公式資料をもとに整理
電気工事業法の営業所の数え方と義務
電気工事業法は、「営業所」から「電気工事の作業の管理を行わない営業所」を除いて数えます。登録・通知の提出先、主任電気工事士、帳簿・標識・器具の備付けは営業所を単位に決まるため、何を営業所と数えるかを条文とQ&Aで整理します。
公開日: 2026-10-14 / 最終更新: 2026-10-14 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
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営業所の定義(第3条第1項のかっこ書き)
電気工事業の業務の適正化に関する法律(電気工事業法)は、営業所を独立した定義条文では定めていません。
第3条第1項の登録の規定の中で「営業所(電気工事の作業の管理を行わない営業所を除く。以下同じ。)」と書かれ、以降の条文の「営業所」はこの意味で読みます(e-Gov法令検索「電気工事業の業務の適正化に関する法律」、2026年10月14日確認)。
| 場所の性質 | 営業所に数えるか | 根拠 |
|---|---|---|
| 電気工事の作業の管理を行う営業所 | 数える | 第3条第1項 |
| 電気工事の作業の管理を行わない営業所 | 数えない | 第3条第1項のかっこ書き |
判断の軸は、名称が「本店」「支店」「事務所」のどれかではなく、その拠点で電気工事の作業の管理を行っているかです。提出先を決める数え方は複数営業所がある場合の電気工事業の提出先で整理しています。
営業所を単位にする義務
営業所は、次の義務の単位になります。営業所を1つ増やすと、それぞれの義務が1拠点ぶん増えます。
| 義務 | 根拠 | 営業所との関係 | 詳しい解説 |
|---|---|---|---|
| 登録・通知の提出先 | 第3条、第17条の2 | 営業所が一の都道府県内のみなら都道府県知事、二以上の都道府県内なら経済産業大臣 | 提出先の決まり方 |
| 登録事項 | 第4条第1項第2号 | 営業所の名称、所在の場所、その営業所の業務に係る電気工事の種類を申請書に記載 | 申請に必要な書類 |
| 主任電気工事士 | 第19条 | 一般用電気工事の業務を行う営業所(特定営業所)ごとに置く | 主任電気工事士の要件と設置 |
| 測定器 | 第24条 | 営業所ごとに絶縁抵抗計その他の器具を備える | 営業所に備える測定器 |
| 標識 | 第25条 | 営業所と電気工事の施工場所ごとに掲げる | 標識の記載事項と掲示場所 |
| 帳簿 | 第26条 | 営業所ごとに備え、記載して保存する | 帳簿の記載事項と保存期間 |
第19条第3項は、営業所が特定営業所となったとき、新たに特定営業所を設置したときなどに、知った日から2週間以内に主任電気工事士を選任するよう定めています。営業所を増やすときは、主任電気工事士の手当ても同時に確認します。
事務所・資材置場・現場事務所の扱い
条文には「事務所」「資材置場」「現場事務所」を営業所に含めるか除くかを個別に書いた規定は、今回確認した範囲にありません。確認できるのは次の2点です。
- 電気工事の作業の管理を行わない営業所は、数えない(第3条第1項)。
- 電気工事の施工場所は、営業所とは別の単位として標識の掲示対象になっている(第25条の「営業所及び電気工事の施工場所」)。
工事ごとの現場や資材を置くだけの場所を営業所と数えるかは、条文だけでは断定できません。自宅や賃貸の事務所を拠点にする場合も、作業の管理をその場所で行うかどうかで考えますが、具体的な判断は登録を受ける行政庁の窓口で確認します。建設業許可の営業所は請負契約の締結を基準に別に判断されるため、基準が異なります(建設業許可の「営業所」とは)。
経済産業省のQ&A(問27)も、建設業の許可を得た営業所と電気工事業法の届出の営業所は、電気工事業を営む営業所であることから一致しないとしています。このため、建設業許可を受けた行政機関と電気工事業の届出先が異なることもあります(経済産業省「電気工事業に関するQ&A」)。
営業所を増やす・減らすときの手続き
| 変更の内容 | 手続き | 出典 |
|---|---|---|
| 登録済みの県内に営業所を増やす | その県知事あてに変更の届出 | Q&A問16、第10条第1項(変更の日から30日以内) |
| 別の県にも営業所を置く(県知事の登録から) | 国へ新規登録を申請し、登録後に従前の県へ届出 | Q&A問17、第3条第1項 |
| 別の県の営業所を廃止して1県のみにする(国の登録から) | 営業所の廃止後30日以内に県へ登録を申請し、登録後に国へ届出 | Q&A問15、第8条第1項 |
登録事項の変更届の様式と記載は登録事項の変更届出書の記載例で確認できます。提出先が変わる場合の流れは、複数営業所の記事の営業所の異動の節にまとめています。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。個別の拠点の使い方が営業所に当たるか、登録・通知・変更届が必要かは、登録または通知をする経済産業大臣・都道府県知事の窓口で最新の案内を確認してください。
まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。