業務用エアコンの撤去・入替
業務用エアコン撤去時のフロン回収と行程管理票
業務用エアコンを廃棄するときは、冷媒のフロン類を先に回収する必要があり、フロン類を回収せずに機器を廃棄すると、50万円以下の罰金の対象になります。回収の依頼や引渡しの委託には、行程管理票(回収依頼書・委託確認書・再委託承諾書・引取証明書・確認証明書)の受取、交付、保存が求められます。
この記事は、撤去や入替を請け負う設備業者が、誰がどの書面を持つか、3年間の保存、機器を引き渡す前の確認を、環境省と青森県の資料で確認できるように整理します。
公開日: 2026-10-18 / 最終更新: 2026-10-18 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
運営: 合同会社フューチャープロンプト。AIを活用して作成し、公開前に公式資料と照合しています。誤りのご報告は運営情報へ。
対象になる機器
フロン排出抑制法(フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律)の「第一種特定製品」は、業務用の空調機器(エアコンディショナー)と冷凍冷蔵機器で、冷媒にフロン類が使われているものです(環境省「フロン排出抑制法の概要」)。「業務用」は、製造メーカーが業務用として製造・輸入している機器を指します。フロン類を回収した後も、第一種特定製品として扱います。
同じ資料は、第二種特定製品を第一種特定製品から除いています。事業活動で使っていても、メーカーが家庭用として販売している機器の扱いは、環境省の資料で確認してください。
フロン類の引渡しの3つの経路
第一種特定製品を廃棄する、またはリサイクル目的で譲渡する管理者は、フロン類を第一種フロン類充塡回収業者に引き渡す(回収してもらう)か、引渡しを設備業者や建物解体業者などに委託する必要があります。機器にフロン類が残っておらず引き渡せないときは、充塡回収業者による確認を受けます。
| 経路 | 管理者が出す書面 | 回収後に受け取る書面 |
|---|---|---|
| 充塡回収業者に直接依頼 | 回収依頼書 | 引取証明書 |
| 設備業者・解体業者などに引渡しを委託 | 委託確認書(再委託を認める場合は再委託承諾書) | 引取証明書の写し |
| フロン類が充塡されていない | 充塡回収業者に確認を依頼 | 確認証明書 |
書面の様式は問われず、施行規則に定められた事項が含まれていれば足りるとされています。日本冷媒・環境保全機構が発行する様式が例として紹介されています。
立場ごとの書面と3年保存
青森県の資料は、環境省のポータルサイトの出典を示して、廃棄時に各者が保存する書面を次のように整理しています(青森県「第一種特定製品の整備時・廃棄時における関係者の義務等」)。表の保存期間はすべて3年です。
| 立場 | 保存する書面 |
|---|---|
| 機器の所有者(廃棄等実施者) | 回収依頼書または委託確認書の写し(A票)、引取証明書(E票)、再委託の場合は再委託承諾書の写し(B票)、解体工事の場合は事前確認書、確認を行った場合は確認証明書。点検履歴は引渡しを完了した日から3年 |
| 引渡受託者(設備業者・解体業者など) | 委託確認書の写し(C票)、再委託の場合は再委託承諾書、引取証明書の写し(E票) |
| 充塡回収業者 | 引取証明書の写し(F票)、再生・破壊証明書の写し、確認を行った場合は確認証明書の写し |
設備業者が受託するときの手順
撤去や入替を請け負う設備業者は、所有者からフロン類の引渡しの委託を受けると、第一種フロン類引渡受託者になります。青森県の資料によると、引渡受託者は所有者から委託確認書の交付を受けたら、それを充塡回収業者(再委託する場合は再委託先)に回付し、その写しを3年保存します。
- 引渡しを再委託する場合は、あらかじめ発注者から再委託を承諾する書面(再委託承諾書)の交付を受けます。
- 充塡回収業者がフロン類を回収すると、引取証明書の写しが引渡受託者に交付されます。
- 所有者が機器を引取等実施者(産廃業者やリサイクル業者など)に引き渡すときは、引取証明書の写しを機器とあわせて交付します。
- 引き取る側は、引取証明書の写しか確認証明書の写しでフロン類が回収済みであることを確認できない機器を、引き取ることができません。違反には50万円以下の罰金が科されると、同じ資料にあります。
登録の要否や、電気工事の登録との関係は、エアコン設置工事と電気工事業の登録のガイドで整理しています。工事で出る廃棄物の元請との責任分担は建設廃棄物の排出事業者のガイドで確認できます。
解体・改修工事の事前確認
建物の解体工事を発注者から直接請け負う業者は、特定解体工事元請業者として、解体する建物に第一種特定製品があるかを事前に確認し、結果を書面(事前確認書)で発注者に説明します。書面は発注者が原本、元請業者が写しをそれぞれ3年間保存します。第一種特定製品が設置されていないことが明らかな場合を除き、必要です。
環境省の資料は、2020年4月以降、フロン類が回収済みの機器しか設置されていない場合でも事前確認が必要になったと説明しています。解体工事に当たる範囲は、建築基準法施行令第1条第3号に定める構造耐力上主要な部分の全部または一部を取り壊す工事などです。自分の工事が当たるかは、環境省の資料で確認してください。
この整理で言えないこと
- 個別の機器が第一種特定製品に当たるかの判断や、フロン類の回収・処分の助言は行いません。
- 回収業者や処理業者の紹介、推奨は行いません。
- 充塡回収業者の登録、機器の点検・漏えい対応の義務は、この記事の範囲外です。
- 罰則の適用は個別の事実によるため、違反に当たるかの判断は行いません。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。機器の対象可否、書面の記載事項、解体工事の事前確認の要否は、環境省のフロン排出抑制法ポータルサイトか、所在地の都道府県の担当窓口に確認してください。
まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。