電気設備技術基準・解釈

屋内配線・屋側配線・屋外配線の定義(解釈第1条)

技術基準の解釈の第1条は、屋内配線は屋内の電気使用場所で固定して施設する電線、屋側配線は屋外の電気使用場所で造営物に固定して施設する電線、屋外配線は屋外の電気使用場所で固定して施設する電線(屋側配線を除く)と、場所と固定の仕方で区別して定義しています。あわせて、水気のある場所・湿気の多い場所・乾燥した場所、点検できる隠ぺい場所・展開した場所、接触防護措置といった、工事の条件を読むときに前提になる用語も定めています。

公開日: 2026-10-13 / 最終更新: 2026-10-13 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26

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屋内配線・屋側配線・屋外配線と引込線の定義

屋内配線・屋側配線・屋外配線は、電線がある場所(屋内か屋外か)と、固定の仕方で区別されます。解釈の第1条は、省令第1条の用語を具体化するもので、この解釈の中で使う用語の意味をそろえています (経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」)。

解釈第1条の配線・場所の定義(条文の要約)
用語定義の要点
電気使用場所電気を使用するための電気設備を施設した、1の建物または1の単位をなす場所
需要場所電気使用場所を含む1の構内またはこれに準ずる区域で、発電所・蓄電所・変電所・開閉所以外のもの
屋内配線屋内の電気使用場所において、固定して施設する電線
屋側配線屋外の電気使用場所において、その場所での電気の使用を目的として、造営物に固定して施設する電線
屋外配線屋外の電気使用場所において、その場所での電気の使用を目的として、固定して施設する電線(屋側配線を除く)
引込線架空引込線と、需要場所の造営物の側面等に施設する電線で、その需要場所の引込口に至るもの

屋内配線・屋側配線・屋外配線のいずれからも、電気機械器具内の電線、管灯回路の配線、電線路の電線などは除かれています。除外の対象は定義ごとに少しずつ違い、たとえば屋内配線の定義だけ、エックス線管回路の配線と特別低電圧照明回路の電線が除外に含まれています。除外の全項目は原文で確認します。

水気・湿気・乾燥と、隠ぺい・展開の場所の定義

水気のある場所は、水を扱う場所、雨露にさらされる場所、その他水滴が飛散する場所、または常時水が漏出し、もしくは結露する場所です。湿気の多い場所は水蒸気が充満する場所または湿度が著しく高い場所、乾燥した場所は湿気の多い場所と水気のある場所以外の場所と定義されています。

解釈第1条の場所の区分(条文の要約)
区分用語定義の要点
水分の程度水気のある場所水を扱う場所、雨露にさらされる場所、その他水滴が飛散する場所、または常時水が漏出し、もしくは結露する場所
湿気の多い場所水蒸気が充満する場所、または湿度が著しく高い場所
乾燥した場所湿気の多い場所および水気のある場所以外の場所
点検のしやすさ点検できない隠ぺい場所天井ふところ、壁内、コンクリート床内など、工作物を破壊しなければ電気設備に接近し、または点検できない場所
点検できる隠ぺい場所点検口がある天井裏、戸棚、押入れなど、容易に電気設備に接近し、または点検できる隠ぺい場所
展開した場所点検できない隠ぺい場所と点検できる隠ぺい場所以外の場所

この2つの軸の組み合わせが、低圧屋内配線で使える工事の種類を決める表の行になっています。その表の数値は低圧屋内配線の工事の種類の早見表で整理しています。

接触防護措置と簡易接触防護措置の高さ

接触防護措置は、屋内は床上2.3m以上・屋外は地表上2.5m以上の高さに、人が通る場所から手を伸ばしても触れない範囲に施設するか、さく・へいや金属管などの防護措置を施すことをいいます。簡易接触防護措置は高さの数字が低く、屋内1.8m以上・屋外2m以上で、人が通る場所から容易に触れない範囲に施設するか、同じく防護措置を施します。

接触防護措置と簡易接触防護措置(解釈第1条第三十六号・第三十七号の要約)
用語屋内屋外触れない範囲
接触防護措置床上2.3m以上地表上2.5m以上人が通る場所から手を伸ばしても触れることのない範囲
簡易接触防護措置床上1.8m以上地表上2m以上人が通る場所から容易に触れることのない範囲

どちらも、高さを確保する方法のほかに、さく・へいを設ける、設備を金属管に収めるなどの防護措置で満たす方法があります。接地工事の条文などで「接触防護措置を施す」と書かれているときの意味が、この定義です。接地工事の種類は接地工事のA種・B種・C種・D種の違いで整理しています。

使用電圧と最大使用電圧の定義

使用電圧(公称電圧)は電路を代表する線間電圧、最大使用電圧は通常の使用状態で電路に加わる最大の線間電圧です。最大使用電圧は、公称電圧に当たる電路では使用電圧に係数を乗じて求め、使用電圧が1,000V以下の場合の係数は1.15です。それ以外の電路では、電源となる機器の定格電圧などから求めます。

低圧・高圧・特別高圧の区分は低圧・高圧・特別高圧の電圧区分で整理しています。

この整理で言えないこと

この記事は解釈第1条の用語のうち、配線・場所・防護措置・電圧の定義の読み方の整理にとどまります。第1条の定義は全部で三十八号あり、ここで扱っていない用語は原文で確認します。個別の場所が水気のある場所や湿気の多い場所のどれに当たるか、特定の工事が基準に適合するかの判断は行いません。

関連する記事として、省令と解釈の関係を電気設備の技術基準の省令と解釈の違い、電線をつなぐときの条件を電線の接続の条件、分岐回路の電線の太さを分岐回路の電線の太さとコンセントの早見表で整理しています。

公式窓口で確認する事項

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。個別の場所や配線の区分が基準のどれに当たるかは、解釈の原文と設計図書で確認し、不明な点は所轄の産業保安監督部または都道府県の担当窓口にお問い合わせください。

まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分のどれに当たりそうかを確認できます。

一次資料の一覧は公式資料・根拠で確認できます。