期限・費用・必要書類を条文で確認する開業の順番

電気工事業の開業手順9段階(期限・費用・必要書類)

開業前の確認から更新までの9段階について、各段階で決める事項の期限・金額・要件・書類を、条文と公式資料から示します。詳しい手順や例外は、各段階に挙げたガイドで確認できます。順番はあくまで目安で、提出先や運用は所轄の行政庁で異なります。

根拠法令はe-Gov法令検索「電気工事業の業務の適正化に関する法律」です。

公開日: 2026-10-15 / 最終更新: 2026-10-15 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26

運営: 合同会社フューチャープロンプト。AIを活用して作成し、公開前に公式資料と照合しています。誤りのご報告は運営情報へ。

1. 登録か通知か、提出先はどこかを決める

営業所の置き方と工事の範囲で、手続きの種類と提出先が決まります。

提出先
営業所が2以上の都道府県にあれば経済産業大臣、1つの都道府県だけなら営業所のある都道府県知事の登録を受けます。(電気工事業法第3条第1項)
通知で足りる場合
自家用電気工作物の工事だけを行うなら登録ではなく通知で、事業を開始しようとする日の10日前までに行います。(電気工事業法第17条の2第1項)

詳しく確認するガイド:

2. 主任電気工事士になれる人がいるかを確かめる

一般用電気工事を行う営業所には、要件を満たす人を置く必要があります。事業主本人が満たすなら別に雇わずに済む場合があります。

要件
第一種電気工事士、または第二種電気工事士免状の交付後に電気工事の実務経験が3年以上ある第二種電気工事士で、次の段階で扱う拒否の理由(第6条第1項第1号から第4号)に当たらない人です。(電気工事業法第19条第1項)
置かなくてよい場合
事業主本人(法人は役員のいずれか)が上の要件を満たし、自ら主としてその営業所の業務に従事するときは、主任電気工事士を別に置く規定の適用がありません。(電気工事業法第19条第2項)
欠けたとき
主任電気工事士が欠けたことなどを知った日から2週間以内に選任します。(電気工事業法第19条第3項)

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3. 登録を拒否される場合に当たらないか見る

過去の処分や刑罰、営業所の体制によっては、申請しても登録されません。

刑罰
電気工事業法・電気工事士法第3条第1項から第3項・電気用品安全法第28条第1項に違反して罰金以上の刑に処せられ、執行を終えてから(または執行を受けることがなくなってから)2年を経過していない人は拒否されます。(電気工事業法第6条第1項第1号)
登録の取消し
登録を取り消されてから2年を経過していない人は拒否されます。法人は、取消しの前30日以内の役員だった人も同じ扱いです。(電気工事業法第6条第1項第2号・第3号)
営業所の体制
営業所が主任電気工事士の要件(第19条)を欠く場合も拒否されます。申請書や添付書類に重要な虚偽や欠落があるときも同じです。(電気工事業法第6条第1項第6号・同項柱書)

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4. 登録の費用と営業所に備える測定器具を見積もる

提出先で費用の種類が変わり、行う工事の種類で営業所に備える器具が変わります。

経済産業大臣宛
登録免許税90,000円を納めます。(登録免許税法(詳細は登録費用のガイド))
都道府県知事宛
国税の登録免許税ではなく、都道府県が条例で定める手数料です。一次資料で確認できた東京都・愛知県・神奈川県・大分県・大阪府・石川県の6都府県は、新規登録がいずれも22,000円でした。他の都道府県が同額とは限りません。(各都道府県の手数料条例(詳細は登録費用のガイド))
一般用電気工事のみの営業所
絶縁抵抗計、接地抵抗計、抵抗と交流電圧を測れる回路計を備えます。(電気工事業法第24条、施行規則第11条第1項第2号)
自家用電気工事を行う営業所
上の3種類に代えて、絶縁抵抗計、接地抵抗計、回路計、低圧検電器、高圧検電器、継電器試験装置、絶縁耐力試験装置を備えます。後ろの2つは、必要なときに使える措置が講じられていれば足ります。(施行規則第11条第1項第1号)

