公式資料をもとに整理

施主支給の電気機器の取付け(電気用品の表示・契約書の定め)

電気工事業者は、電気用品安全法の表示が付いていない電気用品を電気工事に使えません。注文者(施主)が用意した機器でも、この決まりは同じです(電気工事業法第23条)。あわせて、民法の定めと、見積書・契約書に書いておく点を整理します。

公開日: 2026-10-22 / 最終更新: 2026-10-22 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26

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支給品でも表示のない電気用品は使えない

電気工事業法第23条は、電気工事業者に対し、電気用品安全法第10条第1項の表示が付されている電気用品でなければ、電気工事に使ってはならないと定めています。条文は、誰が用意した電気用品かを区別していません。注文者が購入した機器を取り付ける場合も、使う電気用品に表示があるかは、工事を請け負う電気工事業者が確認する事項になります。

電気用品の表示に関する主な規定
規定内容対象
電気工事業法 第23条表示(電気用品安全法第10条第1項)が付いていない電気用品は、電気工事に使ってはならない電気工事業者
電気用品安全法 第28条第1項表示が付いていない電気用品を、電気工作物の設置・変更の工事に使ってはならない電気工事士など(電気工事士法に定める電気工事士、特種電気工事資格者、認定電気工事従事者)、自家用電気工作物の設置者
電気用品安全法 第27条第1項製造・輸入・販売の事業者は、表示のないものを販売や陳列してはならない製造・輸入・販売の事業者

電気用品とは、電気用品安全法第2条が定める物で、一般用電気工作物などの部分となり、またはこれに接続して使われる機械・器具・材料のうち政令で定めるものです。携帯発電機と蓄電池も政令で定めるものが含まれます。

取り付ける機器が電気用品に当たるかは、同法の政令と別表で確認します。

電気工事業法第23条に違反して電気用品を使った者には、10万円以下の罰金が定められています(第38条)。また、登録電気工事業者などが第23条に違反して営業しているとき、都道府県知事などは、危険や障害の発生を防ぐための措置を命じることができます(第27条)。

支給品が原因の不具合は誰の責任か(民法第636条)

引き渡した工事の目的物が契約の内容に合わなくても、その原因が注文者の供した材料の性質や注文者の与えた指図にあるときは、注文者は追完・報酬の減額・損害賠償・解除を請求できません(民法第636条)。施主支給の機器の不良や、施主の指定した取付け方が原因のときが、これに当たり得ます。

ただし、請負人がその材料や指図が不適当であることを知りながら告げなかったときは、この制限は働きません(同条ただし書)。支給された機器に問題があると気づいたときは、黙って取り付けず、注文者に伝えた記録を残すことが、責任の範囲を考える土台になります。

引き渡し後の請求できる期間などは電気工事の契約不適合責任(民法の通知期間と標準約款の請求期間)で整理しています。

見積書・契約書に書く点(建設業法第19条)

建設業法第19条第1項第10号は、建設工事の請負契約の書面に、注文者が工事に使う資材を提供し、または建設機械その他の機械を貸与するときは、その内容と方法に関する定めを書くことを求めています。施主支給は、この記載事項に当たる場面です。建設業の許可の有無にかかわらず、書いておくと整理しやすい点は次のとおりです。

同条は、第13号で、工事の目的物が契約の内容に適合しない場合の責任に関する定めも、定めるときは書くことを求めています。契約書に書く項目の全体は請負契約書に書く16項目と変更時の書面交付で整理しています。

公式窓口で確認する事項

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。取り付ける機器が電気用品に当たるか、表示の有無の確認方法、契約書の文言は、e-Gov法令検索「電気用品安全法」を確認したうえで、登録を受けた都道府県の担当窓口や、弁護士などの専門家に確認してください。

電気工事業法が電気工事業者に課すそのほかの義務は電気工事業者の帳簿でも整理しています。

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