照明のLED化工事

蛍光ランプの製造廃止(2027年末)と撤去時の廃棄

一般照明用の蛍光ランプは、種類ごとに2026年12月31日または2027年12月31日で製造と輸出入が廃止されます。廃止後も、すでに使っている製品の継続使用と、期限までに作られた在庫品の売買や使用は禁止されません。

この記事は、照明の入替や相談を受ける電気工事の事業者が、廃止の時期、撤去した蛍光ランプの産業廃棄物としての扱い(保管・委託・マニフェスト)を、環境省と経済産業省の資料で確認できるように整理します。

公開日: 2026-10-19 / 最終更新: 2026-10-19 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26

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廃止の時期と対象の蛍光ランプ

2023年11月の水銀に関する水俣条約第5回締約国会議(COP5)で、住宅、事務所、工場、店舗、作業現場、街路灯などで一般的に使われる一般照明用の蛍光ランプを、種類に応じて2025年末から2027年末までに製造・輸出入を段階的に廃止することが決まりました。環境省と経済産業省が2024年2月に出した周知のチラシが、種類ごとの廃止日を示しています(環境省・経済産業省「蛍光ランプの製造・輸出入の廃止について(周知依頼)」)。

一般照明用の蛍光ランプの製造・輸出入の廃止日
種類廃止日補足
直管蛍光ランプ2027年12月31日ハロリン酸塩系は2026年末、三波長系は2027年末
環形蛍光ランプ2027年12月31日ハロリン酸塩系は2026年末、三波長系は2027年末
コンパクト形蛍光ランプ2026年12月31日—

直管と環形には、一般タイプのハロリン酸塩系と、高効率で明るい三波長系の2種類があり、互換性があります。チラシによると、三波長系のランプには品番に「3波長形」または「EX」の表示があり、ない場合はハロリン酸塩系です。蛍光ランプの品番は「F」で始まります。

LED化か在庫確保かの相談で確認すること

環境省の依頼文は、蛍光ランプを使っている設備について、計画的なLED化を進めること、引き続き蛍光ランプが必要な場合は在庫切れの前に必要数を調達することを求めています。チラシは、LED照明への切り替えに工事が必要な場合があること、切り替えが難しい場合は電気工事店などにあらかじめ交換用の蛍光ランプの確保を相談することを挙げています。

撤去した蛍光ランプの扱い

環境省の「水銀廃棄物ガイドライン」(第5版・令和8年3月)は、水銀使用製品が産業廃棄物となったもので環境省令で定めるものを「水銀使用製品産業廃棄物」とし、蛍光ランプ(冷陰極蛍光ランプと外部電極蛍光ランプを含む)を対象に挙げています(環境省「水銀廃棄物ガイドライン第5版」、環境省「水銀廃棄物関係」)。同じガイドラインは、水銀使用製品廃棄物のうち家庭から排出されたものは一般廃棄物とも書いています。

工事で出た廃棄物は、数次の請負では元請が排出事業者になるのが原則で、下請が保管などを行う場合には例外があります。元請と下請の責任分担は建設廃棄物の排出事業者のガイドで確認できます。

保管・委託・マニフェストの定め

ガイドラインが排出事業者に求める事項を、場面ごとに並べます。

水銀使用製品産業廃棄物を出すときの主な定め(水銀廃棄物ガイドライン第5版)
場面ガイドラインの記載
保管掲示板に、保管する産業廃棄物の種類に水銀使用製品産業廃棄物が含まれる旨を記載する。掲示の記載例は「ガラスくず、汚泥(水銀使用製品産業廃棄物)」で、図の寸法は縦横60cm以上。仕切りを設けるなどして他の物と混合するおそれをなくす
委託契約委託するときは、適正な処理に必要な情報として、水銀使用製品産業廃棄物である旨を記載する(委託基準)。委託先は、水銀使用製品産業廃棄物の収集運搬・処分を事業の範囲に含む許可業者にする
マニフェスト種類欄にガラスくず・金属くずなどの種類を書き、水銀使用製品産業廃棄物が含まれる旨とその数量を記載する
運搬破砕することのないような方法で、他の物と区分して運ぶ。破損防止のため品目ごとに適した容器に入れる

破損した場合は、密閉できる容器に入れて水銀の飛散と流出を防ぐと、ガイドラインにあります。撤去した蛍光管を保管するときの容器は、運搬や処分を委託する業者と事前に確認しておくと取り違えを防げます。

器具ごと排出するときと水銀回収義務

水銀使用製品産業廃棄物が組み込まれた製品を廃棄するとき、ガイドラインは、容易に取り外せない製品は取り外さずに排出するとしています。取り外しで破損すると水銀が飛散するおそれがあるためです。

ガイドラインの水銀回収義務の対象は27品目で、蛍光ランプは入っていません。18番の「放電管」は、蛍光ランプとHIDランプを含む放電ランプを除く、とされています。

この整理で言えないこと

公式窓口で確認する事項

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。撤去した蛍光ランプの廃棄物の区分、委託契約書とマニフェストの書き方は、所在地の都道府県または政令市の廃棄物担当窓口と、環境省のガイドラインで確認してください。廃止日と対象は、環境省と経済産業省の水銀対策の担当窓口に確認できます。

まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。

一次資料の一覧は公式資料・根拠、判定ルールの検証記録は公開ルール台帳で確認できます。