公式資料をもとに整理

電気工事会社の中退共|加入条件と掛金

電気工事会社は、常時雇用する従業員が300人以下の事業主か、資本金・出資金が3億円以下の法人であれば中小企業者にあたり、中小企業退職金共済(中退共)に加入できます。加入できるのは期間を定めずに雇う従業員が中心で、掛金は1人月額5,000円から3万円まで、期間を定めて現場で働く職人は建設業退職金共済(建退共)の側で考えます。

公開日: 2026-10-22 / 最終更新: 2026-10-22 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26

運営: 合同会社フューチャープロンプト。AIを活用して作成し、公開前に公式資料と照合しています。誤りのご報告は運営情報へ。

中退共と建退共の使い分け

期間を定めずに雇う従業員の退職金は中退共、建設業で期間を定めて雇われ現場に従事する人は特定業種退職金共済(建退共)が、法律の上でそれぞれ分かれています。中小企業退職金共済法第2条は、通常の退職金共済契約と、建設業などの特定業種に属する事業の事業主が結ぶ特定業種退職金共済契約を別に定義しています(e-Gov法令検索「中小企業退職金共済法」)。

電気工事会社が使う退職金共済の分かれ方
制度対象根拠
中退共(退職金共済契約)中小企業者が雇う従業員。期間を定めて雇われる者などは除く第2条第3項・第3条
建退共(特定業種退職金共済契約)特定業種(厚生労働大臣が指定。建設業を含む)の事業主に、期間を定めて雇用され、その事業に従事することを常態とする者第2条第4項・第5項

建退共の仕組みと証紙の扱いは建設業退職金共済のガイドで整理しています。

加入できる会社(中小企業者)

中退共に加入できるのは中小企業者だけで、卸売業・サービス業・小売業以外の業種では、常時雇用する従業員が300人以下か、資本金・出資金が3億円以下の事業主です。中小企業退職金共済法第3条第1項が「中小企業者でなければ、退職金共済契約を締結することができない」と定め、第2条第1項が中小企業者の範囲を定めています。電気工事業は第2条第1項第2号から第4号の業種に挙がっていないため、第1号の基準で見ます。

一人親方や、従業員を雇っていない個人事業主は、雇用する従業員の退職金を積み立てる制度なので対象になりません。事業主本人や家族従事者の扱いは条文だけでは決まらないため、勤労者退職金共済機構に確認してください。

加入の対象になる従業員と対象外

中小企業者は、期間を定めて雇用される者・季節的業務の者・試みの雇用期間中の者などを除き、すべての従業員について退職金共済契約を結ぶようにしなければならないと定められています。第3条第3項の規定で、契約を結ぶ義務の対象から除かれる従業員は次のとおりです。退職金制度を設けるかどうか自体の決まりではなく、除外された従業員を任意に加入させられるかは機構に確認してください。

試用期間の扱いは試用期間と解雇のガイドで別に整理しています。

掛金月額の範囲と刻み

掛金月額は被共済者1人につき5,000円以上3万円以下で、通常の従業員より週の所定労働時間が短く、厚生労働大臣の定める時間数未満の短時間労働被共済者は2,000円以上3万円以下です。第4条第2項が範囲を、同条第3項が刻みを定めています。2,000円を超え1万円未満なら1,000円刻み、1万円を超え3万円未満なら2,000円刻みです。

契約は被共済者ごとに掛金月額を定めて結びます(第4条第1項)。掛金月額の増額の申込みは機構が承諾しなければならず、減額の申込みは第8条第3項の場合を除いて承諾されません(第9条)。掛金の助成や、会計上・税務上の扱いは、機構や税理士に確認してください。

退職金が出る条件(掛金納付12か月)

掛金を納付した月数が12か月に満たないと退職金は支給されず、24か月以上42か月以下は掛金総額に相当する額、43か月以上は掛金総額を上回る額になります。第10条第1項ただし書と第2項が定めています。23か月以下は、納付した掛金の総額を下回る額として政令で額が定められています。

退職した従業員が3年以内に退職金を請求しないで再び中小企業者に雇われ被共済者になった場合は、第18条により掛金納付月数を通算できる場合があります。退職金を受ける権利は、譲り渡したり担保にしたりできず、国税滞納処分による差押えなど法に定める例外を除いて差し押えることもできません(第20条)。

契約が解除される場合

機構は、掛金の納付を省令で定める月分以上怠ったとき、事業主が中小企業者でなくなったとき、被共済者が不正に退職金を受けようとしたときに、契約を解除するものとされています。第8条第2項第1号から第3号の規定で、第2号は厚生労働大臣の承認を事前に受けた場合は例外です。解除されると機構は原則として被共済者に解約手当金を支給しますが、不正受給による解除などには例外があります(第16条)。

共済契約者の側からも、第8条第3項に定める場合には契約を解除できます。

この整理で言えないこと

公式窓口で確認する事項

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。加入できるか、対象の従業員、掛金の額は、勤労者退職金共済機構または社会保険労務士に確認してください。

まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。

一次資料の一覧は公式資料・根拠、判定ルールの検証記録は公開ルール台帳で確認できます。