賞与支払届の提出期限と標準賞与額(5日以内・上限573万円)

従業員に賞与を支給したときは、支給日から5日以内に「被保険者賞与支払届」を日本年金機構へ出します。この届出で標準賞与額が決まり、賞与にかかる健康保険・厚生年金保険の保険料が決まります。ここでは、日本年金機構の案内から、対象になる賞与、保険料の計算、標準賞与額の上限、納め方を整理します。

公開日: 2026-10-20 / 最終更新: 2026-10-20 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26

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賞与支払届の対象になる賞与(年3回以下)

賞与支払届の対象は、名称を問わず、労働の対償として受けるもののうち、年3回以下の支給のものです。賃金、給料、俸給、手当、賞与のどの名称でも、年3回以下なら対象です。年4回以上支給されるものは、賞与ではなく標準報酬月額の対象になります。

労働の対償とみなされない結婚祝金などは、対象外です(日本年金機構「賞与を支給したとき」)。

同じ案内には、給与規程で7月と12月に「○○手当」を支給すると定めている例があります。支給月が年2回と明確に定められているため、通常の報酬ではなく賞与にあたります。自社の手当がどちらにあたるかは、支給の回数と定め方によるため、年金事務所に確認してください。

提出期限・提出先・様式

被保険者と70歳以上被用者に賞与を支給した事業主は、支給日から5日以内に、被保険者賞与支払届で支給額などを届け出ます。提出先は事務センターまたは管轄の年金事務所で、方法は電子申請、電子媒体(CDまたはDVD)、郵送、窓口持参です。添付書類は原則ありません。

賞与支払届の手続きの要点(日本年金機構の案内)
項目内容
届書健康保険・厚生年金保険 被保険者賞与支払届/厚生年金保険 70歳以上被用者賞与支払届
提出時期賞与支払日から5日以内
提出先事務センターまたは管轄の年金事務所
添付書類なし(標準賞与額の年度累計が573万円を超えるときは、被保険者の申し出に基づく別の届書が必要)

届出用紙は、日本年金機構に登録されている賞与支払予定月の前月に、被保険者の氏名などを印字して事業所に送られます。賞与支払予定月の登録は、新規適用届または事業所関係変更(訂正)届の提出などで行われます。

賞与支払予定月に賞与の支払いがなかったときは、賞与支払届にかえて「賞与不支給報告書」を出すと案内されています。具体的な記入方法は、届出用紙に付く案内で確認してください。

賞与の保険料の計算と上限

賞与の保険料は、税引き前の総支給額から1,000円未満を切り捨てた標準賞与額に、健康保険・厚生年金保険の保険料率を掛けた額です。保険料は事業主と被保険者が折半で負担します。

標準賞与額の上限(日本年金機構の案内)
保険上限
健康保険年度の累計額573万円(年度は毎年4月1日から翌年3月31日)
厚生年金保険1か月あたり150万円

同じ月に2回以上支給したときは、合算した額に上限が適用されます。健康保険の累計が573万円を超えたときは、被保険者からの申し出に基づいて「健康保険 標準賞与額累計申出書」を出します。この届書は、電子申請と電子媒体では出せません。

保険料の納め方と従業員負担分

賞与にかかる保険料は、毎月の保険料と合算され、賞与を支払った月の翌月の納入告知書で通知されます。月末までに納めます。口座振替の場合は、納入告知額通知書で通知され、月末に口座から振り替えられます。

事業主は、被保険者が負担する分を、賞与を支払うときに賞与から差し引くことができます。賃金から差し引くときの一般的なルールは賃金から天引きできるものの記事で整理しています。

資格取得・喪失の月に支払った賞与

資格を取得した月の、取得日以降に支払った賞与は、保険料の対象です。資格を喪失した月に支払った賞与は、保険料の対象になりません(ただし標準賞与額としては決まります)。ただし、資格取得と同じ月に資格喪失があったときは、資格取得日から資格喪失日の前日までに支払った賞与が対象です。

健康保険では、資格喪失月でも、喪失日の前日までに支払った賞与は標準賞与額として決まり、年度の累計額573万円に含まれます。

育児休業などによる保険料免除の期間に支払った賞与も、標準賞与額として決まり、累計に含まれます。賞与額の記入漏れに注意するよう、案内に書かれています。免除の仕組みは産休・育休中の社会保険料免除の記事で整理しています。

この整理で言えないこと

公式窓口で確認する事項

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。自社の手当が賞与にあたるか、届出の記入方法は、管轄の年金事務所に確認してください。

まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。

毎月の報酬に関わる手続きは算定基礎届と月額変更届の違い、社会保険の加入は健康保険・厚生年金保険の記事で確認できます。

一次資料の一覧は公式資料・根拠、判定ルールの検証記録は公開ルール台帳で確認できます。