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5. 申請書に書く内容と添付書類を用意する

申請書の記載事項は法律で決まっています。主任電気工事士の免状の種類と交付番号まで書くため、前の段階の確認が先に必要です。

申請書の記載事項
氏名または名称・住所(法人は代表者名)、営業所の名称・所在地と電気工事の種類、法人の役員の氏名、主任電気工事士の氏名と免状の種類・交付番号です(事業主本人が主任電気工事士の要件を満たす場合は、その旨と該当者の氏名)。(電気工事業法第4条第1項)
添付書類
第6条第1項第1号から第5号に該当しないことの誓約書などを添付します。書類の一覧は経済産業省令で定められています。(電気工事業法第4条第2項)

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6. 登録までの日数と、事業を始められる時期を見込む

標準処理期間は都道府県で異なります。登録前に営業を始めてよいわけではないため、着工の予定は登録後に置きます。

標準処理期間
公式ページで日数を確認できた7県は、群馬3日、青森7日、福井10日、岐阜15日、三重15日、神奈川16日以内、千葉20日です。数え方(休日を含むか、補正期間を除くか)も県で異なります。(各県の公式ページ(詳細は標準処理期間のガイド))
営業開始との関係
電気工事業を営もうとする者は、登録を受けなければならないと定められています。(電気工事業法第3条第1項)
拒否されたとき
登録を拒否した場合は、遅滞なく理由を示して申請者に通知されます。(電気工事業法第6条第2項)

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7. 標識・帳簿・測定器具を、最初の工事の前に整える

登録後に最初に整える主な義務は、標識の掲示、帳簿の記載、器具の備付けです。

標識
営業所と電気工事の施工場所ごとに掲げます。電気工事が1日で完了する場合の施工場所は掲示が不要です。登録電気工事業者は、氏名・名称、営業所の名称と工事の種類、登録の年月日と番号、主任電気工事士等の氏名を記載します。(電気工事業法第25条、施行規則第12条)
帳簿の記載事項
電気工事ごとに、注文者の氏名・名称と住所、工事の種類と施工場所、施工年月日、主任電気工事士等と作業者の氏名、配線図、検査結果の6項目を、営業所ごとの帳簿に記載します。(電気工事業法第26条、施行規則第13条第1項)
帳簿の保存
記載の日から5年間保存します。(施行規則第13条第2項)

詳しく確認するガイド:

8. 税務署の届出と保険を、登録とは別に済ませる

個人で開業する場合、税務署への届出と青色申告の承認申請は、電気工事業法の登録とは別の期限で動きます。

開業届
新たに事業所得を生ずべき事業を開始したときは、届出書を税務署長へ提出します。提出期限は、条文と国税庁の最新の案内で確認します。(所得税法第229条)
青色申告の承認申請
原則として、その年の3月15日までです。その年の1月16日以後に新たに業務を開始した場合は、開始した日から2か月以内です。(所得税法第144条)

詳しく確認するガイド:

9. 更新・変更・廃止の期限を控える

登録後も、5年ごとの更新と、変更・廃止の届出に期限があります。

有効期間と更新
登録の有効期間は5年です。引き続き営むには更新の登録が必要で、満了日までに処分がなされない場合は、処分がなされるまで従前の登録が効力を持ちます。(電気工事業法第3条第2項から第4項)
変更の届出
申請書の記載事項に変更があったときは、変更の日から30日以内に届け出ます。登録証の記載事項が変わったときは、登録証を添えて訂正を受けます。(電気工事業法第10条)
廃止の届出
電気工事業を廃止したときは、廃止の日から30日以内に届け出ます。(電気工事業法第11条)

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自家用電気工事だけを行う場合

自家用電気工作物の工事だけを行う場合は、登録ではなく通知の区分になることがあります。手続きの違いは通知電気工事業者とは|できること・要件・手続きと登録電気工事業者とは(要件・手続き・確認する義務の一覧)で見比べられます。

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。提出先や必要な手続きは、所轄の行政庁へ確認してください。

自分の事業が登録・通知のどの区分に当たるかは、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと目安を表示できます。

一次資料の一覧は公式資料・根拠で確認できます。