公式資料をもとに整理

電気工事士免状の交付申請・再交付・書換えの申請先と書類

電気工事士免状の申請先は、手続きによって「住所地の都道府県知事」「認定を行った都道府県知事」「免状を交付した都道府県知事」に分かれます。交付申請・再交付・書換え・返納について、申請先、提出するもの、条文上の期限の有無を、電気工事士法・同施行令・同施行規則から整理します。

公開日: 2026-10-06 / 最終更新: 2026-10-06 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26

手続き別の申請先の早見表

電気工事士免状は、電気工事士法第4条第2項により都道府県知事が交付します。交付・再交付・書換え・返納に必要な事項は同条第7項で政令に委ねられ、e-Gov法令検索「電気工事士法施行令」が定めています。申請書の様式などはe-Gov法令検索「電気工事士法施行規則」にあります。

手続き宛先の都道府県知事申請書の様式根拠
交付申請試験合格・養成施設修了の人は住所地を管轄する知事。認定を受けた人は認定を行った知事様式第二令第2条、規則第6条
再交付その免状を交付した知事様式第四(写真を添付)令第4条、規則第8条
書換えその免状を交付した知事様式第五令第5条、規則第9条
返納(命令を受けたとき)返納を命じた知事規則に様式の定めなし(本記事の一次資料の範囲)令第6条

再交付と書換えの申請先は「今の住所地」ではなく「その免状を交付した知事」です。別の都道府県へ転居した後でも、条文上の宛先は交付した知事のままです。実際の受付窓口(担当課か、知事が事務を委ねた窓口か)は都道府県ごとに異なり得るため、交付した都道府県の案内を確認してください。

交付申請(令第2条・規則第6条)

免状の交付を受けようとする人は、申請書に法第4条第3項各号(第一種)または第4項各号(第二種)のいずれかに該当することを証明する書類その他の書類と写真を添えて、都道府県知事に提出します(令第2条)。規則第6条第1項は、申請書を様式第二と定め、宛先を次のように分けています。

第一種で試験合格の場合は、試験合格に加えて実務の経験が要件です。実務経験の中身は第二種電気工事士の実務経験の証明のガイドと電気工事士免状の資格要件のガイドで確認できます。

規則第6条第2項によれば、知事が住民基本台帳法に基づく本人確認情報を利用できないときは、申請者に住民票の写しなど、住所・氏名・生年月日を確かめられる書類を提出させることができます。有効期限のある書類は提出日に有効なもの、そうでない書類は提出日前6か月以内に作成されたものに限られます。どの書類を求められるかは、利用できるかどうかの事情によって都道府県が判断するため、提出前に窓口で確認してください。

免状の交付を拒否できる事由(返納命令から1年未満など)は電気工事士免状の交付拒否事由・返納命令のガイドにまとめています。

免状に記載される事項(令第3条・規則第7条)

施行令第3条は、免状に次の3項目を記載すると定めています。様式は第一種が様式第三、第二種が様式第三の二です(規則第7条)。

施行令に定められた記載事項は上の3項目です。書換え(令第5条)の対象は「免状の記載事項に変更を生じたとき」ですので、条文上は、この3項目に変更があった場合が書換えの対象です。 個別の変更がこれに当たるかは、交付した都道府県の窓口で確認してください。

再交付(令第4条・規則第8条)

施行令第4条第1項は、電気工事士が免状をよごし、損じ、または失ったときは、免状を交付した都道府県知事に再交付を申請できると定めています。「申請しなければならない」ではなく「申請することができる」という書き方です。

電気工事の作業に従事するときは免状の携帯が義務です(法第5条第2項)。紛失したままでは作業に従事できなくなる点に注意が必要です。

紛失の場合は、手元に免状がないため、汚損・損傷のように免状を添えることはできません。紛失の場合に追加で求められる書類(紛失の事情を書く書面など)は、本記事の一次資料には定めがなく、都道府県ごとの案内で確認する事項です。

書換え(令第5条・規則第9条)

施行令第5条は、電気工事士は、免状の記載事項に変更を生じたときは、その免状に変更を証明する書類を添えて、免状を交付した都道府県知事に書換えを申請しなければならないと定めています。再交付が「できる」であるのに対し、書換えは「しなければならない」という書き方です。

規則第9条第1項は、申請書を様式第五と定めています。同条第2項は、知事が本人確認情報を利用できないときは、記載事項の変更を証明する書類を提出させることができると定めています。

令第5条が「証明する書類を添えて」と書いているため、変更を証明する書類は、本人確認情報が使えるかどうかにかかわらず条文上の添付物です。具体的にどの書類が証明になるかは、窓口の案内を確認してください。

書換えの期限(変更から何日以内など)は、令第5条にも規則第9条にも定められていません。期限の有無は条文上確認できる範囲では置かれていませんが、変更を生じたときに申請しなければならないという義務そのものはあります。

返納(令第6条)

電気工事士法第4条第6項により返納を命じられた人は、遅滞なく、返納を命じた都道府県知事に免状を返納しなければなりません(令第6条第1項)。返納を命じた知事は経済産業大臣に通知し、大臣は他の都道府県知事に通知します(令第6条第2項・第3項)。

つまり、ある県で返納を命じられた事実は、他の県の知事にも伝わる仕組みです。正当な理由なく返納しない場合の過料は電気工事士免状の交付拒否事由・返納命令のガイドで整理しています。

公式窓口で確認する事項

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。申請書の入手方法、受付窓口、手数料の有無、紛失時の追加書類、写真の規格などの運用は都道府県ごとに異なり得ます。免状を交付した都道府県の窓口で最終確認してください。

免状を使って電気工事業を始める場合の4区分は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の目安を表示できます。

一次資料の一覧は公式資料・根拠、判定ルールの検証記録は公開ルール台帳で確認できます。