公式資料をもとに整理

電工の公共工事設計労務単価(令和8年3月適用)の金額と見方

電工の公共工事設計労務単価は、令和8年3月適用の表で、東京都の34,300円から沖縄県の23,700円まで、都道府県によって差があります。この単価は所定労働時間内8時間あたりの賃金に関する額で、職人の手取りや請負の売値そのものではありません。ここでは国土交通省の発表資料から、主要な都道府県の電工の単価、含まれる費用と含まれない費用、見積の確認での使い方を整理します。

公開日: 2026-10-12 / 最終更新: 2026-10-12 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26

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令和8年3月適用の改定の概要

国土交通省は令和8年2月17日に、令和7年度の公共事業労務費調査にもとづく公共工事設計労務単価を決定し、令和8年3月から適用すると発表しました(国土交通省「令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価について」)。単価は47都道府県・51職種ごとに設定され、電工はその職種の1つです。

全国全職種の単純平均は前年度(令和7年3月)比で4.5%上がり、14年連続の上昇になりました。全国全職種の加重平均値は25,834円で、初めて25,000円を超えています。電工は発表資料の主要12職種には入っていないため、全国平均の額は資料に載っておらず、この記事でも都道府県別の額だけを示します。

電工の都道府県別の単価(主要10都道府県)

47都道府県のうち、電工の単価が最も高いのは東京都の34,300円、最も低いのは沖縄県の23,700円です。次の表は、同じ資料の都道府県別の表から、主要な10都道府県の電工の単価を抜き出したものです。

電工の公共工事設計労務単価(令和8年3月適用・8時間あたり)
都道府県単価(円)
北海道29,100
宮城県29,900
埼玉県31,200
千葉県31,400
東京都34,300
神奈川県31,500
愛知県28,200
大阪府28,100
福岡県28,900
沖縄県23,700

上記以外の都道府県の額と、職種ごとの一覧は、国土交通省の資料で確認してください。単価は毎年、新しい調査結果にもとづいて改定されるため、次の改定が発表されると額が変わります。

単価に含まれる費用と含まれない費用

公共工事設計労務単価は、基本給相当額、基準内手当、臨時の給与(賞与等)、実物給与(食事の支給等)で構成されます。所定労働時間内8時間あたり、所定労働日数1日あたりの単価として定められています。

次の費用は、単価には含まれません。

発表資料は、事業主が負担すべき人件費(必要経費分)は単価に含まれないため、下請代金に必要経費分を計上しない、または下請代金から値引くことは不当行為だと明記しています。同じ資料に、必要経費を加えた参考の金額表もあります。割増賃金の計算は残業代・割増賃金のガイドで整理しています。

労務費の見積の見方(仮の工事)

次は、単価の使い方を確認するための仮の数字です。実際の工事の人数や日数とは関係ありません。

電工3人が4日働く工事の労務費の試算(仮の数字・所定時間内のみ)
都道府県計算労務費の目安
東京都34,300円 × 3人 × 4日411,600円
大阪府28,100円 × 3人 × 4日337,200円

この額に、現場管理費や一般管理費などの諸経費、材料費、割増賃金は入っていません。見積書の労務費がこの水準より極端に低くないかを見る目安に使えますが、労務費の適否はそれだけでは決まりません。

民間工事・下請取引での位置づけ

公共工事設計労務単価は公共工事の工事費の積算に使うために設定されます。一方で国土交通省は、建設業法第34条第2項にもとづいて中央建設業審議会が勧告した「労務費に関する基準」で、全ての建設工事の請負契約で確保されるべき適正な労務費の計算の基礎となる水準としても位置づけられていると説明しています。

そのため、公共工事か民間工事か、元請か下請かを問わず、この適正な労務費が確保されるべきだとされています。基準の計算式は労務費に関する基準のガイド、不当に低い請負代金の禁止は不当な発注の禁止のガイドで整理しています。

この整理で言えないこと

公式窓口で確認する事項

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。最新の単価と、職種・都道府県ごとの額は、国土交通省または地方整備局の公表資料で最終確認してください。

まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。

一次資料の一覧は公式資料・根拠、判定ルールの検証記録は公開ルール台帳で確認できます。