公式資料をもとに整理

一般用電気工作物とは(定義・600ボルト・発電設備の出力の境目)

一般用電気工作物とは、電気事業法第38条第1項で、構内に設置する電気工作物のうち、構外の電気工作物と低圧受電電線路以外の電線路でつながっていない電気を使う設備と、出力が小さい小規模発電設備をいいます。境目の数字は施行規則第48条にあり、電圧は600ボルト、発電設備は種類ごとに太陽電池50キロワット未満などと決まっています。 電気工事士法の「一般用電気工作物等」は、これに小規模事業用電気工作物を加えた範囲です。

公開日: 2026-10-20 / 最終更新: 2026-10-20 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26

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電気事業法の定義(3つの類型)

e-Gov法令検索「電気事業法」の第38条第1項は、一般用電気工作物を、構内(これに準ずる区域内を含む)に設置する次の電気工作物と定めています。

一般用電気工作物の類型(電気事業法第38条第1項第1号〜第3号)
号対象主な条件
第1号電気を使うための電気工作物低圧受電電線路以外の電線路で、構内以外の場所にある電気工作物と電気的に接続されていない
第2号小規模発電設備出力が省令で定める出力未満で、かつ、構外の電気工作物と低圧受電電線路以外の電線路で接続されていない
第3号前二号に準ずるもの経済産業省令で定めるもの

一般用電気工作物は、第38条第4項の自家用電気工作物と違い、積極的に条件を満たしたものが当たります。条文は住宅や店舗といった建物の種類を挙げていないので、「家庭用だから一般用」とは決まらず、次の電気の流れと出力の条件で判断します。 一般用電気工作物以外の電気工作物は事業用電気工作物(同条第2項)で、その中の自家用電気工作物の定義は自家用電気工作物とはのガイドで整理しています。

電気工作物そのものの定義と除外は電気工作物とはのガイドにあります。

電気を使う設備の条件(構外の電線路と600ボルト)

第1号の「低圧受電電線路」は、その電気工作物を設置する場所と同一の構内で、低圧の電気を他の者から受電し、または他の者に受電させるための電線路です。 受電に使う線がこの低圧の電線路だけなら、一般用の条件を満たします。 低圧受電電線路以外の電線路で構外とつながっていると、第1号には当たりません。

この「低圧」の電圧は、e-Gov法令検索「電気事業法施行規則」の第48条第1項が600ボルトと定めています。 一般家庭の100ボルト・200ボルトの引込みは、この範囲に入ります。 高圧で受電して構内で変圧する設備は、構外と低圧受電電線路以外の電線路でつながるため、第1号の一般用電気工作物には当たりません。

発電設備の出力の境目(種類別)

第2号の小規模発電設備の出力は、施行規則第48条の第2項(一般用になり得る上限)と第4項(一般用と小規模事業用の分かれ目)に種類別の数字があります。 一般用電気工作物になるのは、第4項の出力未満のものです。

発電設備ごとの一般用電気工作物の出力(施行規則第48条第2項・第4項)
発電設備一般用になる出力上限(第2項)
太陽電池発電設備10キロワット未満50キロワット未満
風力発電設備該当なし(第4項の出力は0キロワット)20キロワット未満
水力発電設備(最大使用水量が毎秒1立方メートル未満でダムを伴わないものなど)20キロワット未満20キロワット未満
内燃力を原動力とする火力発電設備10キロワット未満10キロワット未満
燃料電池発電設備(固体高分子型・固体酸化物型で圧力の条件を満たすものなど)10キロワット未満10キロワット未満
スターリングエンジンによる発電設備10キロワット未満10キロワット未満

太陽電池発電設備は、二以上を同一構内で電気的に接続して設置する場合、出力の合計が10キロワットになるかで見ます。 10キロワット以上50キロワット未満は一般用ではなく、小規模事業用電気工作物(同条第3項)の側に入ります。

風力発電設備は、第4項の出力が0キロワットなので、20キロワット未満の小型でも一般用電気工作物にはならず、小規模事業用電気工作物になります。 小規模事業用電気工作物の届出などは小規模事業用電気工作物のガイドにまとめています。

一般用から外れる場合(同じ構内の発電設備・場所)

第38条第1項のただし書は、条件を満たしていても次の場合を一般用から除いています。 どちらも、設備の出力や電圧だけを見て判断すると見落としやすい点です。

電気工事士法の「一般用電気工作物等」との違い

e-Gov法令検索「電気工事士法」の第2条第1項は、「一般用電気工作物等」を、一般用電気工作物と小規模事業用電気工作物と定めています。 電気工事士法でいう電気工事は、この一般用電気工作物等または自家用電気工作物を設置し、または変更する工事です(同条第3項。政令の軽微な工事を除く)。

電気事業法と電気工事士法で、一般用の範囲が違う点
呼び方どの法律含まれるもの
一般用電気工作物電気事業法第38条第1項第1号〜第3号の電気工作物
一般用電気工作物等電気工事士法第2条第1項一般用電気工作物と小規模事業用電気工作物

たとえば10キロワット以上50キロワット未満の太陽電池発電設備は、電気事業法では一般用電気工作物ではありませんが、電気工事士法では、第38条第3項の要件を満たす小規模事業用電気工作物として一般用電気工作物等に入ります。 電気工事士法上の電気工事の対象は、電気事業法の一般用ではなく、この一般用電気工作物等の範囲で考えます。 資格や登録との関係は一般用電気工作物等と自家用電気工作物の違いのガイドで確認できます。

公式窓口で確認する事項

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。 個別の設備が一般用電気工作物に当たるかは、所在地を管轄する産業保安監督部で確認してください。

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