねています。品目の一覧は法律本文には書かれていないため、品目を調べるときは政令と経済産業省の案内を確認します。
| 用語 | 意味 | 条文 |
|---|---|---|
| 電気用品(1号) | 一般用電気工作物等(電気事業法の一般用電気工作物と小規模事業用電気工作物)の部分となり、またはこれに接続して用いられる機械・器具・材料で、政令で定めるもの | 第2条第1項第1号 |
| 電気用品(2号) | 携帯発電機で、政令で定めるもの | 第2条第1項第2号 |
| 電気用品(3号) | 蓄電池で、政令で定めるもの | 第2条第1項第3号 |
| 特定電気用品 | 構造または使用方法その他の使用状況からみて、特に危険または障害の発生するおそれが多い電気用品で、政令で定めるもの | 第2条第2項 |
第2条は、通信販売の場を提供する「取引デジタルプラットフォーム提供者」も定義しています(第3項・第4項)。提供者は、事業者が命令を受けてとる措置に協力する努力義務を負います(第42条の6)。 対象品目の数と丸形・ひし形の違いは電気用品安全法(PSEマーク)の対象と使用制限で扱っています。
条文ごとの内容と詳しいガイド
主な条文を、定義・事業者の届出・適合の確認・表示・販売と使用の順に並べました。右端の列から、その条文を掘り下げたガイドへ進めます。
| 項目 | 条 | 内容の要点 | 詳しいガイド |
|---|---|---|---|
| 電気用品の定義 | 第2条第1項 | 一般用電気工作物等の部分となり、またはこれに接続して用いられる機械・器具・材料、携帯発電機、蓄電池のうち、政令で定めるもの | 電気工事業者が確認する電気用品安全法(PSEマーク)の対象と使用制限 |
| 特定電気用品の定義 | 第2条第2項 | 構造や使用方法からみて特に危険または障害の発生するおそれが多い電気用品で、政令で定めるもの | 電気工事業者が確認する電気用品安全法(PSEマーク)の対象と使用制限 |
| 製造・輸入の事業の届出 | 第3条 | 電気用品の製造または輸入の事業を行う者は、事業開始の日から30日以内に、氏名・住所・電気用品の型式の区分などを経済産業大臣に届け出る | 電気工事業者が確認する電気用品安全法(PSEマーク)の対象と使用制限 |
| 技術基準への適合と検査 | 第8条 | 届出事業者は、届出に係る型式の電気用品を、経済産業省令の技術基準に適合させ、検査を行って検査記録を作成・保存する | 電気工事業者が確認する電気用品安全法(PSEマーク)の対象と使用制限 |
| 特定電気用品の適合性検査 | 第9条 | 特定電気用品は、販売するまでに、登録を受けた検査機関の適合性検査を受け、証明書の交付を受けて保存する | 電気工事業者が確認する電気用品安全法(PSEマーク)の対象と使用制限 |
| 表示(PSEマーク) | 第10条 | 届出事業者は、第8条・第9条の義務を果たしたときに、省令で定める方式の表示を付することができる。それ以外の場合に、この表示やこれと紛らわしい表示を付けることはできない | 電気工事業者が確認する電気用品安全法(PSEマーク)の対象と使用制限 |
| 表示の禁止 | 第12条 | 技術基準に適合しない電気用品があるときなどに、経済産業大臣は、1年以内の期間を定めて、その型式への表示を禁止できる | 電気工事業法の監督処分と罰則(立入検査・登録取消し) |
| 販売の制限 | 第27条 | 電気用品の製造・輸入・販売の事業者は、表示が付いていない電気用品を販売したり、販売の目的で陳列したりできない(経済産業大臣の承認を受けた特定用途向けなどは除く) | 電気工事業者が確認する電気用品安全法(PSEマーク)の対象と使用制限 |
| 使用の制限 | 第28条第1項 | 電気事業者、自家用電気工作物の設置者、電気工事士、特種電気工事資格者、認定電気工事従事者は、表示が付いていない電気用品を、電気工作物の設置・変更の工事に使えない | 電気工事士法とは(目的・用語・条文ごとの内容) |
電気工事に携わる人が直接守るのは、表示のない電気用品を使わないという第28条第1項で、事業者には電気工事業法第23条が同じ内容を定めています。届出、検査、適合性検査は製造・輸入の事業者の義務で、電気工事業者が自ら行うものではありません。 電気工事業者が確認するのは、使う電気用品に第10条第1項の表示が付いているかどうかです。
ここに挙げたのは主な条文で、承継・変更・廃止の届出と、登録検査機関に関する条文(第29条以降)は省いています。
主な罰則
違反したときの罰則は、第57条と第58条に定められています。表示のない電気用品を工事に使ったときは、第57条の1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象です。
| 条 | 罰則 | 主な違反行為 |
|---|---|---|
| 第57条 | 1年以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金、またはその両方 | 第10条第3項に反して表示を付けた、第27条第1項に反して表示のない電気用品を販売・陳列した、第28条第1項・第2項に反して表示のない電気用品を使用した、など |
| 第58条 | 30万円以下の罰金 | 第3条の届出をしない・虚偽の届出をした、第8条第2項の検査や検査記録の保存をしなかった、第9条第1項の証明書の交付を受けなかった、など |
法人の代表者や従業者が違反した場合は、行為者に加えて法人にも罰金刑が科されることがあります(第59条)。 電気工事業者としての監督処分や罰則は電気工事業法の監督処分と罰則で確認できます。
この整理で言えないこと
この記事は条文の見取り図です。個々の製品が電気用品に当たるか、特定電気用品かどうかは政令の品目表で決まり、この記事では判定できません。 販売や使用の制限の例外の範囲や、技術基準の内容も、各ガイドと経済産業省令で確認します。
次に知りたいこと:PSEマークの対象と使用制限、登録後に電気工事業者が守る義務、電気工事業の帳簿の記載事項。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。個々の製品が電気用品に当たるか、使用できるかは、経済産業省の産業保安担当部署または所轄の窓口に確認してください。
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一次資料の一覧は公式資料・根拠で確認できます。