公式資料をもとに整理

電気工事施工管理技術検定の受検資格・技士補・手数料

電気工事施工管理技術検定は、一級が監理技術者、二級が主任技術者に必要な知識と能力を判定する検定で、第一次検定の合格者は「技士補」、第二次検定の合格者は「技士」と称します。受検資格の年齢と実務経験の枠、受検手数料の法定額、営業所の専任の技術者との関係を、法令の条文から整理します。

公開日: 2026-10-05 / 最終更新: 2026-10-05 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26

検定の仕組みと一級・二級の位置づけ

e-Gov法令検索「建設業法」第27条は、国土交通大臣が施工技術の向上のために技術検定を行えるとし、検定を第一次検定と第二次検定に分けています。第一次検定は施工技術の基礎となる知識と能力、第二次検定は技術上の管理と指導監督に係る知識と能力を判定します。

e-Gov法令検索「建設業法施行令」第37条は、技術検定を検定種目ごとに一級と二級に分けています。電気工事施工管理は検定種目の1つで、対象は電気工事の施工計画・施工図の作成と、工程管理・品質管理・安全管理などの施工の管理に必要な技術です。

一級・二級の技術検定の位置づけ(施行令第37条)
区分判定の対象
一級監理技術者として必要な知識と能力
二級主任技術者として必要な知識と能力

電気工事施工管理は、土木施工管理や建築施工管理と違い、二級に「検定種別」の区分はありません(施行令第37条第5項は建設機械施工管理・土木施工管理・建築施工管理についてのみ種別への区分を定めています)。

第一次検定の受検資格

第一次検定の受検資格は、実務経験ではなく年齢で決まります。e-Gov法令検索「施工技術検定規則」第4条は、その検定が行われる日の属する年度の末日における年齢で定めています。

第一次検定の受検資格(施工技術検定規則第4条)
区分受検できる者
一級年度の末日における年齢が19歳以上の者
二級年度の末日における年齢が17歳以上の者

受検できない者として、同規則第6条は、国土交通大臣が検定種目ごとに、建設工事に従事するのに障害となると認めて指定する精神上または身体上の欠陥を有する者を定めています。

第二次検定の受検資格

第二次検定は、同じ検定種目の第一次検定に合格したうえで、合格後の実務経験を求める形です(施工技術検定規則第5条)。電気工事施工管理について条文の枠を整理すると次のとおりです。

電気工事施工管理の第二次検定の受検資格(施工技術検定規則第5条)
区分受検できる者の枠
二級二級の第一次検定に合格した後、電気工事施工管理に関し3年以上の実務経験を有する者。または、一級の第一次検定に合格した後、1年以上の実務経験を有する者。いずれも国土交通大臣が同等以上と認定した者を含む(第2項第4号)
一級一級の第一次検定に合格した後、次のいずれかを満たす者(第1項第1号から第3号)。①電気工事施工管理に関し5年以上の実務経験、②国土交通大臣の定める実務経験(特定実務経験)1年以上を含む3年以上の実務経験、③建設業法第26条第3項第2号の監理技術者の職務を補佐する者として1年以上の実務経験
一級(二級合格者の経路)二級の第二次検定に合格した後に一級の第一次検定に合格した者で、二級の第二次検定の合格後に5年以上、または特定実務経験1年以上を含む3年以上の実務経験を有する者(第1項第4号・第5号)。国土交通大臣が同等以上と認定した者も受検できる(第6号)

実務経験の起算は、同じ検定種目の第一次検定に合格した後です。ただし、二級の第二次検定に合格した後に一級の第一次検定に合格した者の経路は、二級の第二次検定の合格後から数えます。特定実務経験の中身と、実務経験として数えられる工事の範囲は、国土交通大臣の定めと実施機関の案内で確認が必要で、この記事では判断しません。

合格後の称号(技士補・技士)

建設業法第27条第7項は、合格者が政令で定める称号を称することができるとしています。施行令第40条は、第一次検定の合格者を「級及び検定種目の名称を冠する技士補」、第二次検定の合格者を「級及び検定種目の名称を冠する技士」と定めています。

電気工事施工管理の称号(施行令第40条)
合格した検定称号
一級の第一次検定一級電気工事施工管理技士補
一級の第二次検定一級電気工事施工管理技士
二級の第一次検定二級電気工事施工管理技士補
二級の第二次検定二級電気工事施工管理技士

合格者には、第一次検定・第二次検定ごとに合格証明書が交付されます(建設業法第27条第5項)。合格証明書の交付・再交付の手数料は2,200円です(施行令第42条第2項)。

受検手数料の法定額

施行令第42条第1項は、受検手数料を検定種目と級ごとに定めています。電気工事施工管理の額は次のとおりです。

電気工事施工管理の受検手数料(施行令第42条第1項)
区分第一次検定第二次検定
一級15,800円15,800円
二級7,900円7,900円

検定の一部の免除を受けられる者が受検する場合は、この額から国土交通大臣が定める額を減じた額になります(同項ただし書)。免除の対象は施行令第39条が定めます。実際の申込みの額、日程、申込み方法は、検定の実施機関の最新の案内で確認してください。

専任技術者・監理技術者との関係

検定の合格は、建設業法上の技術者の要件に次のように結びつきます。ただし、第二次検定の合格(技士)と第一次検定の合格(技士補)で、使える場面が異なります。

検定合格と建設業法上の技術者の関係
場面条文の枠
一般建設業の営業所技術者建設業法第7条第2号ハの国土交通大臣認定として、施行規則第7条の3第2号の表の電気工事業の項に、技術検定のうち電気工事施工管理に係る一級または二級の第二次検定に合格した者が含まれる
特定建設業の特定営業所技術者第15条第2号イは、第27条第1項の技術検定その他の試験で国土交通大臣が定めるものに合格した者を挙げる。電気工事業は施行令第5条の2の指定建設業で、営業所に置く専任の者は、イに該当する者または国土交通大臣が同等以上と認定した者に限られる
現場の主任技術者・監理技術者主任技術者は第7条第2号イ・ロ・ハのいずれかに該当する者(第26条第1項)、監理技術者は第15条第2号イ・ロ・ハのいずれかに該当する者(同条第2項)
監理技術者の補佐監理技術者の職務を補佐する者を工事現場に専任で置く場合は、その監理技術者の専任が求められない場合がある(第26条第3項第2号)。補佐する者は、施行令第29条により、国土交通大臣が定める要件に該当する者などとされる

営業所技術者の経路ハで条文に挙がるのは第二次検定の合格者で、第一次検定に合格しただけの技士補は、この表の営業所技術者の経路には含まれていません。監理技術者を補佐する者の具体的な要件は国土交通大臣が定める内容を確認する必要があり、この記事では技士補が当たるかどうかを断定しません。

営業所技術者の経路の全体は建設業許可(電気工事業)の営業所技術者の要件、現場の技術者の配置と専任は建設工事現場の技術者配置、一般と特定の違いは一般建設業と特定建設業の違いで整理しています。

関連する別確認

技術検定は建設業法の制度で、電気工事士法の電気工事士免状とは別です。電気工事士の試験は電気工事士試験の科目と免除、主任電気工事士との違いは主任電気工事士の要件を参照してください。

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。受検資格の実務経験の数え方、手数料の実額、日程は実施機関の最新の案内で、技術者の要件は所轄の建設業許可行政庁で確認してください。

新規開業時の登録・通知の目安は電気工事業区分セルフチェックで確認できます。受検資格を判定するツールではありません。