公式資料をもとに整理
建設業の廃業届の期限・届出人・様式
建設業法第12条の廃業等の届出は、対象事由に該当した場合に30日以内に行います。死亡・合併・解散・事業の廃止で届出人が異なり、承継認可に関する除外もあります。電気工事業法の廃止届とは別に、届出人と許可業種を確認するための記事です。
公開日: 2026-09-23 / 最終更新: 2026-09-23 / 制度確認日: 2026-07-26
届出が必要な5つの場合
e-Gov法令検索「建設業法」第12条は、次の事由と届出人を対応させています。提出先は許可行政庁である国土交通大臣または都道府県知事で、条文の期限は30日以内です。
| 事由 | 届出人 | 第12条の対象となる条件 |
|---|---|---|
| 個人の建設業者の死亡 | 相続人 | 第17条の3第1項の相続認可を申請しなかった場合に限る |
| 法人の合併による消滅 | 消滅した法人の役員であった者 | 消滅までに第17条の2第2項の認可がされなかった場合に限る |
| 破産手続開始決定による解散 | 破産管財人 | 法人が当該決定により解散した場合 |
| 合併・破産以外による解散 | 清算人 | 法人が合併または破産手続開始決定以外の事由で解散した場合 |
| 許可を受けた建設業の廃止 | 建設業者であった個人、または当該法人の役員 | 第17条の2第1項・第3項の認可を受けた場合を除く |
表の上から第12条第1号〜第5号に対応します。「廃業届はすべて代表者が出す」と一括りにせず、死亡・破産・清算などの事実と、誰が届出人になるかを先に整理してください。
承継認可との確認順序
事業を引き継ぐ予定がある場合は、廃業届を出す前に承継認可との関係を確認します。第12条の死亡の行は「認可を申請しなかった場合」、合併の行は「消滅までに認可がされなかった場合」であり、同じ条件ではありません。
事業の譲渡・合併・分割に関する第17条の2と、相続に関する第17条の3では手続きの時点が異なります。対象事業と認可の時点は建設業許可の承継認可と電気工事業の承継で確認し、再編・相続の具体的な事情を許可行政庁に伝えてください。
本記事の表は廃業届の対象を整理したもので、承継認可を受けられるかを判定するものではありません。申請後に不認可となった場合など、表にない経過を単純に「届出不要」と扱わないでください。
一部廃業と提出様式
e-Gov法令検索「建設業法施行規則」第10条の3は、廃業等の届出に別記様式第二十二号の四を用いると定めています。会社そのものを解散しなくても、許可を受けた建設業を廃止する場合は確認が必要です。
国土交通省「建設業許可事務ガイドラインについて」の第12条関係は、一部業種の廃業では、営業所技術者等の変更または削除の書類も同時に提出する扱いを示しています。廃業する業種と残す業種、それぞれの営業所技術者等を整理して様式を確認します。
| 確認する内容 | 様式 |
|---|---|
| 廃業する許可業種 | 廃業届(第二十二号の四) |
| 営業所技術者等を変更し、引き続き配置する場合 | 営業所技術者等証明書・新規/変更(第八号) |
| 営業所技術者等を削除する場合 | 届出書(第二十二号の三) |
ガイドライン第11条関係は、廃業しない建設業で引き続き営業所技術者等となる場合や、営業所の廃止に伴って別の営業所へ移り引き続き営業所技術者等となる場合には、第八号を使うと説明しています。廃業届だけで関連する変更も済むと考えず、必要な組合せと各手続きの期限を窓口で確認してください。
廃業・取消・失効の違い
ガイドラインの様式第二十二号の四の行政庁側記入欄は、自ら廃業する場合の「廃業」、許可行政庁による「取消」、更新手続きを取らず有効期間を過ぎる「失効」を分けています。更新期限を過ぎた場合の扱いは建設業許可の更新と失効で確認できます。
同ガイドラインは、廃業届に基づき許可を取り消したとき、届出者等に通知する扱いも定めています。国土交通大臣許可については、形式上の要件を満たす廃業届の提出日を許可取消しの日として扱います。
これは大臣許可に係る届出についての説明であり、知事許可の取扱いまで一律に示すものではありません。通知が届くまで従前の許可で新たな受注を続けてよいと自己判断せず、提出日・取消しの扱い・進行中の契約を許可行政庁へ確認してください。
電気工事業法の届出との区別
ここまでの届出は建設業法上の許可に関するものです。電気工事業の登録・通知・みなし登録・みなし通知に関する廃止手続きは、電気工事業の更新・変更・廃止で別に確認します。
建設業許可の一部業種を廃業する場合と、電気工事業そのものをやめる場合を分けて、残す許可、続ける工事、現在の電気工事業の区分を窓口に伝えてください。建設業許可の廃業届だけで他制度の届出も完了すると扱わないことが重要です。
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。届出人、添付書類、承継認可の適否と許可の効力は、所轄行政庁の公式案内・窓口で確認してください。
新規開業時の区分の目安は電気工事業区分セルフチェックで確認できます。既存許可の廃業や承継の判断を代替するものではありません。