在留資格「特定技能」・国土交通省の建設特定技能受入計画
建設分野の特定技能外国人を電気工事で受け入れる条件(業務区分と受入れ企業の要件)
電気工事の会社が特定技能の外国人を雇うときは、建設業法第3条の許可を持つこと、建設キャリアアップシステムへ登録すること、国土交通大臣の受入計画の認定を受けることなどが条件になります。 電気工事は、建設分野の3つの業務区分のうち「ライフライン・設備」区分です。この記事は、国土交通省の資料にもとづいて、業務区分と受入れ企業の要件を整理します。
公開日: 2026-10-11 / 最終更新: 2026-10-11 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
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電気工事は「ライフライン・設備」区分
国土交通省の資料「建設分野における外国人材の受入れ」(2023年10月時点の数字を載せた版)は、建設分野の業務区分を、従来の19区分から「土木」「建築」「ライフライン・設備」の3区分に整理したと説明しています。電気工事は、配管、保温保冷、電気通信とともに、ライフライン・設備区分の例として挙げられています。
同じ資料は、業務区分は作業の性質による分類で、作業現場の種類による分類ではないとし、認定を受けた在留資格に含まれる工事であれば、現場の種類を問わず従事できるとしています。実際に従事させるときは、雇用契約で業務の範囲を明確にします。
受入れ企業の認定基準(7項目)
建設分野の受入れ企業は、受入計画をつくり、国土交通大臣の審査・認定を受けます。同資料は、認定の基準を次の7項目にまとめています。
| 番号 | 基準 | 電気工事の会社が用意するもの |
|---|---|---|
| 1 | 受入企業が建設業法第3条の許可を受けている | 電気工事業の建設業許可。登録電気工事業者などの電気工事業法の手続きとは別の確認 |
| 2 | 受入企業と1号特定技能外国人が、建設キャリアアップシステムに登録している | 事業者登録と技能者登録 |
| 3 | 特定技能外国人受入事業実施法人(JAC)に加入し、その行動規範を守る | JACへの加入 |
| 4 | 報酬が同等の技能を持つ日本人と同等額以上で、安定的な賃金の支払いと、技能習熟に応じた昇給がある | 賃金規程、日本人との比較 |
| 5 | 賃金など契約上の重要事項を、外国人が十分に理解できる言語で、書面により事前に説明する | 母国語などの説明書面 |
| 6 | 受入れ後、国土交通大臣が指定する講習または研修を受講させる | 受講の手配と日程 |
| 7 | 国または適正就労監理機関による、受入計画の履行に係る巡回指導を受ける | 巡回指導の受け入れ |
建設業許可の要否は建設業許可が要らない軽微な工事のガイド、許可の技術者要件は専任技術者の要件のガイドで整理しています。1の許可は、軽微な工事だけで許可を持たない事業者には、そのままでは満たせない基準です。
日本人と同等以上の報酬
資料によると、「同等の技能を有する日本人と同等以上の報酬」とは、基本給と毎月固定的に支払われる手当などを、比較対象の日本人と比べて同等以上にすることです。比較する日本人は、外国人と同じ作業に就き、技能実習2号の修了者・技能検定3級の合格者・1号特定技能評価試験の合格者に相当する経験年数3年程度の人、という考え方で示されています。
認定基準は賃金の安定も求めており、同資料の基準のうち報酬に関するものは、日本人と同等以上の額、安定的な賃金の支払い、技能習熟に応じた昇給です。
1号・2号と在留資格を得る流れ
- 1号:建設分野では、技能評価試験(技能検定3級または建設分野特定技能1号評価試験)と日本語試験(国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験N4以上)の両方に合格するルートと、2号技能実習を良好に修了するルートがあります。在留期間は通算5年で、家族の帯同は原則できません。
- 2号:班長としての一定の実務経験と、建設分野特定技能2号評価試験または技能検定1級の合格が必要です。在留期間の更新に上限がなく、扶養する配偶者と子の帯同が可能です。
どの在留資格に当たるか、試験を受けた人の技能水準をどう見るかは、出入国在留管理庁と国土交通省の手続きで決まります。受入計画の認定を受けても、在留資格の審査は別に行われます。
受入れ後に必要な手続き
雇い入れたら、外国人雇用状況の届出(雇入れの翌月10日または翌月末日まで)が別に必要です。労災保険・雇用保険などの加入は従業員を雇う電気工事事業者の保険のガイドで整理しています。電気工事の作業そのものに、電気工事士の資格が必要かどうかは、国籍にかかわらず、同じ法律の定めで決まります。
この整理で言えないこと
- 個別の会社が、受入計画の認定を受けられるかの判定は行いません。
- 参照した国土交通省の資料は2023年10月時点の数字を含む版です。基準や様式は改正されることがあるため、申請前に国土交通省の最新の案内を確認してください。
- 登録支援機関、外国人就労管理システムの操作、在留資格の申請書類は扱いません。
- 技能実習から新しい育成就労制度への移行は扱いません。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。受入計画の認定は国土交通省(地方整備局など)、在留資格は出入国在留管理庁の窓口で確認してください。
まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。