電気設備の技術基準の解釈 第179条
トンネル内の低圧配線は専用開閉器と路面上2.5m以上(解釈第179条)
人が常時通行するトンネル内の配線は、使用電圧を低圧にし、トンネルの引込口に近い箇所に専用の開閉器を施設します。がいし引き工事なら電線の高さは路面上2.5m以上、そのほかは合成樹脂管・金属管・金属可とう電線管・ケーブルの各工事に準じます。
公開日: 2026-10-24 / 最終更新: 2026-10-24 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
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人が常時通行するトンネル内の配線(第1項)
第1項は、使用電圧を低圧とし、電線を決まった工事方法で施設し、引込口に近い箇所に専用の開閉器を置くことを求めています。電気機械器具内の配線、管灯回路の配線、小勢力回路の電線、出退表示灯回路の電線は、この条の配線から除かれます。
| 号 | 項目 | 決まり |
|---|---|---|
| 第一号 | 使用電圧 | 低圧であること |
| 第二号 | 電線 | がいし引き・合成樹脂管・金属管・金属可とう電線管・ケーブルのいずれかの工事 |
| 第三号 | 開閉器 | トンネルの引込口に近い箇所に専用の開閉器を施設 |
電線の工事方法と準用される条文
第1項では、がいし引き工事の場合だけ、電線の太さ・高さが条文で直接決まっており、ほかの工事は別の条文に準じて施設します。どの工事を選ぶかで、見る条文が変わります。
| 号 | 工事方法 | 決まり |
|---|---|---|
| イ | がいし引き工事 | 直径1.6mmの軟銅線と同等以上の強さ・太さの絶縁電線(屋外用ビニル絶縁電線、引込用ビニル絶縁電線、引込用ポリエチレン絶縁電線を除く)、電線の高さは路面上2.5m以上、第157条第1項第二号から第七号まで及び第九号に準じて施設 |
| ロ | 合成樹脂管工事 | 第158条に準じて施設 |
| ハ | 金属管工事 | 第159条に準じて施設 |
| ニ | 金属可とう電線管工事 | 第160条に準じて施設 |
| ホ | ケーブル工事 | 第164条(第3項を除く)に準じて施設 |
各工事の細目は、合成樹脂管工事、金属管工事、金属可とう電線管工事、ケーブル工事の各記事で整理しています。 トンネル内の配線は、これらの条文に「準じて」施設するもので、屋内配線の条文がそのまま当てはまるとは条文に書かれていません。
鉱山その他の坑道内の配線(第2項)
坑道内の配線は、使用電圧が低圧または高圧で、坑口に近い箇所に専用の開閉器を施設します。トンネル(第1項)と違い、高圧も認められる点が異なります。
| 項目 | 人が常時通行するトンネル(第1項) | 鉱山その他の坑道(第2項) |
|---|---|---|
| 使用電圧 | 低圧 | 低圧または高圧 |
| 低圧の配線 | がいし引き・合成樹脂管・金属管・金属可とう電線管・ケーブルの各工事 | ケーブル工事、または使用電圧300V以下で絶縁電線(直径1.6mmの軟銅線と同等以上)を岩石・木材と接触しないようがいしで支持(要点のみ) |
| 高圧の配線 | 規定なし(使用電圧は低圧と定められている) | ケーブル工事(第168条第1項第三号イ及びハに準じる) |
| 専用の開閉器 | トンネルの引込口に近い箇所 | 坑口に近い箇所 |
高圧配線の接近・交差と電球線・移動電線(第3項・第4項)
トンネル等の高圧配線が、他の配線や水管・ガス管と接近・交差する場合は第168条第2項に準じ、電球線と移動電線は屋内の湿気の多い場所の決まりに準じます。トンネル等には、鉄道または軌道の専用トンネルは含まれません。
- 電球線は、屋内の湿気の多い場所における第170条に準じて施設する。
- 移動電線は、屋内の湿気の多い場所における第171条に準じて施設する。
- 著しく損傷を受けるおそれがある場所では、第160条第2項各号に適合する金属可とう電線管に収めるか、強じんな外装を施す。
- 移動電線と低圧の配線の接続には、差込み接続器を用いる。
この整理で言えないこと
- 個別のトンネルや坑道が、第1項の「人が常時通行するトンネル」に当たるかは判定しません。
- 準用される第157条から第171条までの細目は、本記事では要点のみで、全文は扱いません。
- 鉄道・軌道の専用トンネルの電気設備は、第3項のトンネル等から除かれており、本記事では扱いません。
- トンネル内の工事を、電気工事士の資格なしにできるかどうかは、電気工事士法で決まり、第179条では決まりません。
- 解釈は改正されるため、最新の本文は経済産業省のページで確認してください。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。 個別の施設の適否は、所轄の産業保安監督部や電気主任技術者などの専門家に確認してください。条文は経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」(第179条)です。
まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。
次に知りたいこと:水中照明灯の施設(解釈第187条)、小勢力回路の施設(解釈第181条)、電気設備の技術基準の省令と解釈