公式資料をもとに整理

電気工事の開業資金|日本政策金融公庫の創業融資の条件

電気工事業を新しく始める人が日本政策金融公庫に申し込める「新規開業・スタートアップ支援資金」は、融資限度額が7,200万円、返済期間が設備資金で20年以内、運転資金で10年以内です。どちらも5年以内の据置期間を設けられます。新たに事業を始める人か、事業開始後おおむね7年以内の人が対象で、公庫のページは対象者を個人事業か法人かで分けていません。

公開日: 2026-10-13 / 最終更新: 2026-10-13 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26

運営: 合同会社フューチャープロンプト。AIを活用して作成し、公開前に公式資料と照合しています。誤りのご報告は運営情報へ。

新規開業・スタートアップ支援資金の条件

日本政策金融公庫(国民生活事業)の「新規開業・スタートアップ支援資金」のページには、次の条件が載っています(日本政策金融公庫「新規開業・スタートアップ支援資金」)。

新規開業・スタートアップ支援資金の概要
項目内容
ご利用いただける方新たに事業を始める方、または事業開始後おおむね7年以内の方
資金のお使いみち新たに事業を始めるため、または事業開始後に必要とする設備資金と運転資金
融資限度額7,200万円
返済期間(設備資金)20年以内(うち据置期間5年以内)
返済期間(運転資金)10年以内(うち据置期間5年以内)
併用できる特例制度経営者保証免除特例制度・創業支援貸付利率特例制度・賃上げ貸付利率特例制度

このページの「留意事項」には、お使いみち、返済期間、担保の有無によって適用される利率が異なること、審査の結果によっては希望に沿えない場合があることが書かれています。限度額や返済期間は上限であり、借りられる金額は審査で決まります。

対象になる人

対象は「新たに事業を始める方」か「事業開始後おおむね7年以内の方」で、個人事業か法人かの限定は書かれていません。ただし、新たに営もうとする事業について適正な事業計画を策定していて、その計画を遂行する能力が十分あると認められる人に限られます。公庫は創業計画書の提出などで事業計画の内容を確認すると、同じページの注に書いています。

電気工事業の場合、事業計画に書く内容のうち、どの区分で電気工事業を始めるかは法令で決まります。登録電気工事業者・通知電気工事業者・みなし登録・みなし通知のどれに当たるかは登録が必要かどうかのガイドで整理しています。

設備資金と運転資金に分ける電気工事業の支出

公庫の資金は、設備資金と運転資金で返済期間が違います。電気工事業を開業するときに出る支出を、この区分で並べると次のようになります。公庫が個別の支出をどちらに分類するかはこのページからは分からないため、下の表は考え方の整理で、分類の最終判断は公庫の支店に確認します。

電気工事業の開業時の支出と資金の区分(整理の目安)
支出資金の区分の目安この支出を扱うガイド
営業所ごとに備える測定器具設備資金営業所に備える測定器具
工具・工事用の車両設備資金工具・車両の減価償却
登録の手数料・標識の作成運転資金登録にかかる費用
材料の仕入れ・外注費運転資金支払いと入金の時期は事業計画で見積もる

測定器具は電気工事業法上、営業所ごとに備える義務のある設備なので、開業前に必要額を見積もれる支出です。備える器具は扱う工事の範囲で変わります。工事代金は完成後に入金されるまでの間、材料費や外注費を先に払うため、運転資金の返済期間(10年以内)で足りるかは事業計画で確かめます。

利率の区分と創業時の引下げ

新規開業・スタートアップ支援資金の利率は基準利率です。ただし、次のような人が必要とする資金は特別利率になります(同じ公庫のページ)。

公庫の「創業融資のご案内」には、新たに事業を始める人または事業開始後に税務申告を2期終えていない人は、原則として利率が0.65%引き下げられる(雇用の拡大を図る場合は0.9%)と書かれています(日本政策金融公庫「創業融資のご案内」)。具体的な利率は変わるため、この記事には書きません。申込みの時点の利率は、公庫の金利情報で確認します。

担保・保証人と経営者保証免除特例制度

創業融資のご案内には、新たに事業を始める人と税務申告を2期終えていない人は、原則として無担保・無保証人で各種融資制度を利用できると書かれています。一方、新規開業・スタートアップ支援資金のページの担保・保証人の欄は「お客さまのご希望を伺いながらご相談」となっています。実際に担保や保証人が必要かどうかは、申込みの際の相談で決まります。

併用できる「経営者保証免除特例制度」は、経営者の保証を不要にする制度です。公庫のページ(日本政策金融公庫「経営者保証免除特例制度」)は、利用できる人を「法人の方」としています。そのうち新たに事業を始める人や税務申告を2期終えていない人は、法人と代表者の一体性の解消が一定程度図られていることを公庫が確認できる場合が条件のひとつです。

個人事業のままの一人親方は、この制度の対象としては書かれていません。法人にすると何が変わるかは個人事業から法人化するときの登録の扱いで整理しています。

登録・開業届と借入申込みの順序

電気工事業を営むには、営業所ごとに登録または通知の手続きが必要です。区分ごとの手続きは登録申請に必要な書類で、事業開始の届出は事業開始の届出のガイドで確認できます。

融資の申込みと登録の前後関係について、公庫のページは登録証や許可の写しを求めるかどうかを書いていません。登録の手続きと融資の相談を並行して進める場合は、先に公庫の支店へ、電気工事業の登録の時期と事業開始予定日を伝えて必要書類を確認します。青色申告の承認申請など、開業後の税務の手続きは青色申告承認申請のガイドにあります。

この整理で言えないこと

公式窓口で確認する事項

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。融資の条件、利率、必要書類は、日本政策金融公庫の支店または公庫の相談窓口へ確認してください。電気工事業の登録・通知の区分は、所轄の都道府県または経済産業局へ確認してください。

まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。

一次資料の一覧は公式資料・根拠、判定ルールの検証記録は公開ルール台帳で確認できます。