建設業許可との関係
建設業法とは(目的・用語・許可と契約の条文ごとの内容)
建設業法は、建設業を営む人の資質の向上と請負契約の適正化を図り、建設工事の適正な施工と発注者の保護を目的とする法律です。電気工事は建設工事に当たるため、請け負う工事の規模によっては、電気工事業の登録・通知とは別に、建設業の許可が必要になります。 この記事では、目的と用語、許可・契約・現場の主な条文と、詳しいガイドへの行き先を一覧にします。
公開日: 2026-10-13 / 最終更新: 2026-10-13 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
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法律の目的と、電気工事業法との役割の違い
第1条は、建設業を営む者の資質の向上、建設工事の請負契約の適正化などを図ることで、建設工事の適正な施工を確保し、発注者を保護するとともに、建設業の健全な発達を促進することを目的と定めています (e-Gov法令検索「建設業法」)。
建設業法は「請け負う工事の金額と契約の適正さ」を、電気工事業法は「電気工事の施工の安全」を見る法律で、手続きは別々です。電気工事業の登録・通知を受けていても、請け負う工事の規模によっては建設業の許可が別に必要になります。
2つの違いは電気工事業登録と建設業許可の違い、電気工事業側の法律は電気工事業法とはで整理しています。
「建設工事」「建設業」「下請契約」などの用語の意味
第2条は、この法律で使う用語を次のように定めています。
| 用語 | 意味 | 条文 |
|---|---|---|
| 建設工事 | 土木建築に関する工事で、別表第一の上欄に掲げるもの | 第2条第1項 |
| 建設業 | 元請、下請その他いかなる名義をもってするかを問わず、建設工事の完成を請け負う営業 | 第2条第2項 |
| 建設業者 | 第3条第1項の許可を受けて建設業を営む者 | 第2条第3項 |
| 下請契約 | 建設工事を他の者から請け負った建設業を営む者と、他の建設業を営む者との間で、その工事の全部または一部について結ぶ請負契約 | 第2条第4項 |
| 発注者・元請負人・下請負人 | 発注者は、他の者から請け負ったものを除く建設工事の注文者。元請負人は、下請契約の注文者である建設業者。下請負人は、下請契約の請負人 | 第2条第5項 |
「建設業者」は、許可を受けた者だけを指します。許可が不要な軽微な工事だけを請け負う人は、建設業を営んでいても、この法律の「建設業者」ではありません。
条文ごとの内容と詳しいガイド
主な条文を、許可・届出・契約・現場の順に並べました。右端の列から、その条文を掘り下げたガイドへ進めます。
| 項目 | 条 | 内容の要点 | 詳しいガイド |
|---|---|---|---|
| 建設業の許可 | 第3条 | 営業所の所在で国土交通大臣か都道府県知事の許可に分かれ、一般建設業と特定建設業に分かれる。許可は別表第一の業種ごとに与えられ、5年ごとに更新する | 電気工事業の一般建設業許可と特定建設業許可の違い |
| 許可が不要な軽微な工事 | 第3条第1項ただし書 | 政令で定める軽微な建設工事のみを請け負う場合は、許可を受けなくてもよい | 建設業許可が不要な軽微な工事の金額(電気工事は500万円未満) |
| 附帯工事 | 第4条 | 許可を受けた建設業の工事を請け負うときは、その工事に附帯する他の建設業の工事も請け負える | 他業種の附帯工事を請け負える範囲(建設業法第4条) |
| 許可の基準 | 第7条 | 経営業務の管理を適正に行う能力、営業所ごとの専任の営業所技術者、不正・不誠実な行為をするおそれが明らかでないこと、財産的基礎または金銭的信用の4つ | 電気工事業で建設業許可を取得するための人的要件(営業所技術者) |
| 変更の届出・決算変更届 | 第11条 | 届出事項の変更は30日以内、事業年度終了後の書類は4か月以内に提出する。営業所技術者が置かれなくなった場合の代わりの者の届出は2週間以内 | 建設業許可(電気工事業)の届出義務(決算変更届・変更届) |
| 廃業等の届出 | 第12条 | 許可を受けた建設業を廃止したときなどは、30日以内に届け出る | 建設業の廃業届の期限・届出人・様式 |
| 下請契約の締結の制限 | 第16条 | 発注者から直接請け負った工事で、政令の金額以上の下請契約を結ぶには、特定建設業の許可が必要 | 特定建設業許可の要件(電気工事業) |
| 請負契約書面の記載事項 | 第19条 | 工事内容、請負代金の額、工期など16号の事項を書面に記載し、署名または記名押印をして相互に交付する | 請負契約書に書く16項目と変更時の書面交付 |
| 一括下請負の禁止 | 第22条 | 請け負った工事を一括して他人に請け負わせてはならず、建設業者から一括して請け負ってもならない(発注者の書面による承諾などの例外あり) | 一括下請負の禁止と例外 |
| 下請代金の支払 | 第24条の3 | 元請負人は、注文者から支払を受けたとき、下請負人へ出来形に応じた下請代金を、支払を受けた日から1か月以内に支払う | 下請代金の支払期限(1か月・50日)と完成検査20日 |
| 主任技術者・監理技術者の設置 | 第26条 | 請け負った工事を施工するときは主任技術者を置く。発注者から直接請け負い、一定額以上の下請契約を結ぶ特定建設業者は監理技術者を置く | 主任技術者・監理技術者の設置義務と兼任特例 |
| 標識の掲示・帳簿の備付け | 第40条・第40条の3 | 店舗と、発注者から直接請け負った工事現場に標識を掲げる。営業所ごとに帳簿を備え、保存する | 建設業許可後の標識・帳簿・図書の義務と電気工事業法との違い |
ここに挙げたのは主な条文で、建設工事紛争審査会、技術検定、経営事項審査、監督処分と罰則に関する条文は省いています。 紛争処理は建設工事紛争審査会、監督処分と罰則は建設業許可の監督処分で扱っています。
この整理で言えないこと
この記事は条文の見取り図です。軽微な工事の金額、特定建設業の下請金額、専任が必要な工事の金額は政令で定められており、改正されることがあります。 自分の請け負う工事に許可が必要か、どの業種で許可を受けるかは、この記事では判定できません。
次に知りたいこと:許可が不要な軽微な工事の範囲、一般建設業と特定建設業の違い、営業所技術者の要件。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。許可の要否や手続きは、営業所の所在地を管轄する都道府県の建設業許可の窓口、または地方整備局に確認してください。
まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。
一次資料の一覧は公式資料・根拠で確認できます。