公式資料をもとに整理

監理技術者資格者証と監理技術者講習の要否・有効期間(建設業法)

専任で置く監理技術者は、監理技術者資格者証の交付を受けていて、国土交通大臣の登録を受けた講習(監理技術者講習)を受講した人の中から選ぶ必要があります。資格者証の有効期間と更新、講習の受講から5年の考え方、発注者から請求されたときの提示、電気工事業が指定建設業であることの意味を、建設業法と同法施行規則から整理します。

公開日: 2026-10-05 / 最終更新: 2026-10-05 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26

資格者証と講習が必要になる場面

資格者証と講習の受講が条文で求められるのは、専任の者でなければならない監理技術者を選ぶ場合です。e-Gov法令検索「建設業法」第26条第5項は、同条第3項により専任とされる監理技術者(同項各号の例外に当たる監理技術者を含む)について、第27条の18第1項の資格者証の交付を受けていて、第26条の6から第26条の8までの規定で国土交通大臣の登録を受けた講習を受講した人の中から選任するよう定めています。

どの工事で監理技術者が必要になるか、どの工事で専任が必要になるかは、金額の基準を含めて建設業法の主任技術者・監理技術者の設置義務で整理しています。本記事では、その配置が決まった後に問われる「資格者証」と「講習」だけを扱います。

資格者証の選任要件・提示義務が条文にある場面
場面資格者証・講習の扱い根拠
専任の監理技術者を選任する資格者証の交付を受け、登録講習を受講した人から選任する法第26条第5項
選任した監理技術者発注者から請求があったときは資格者証を提示する法第26条第6項
特定営業所技術者が監理技術者を兼ねる資格者証の交付を受け、講習を受講した人に限る。発注者から請求があれば資格者証を提示する法第26条の5第3項・第4項

主任技術者には、条文上、資格者証や講習の定めはありません(第26条第1項)。専任でない監理技術者についても、第26条第5項は「専任の者でなければならない監理技術者」を対象にしているため、発注者の仕様書や自社の運用で求められていないか、契約条件も確認してください。

資格者証の有効期間・更新・変更届

資格者証の有効期間は5年で、申請により更新します(法第27条の18第4項・第5項)。更新は、有効期間の満了日の30日前までに新たな資格者証の交付を申請して行います(施行規則第17条の40)。

資格者証の手続きと期限
手続き期限・内容根拠
交付の申請監理技術者資格を有する人が申請する。申請書に資格を証する書面などを添える法第27条の18第1項、規則第17条の36
有効期間の更新満了日の30日前までに新たな交付を申請する法第27条の18第5項、規則第17条の40
変更の届出・再申請氏名・住所の変更、記載された資格を有しなくなったとき、勤務する建設業者の商号や許可番号が変わったとき(建設業者の業務に従事している場合)は、30日以内に届け出る規則第17条の38第1項
亡失・汚損再交付を申請する規則第17条の39

変更に伴って新たな資格者証の交付を受けた場合、その有効期間は交付を受けた日から起算します(規則第17条の38第6項)。資格者証の交付と更新の事務は、国土交通大臣が指定する指定資格者証交付機関に行わせることができるとされています(法第27条の19)。申請先と必要書類の最新の案内は、国土交通省「監理技術者資格者証の交付機関」で確認してください。

講習の内容と受講から5年の数え方

登録を受けた講習は、次の3科目について行われるものとされています(法第26条の8第1号)。

講習は講義と試験で行われ、修了した人の資格者証には修了した旨が記載されます。資格者証の交付を受けていない場合は、国土交通省令の様式によるラベルが交付されます(規則第17条の13第7号、第17条の37第1項第9号)。

選任されている監理技術者は、選任の期間中のいずれの日でも、登録講習を受講した日の属する年の翌年から起算して5年を経過していない人でなければなりません(規則第17条の21)。

この条文を読んだ計算例を示します。2026年10月に受講した場合、起算するのは翌年の2027年(1月1日)で、5年を経過するのは2032年1月1日です。選任の期間中は2031年12月31日まで要件を満たす計算になるため、選任期間が長い工事では、途中で5年を超えないかを着手前に確認してください。

資格者証の有効期間(交付から5年)と、講習の5年(受講した年の翌年から起算)は別の期限です。どちらか一方が切れると要件を欠くため、2つを分けて管理します。

電気工事業は指定建設業

電気工事業は、建設業法施行令第5条の2が定める指定建設業(土木・建築・電気・管・鋼構造物・舗装・造園の7業種)の1つです。特定建設業の許可に必要な特定営業所技術者は、指定建設業の場合、第15条第2号イに該当する人(技術検定の合格者など)か、同号ハで国土交通大臣がイと同等以上と認定した人に限られ、ロの実務経験による要件は使えません(法第15条第2号ただし書)。

監理技術者についても同様に、指定建設業に係る工事では、第15条第2号イに該当する人か、ハの認定を受けた人が対象です(法第26条第2項かっこ書)。電気工事の監理技術者を目指す場合の技術検定の受検資格は、電気工事施工管理技術検定の受検資格・技士補・受検手数料で整理しています。資格者証に記載される監理技術者資格と建設業の種類は、規則第17条の37で定められた記載事項です。

公式窓口で確認する事項

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。個別の工事で資格者証や講習が求められるか、講習の開催日程・費用・申込方法、資格者証の申請先と必要書類は、国土交通省の公式資料、許可行政庁、発注者の契約条件で最終確認してください。

営業所ごとの人的要件は電気工事業で建設業許可を取得するための人的要件(営業所技術者)、特定建設業の許可区分は一般建設業と特定建設業の許可区分の違いで整理しています。

まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。

一次資料の一覧は公式資料・根拠、判定ルールの検証記録は公開ルール台帳で確認できます。