電気工事士の技能試験

電気工事士の技能試験で欠陥になる施工ミス(判断基準の12区分)

技能試験は、作品に欠陥があるかどうかで合否が決まります。欠陥の有無は、電気技術者試験センターが公表する「欠陥の判断基準」に基づいて判定されます。判断基準は未完成、配置・寸法の相違、誤接続、電線の損傷、圧着接続、器具への結線、電線管工事、取付枠などの12区分で、本記事ではその構成と、数値が決まっている主な項目を公式資料から転記して整理します。

公開日: 2026-10-17 / 最終更新: 2026-10-17 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26

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合否の決まり方と判断基準の位置づけ

電気技術者試験センターの資料「技能試験の概要と注意すべきポイント」(令和8年3月)は、試験終了後に受験者の作品の欠陥の有無を判定し、欠陥のない作品が合格になると説明しています。判定は「技能試験における欠陥の判断基準」に基づいて行われます。

センターは、判断基準について個別の質問には一切応じられないとも案内しています。確認先は次の3つの公式ページ・資料です(電気技術者試験センター:技能試験に係る欠陥の判断基準等について、電気工事士技能試験(第一種・第二種)欠陥の判断基準、技能試験の概要と注意すべきポイント)。本記事は2026年10月17日に取得した資料で照合しており、改訂された場合は最新の資料が優先します。

判断基準の12区分

欠陥の判断基準の区分(第一種・第二種共通の資料)
番号区分主な内容
1未完成のもの作品が完成していないもの
2配置、寸法、接続方法等の相違配線図と異なる配置、電線の種類、施工条件と異なる接続方法
3誤接続、誤結線回路として誤った接続
4電線の色別、極性の相違施工条件と異なる色別、配線器具の極性
5電線の損傷ケーブル外装・絶縁被覆・心線の傷、より線の減線
6リングスリーブによる圧着接続スリーブの選択、圧着マーク、心線の端末処理
7差込形コネクタによる接続心線の差し込み状態の目視確認
8器具への結線ねじ締め端子、ねじなし端子の結線
9金属管工事構成部品の位置、接続、ボンド線
10合成樹脂製可とう電線管工事構成部品の位置、接続
11取付枠使用箇所、向き、器具の取付位置
12その他支給品以外の材料、余分な工事、ゴムブッシング、器具の破損

数値が決まっている主な項目

判断基準には、ミリメートルなどの数値で線を引いた項目があります。次の表は資料の記載をそのまま転記したものです。ここに挙げた以外にも項目があるため、受験前は資料全文を確認してください。

数値で示された欠陥の例(判断基準の項番)
項番欠陥とされるもの
2-2寸法(器具は中心からの寸法)が、配線図に示された寸法の50%以下のもの
5-1-ロケーブル外装の縦われが20mm以上のもの
6-2-ロリングスリーブの上端から心線が5mm以上露出したもの
6-2-ハ絶縁被覆のむき過ぎで、リングスリーブの下端から心線が10mm以上露出したもの
6-2-ニケーブル外装のはぎ取り不足で、絶縁被覆が20mm以下のもの
8-3-ロ端子台の低圧側の結線で、端子台の端から心線が5mm以上露出したもの
8-7-イランプレセプタクルや露出形コンセント等の巻き付け結線で、心線の巻き付けが3周以下のもの、または重ね巻きしたもの
8-9ねじなし端子で、心線が差込口から2mm以上露出したもの(引掛シーリングローゼットは1mm以上)

数値のほかに、リングスリーブを上から見て心線の先端が1本でも見えないもの(6-2-イ)、差込形コネクタを真横から見て先端に心線が見えないもの(7-1)、電線を引っ張って外れるもの(8-1-イ、8-8)など、見て・引いて確かめる形の項目もあります。支給品以外の材料の使用(12-1)や、ゴムブッシングを使っていないもの(12-4-イ)も欠陥の項目です。

現場の施工との違い

センターの資料は、判断基準は試験環境や代用品の使用からくる制約などを勘案して設定したもので、実際の現場ではより厳密な施工が求められると明記しています。数値の許容が書かれた箇所でも、実際の工事では限りなく0mmに近い施工が求められるとされています。

試験に通る基準と、実際に電気工事を行うときの基準は別です。免状の交付ルートや要件は電気工事士の免状要件で確認できます。

欠陥とは別の失格(不正行為)

同じ資料の冒頭は、技能試験では電動工具を使用できないと注意しています。充電式の電動機能付工具は、電動機能をOFFにして使う場合でも使用できません。試験中に電動工具を使用した場合や監督員の指示に従わない場合は、不正行為となり失格になります。

試験開始前に試験問題を開くことも不正行為に当たると記載されています。

受験のあとに確認すること

公式窓口で確認する事項

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。合否の予測や試験対策の個別指導も行いません。その年の候補問題、受験案内、試験時間、判断基準の改訂は、電気技術者試験センターの最新の案内で確認してください。

免状を取ったあとに電気工事業を始める場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。

一次資料の一覧は公式資料・根拠、判定ルールの検証記録は公開ルール台帳で確認できます。