設備別の電気工作物の区分

設備別の電気工作物の区分早見表(太陽光・風力ほか)

低圧で受電する屋内配線は一般用電気工作物、高圧で受電する構内は自家用電気工作物が出発点で、発電設備だけは種類ごとの出力の線で一般用・小規模事業用・事業用に分かれます。太陽光は10kW未満が一般用、10kW以上50kW未満が小規模事業用、風力は20kW未満がすべて小規模事業用で、条文は電気事業法第38条と同法施行規則第48条です。

公開日: 2026-10-23 / 最終更新: 2026-10-23 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26

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区分を決める順番

設備の区分は、設置場所、受電の電圧、発電設備の種類と出力の順に確認すると迷いません。条文の根拠は次のとおりです。

  1. 設置場所が火薬類(煙火を除く)を製造する事業場か石炭坑なら、電圧によらず一般用電気工作物から除かれます(e-Gov法令検索「電気事業法」第38条第1項ただし書、同法施行規則第48条第3項)。
  2. 小規模発電設備以外の発電用の電気工作物と同一の構内にある設備も、一般用電気工作物から除かれます(第38条第1項ただし書)。
  3. 電気を使うための設備は、低圧(施行規則第48条第1項は600ボルト)で受電し、低圧受電電線路以外の電線路で構内の外の電気工作物と接続されていなければ一般用電気工作物です(第38条第1項第1号)。
  4. 発電設備は、種類ごとの出力が基準未満で、同じ接続の条件を満たせば一般用電気工作物です。基準以上なら小規模事業用電気工作物の側です(第38条第1項第2号・第3項、施行規則第48条第4項)。

一般用電気工作物以外の電気工作物は事業用電気工作物です(第38条第2項)。そのうち、第4項に列挙された一般送配電事業・送電事業・配電事業・特定送配電事業と、主務省令の要件に該当する発電事業の用に供するものを除いたものが自家用電気工作物です(第38条第4項)。

設備別の区分の早見表

発電設備は、低圧(600V以下)の電気に係る小規模発電設備が対象です。出力の線は、施行規則第48条第2項と第4項から転記しています。出力はいずれも1設備の出力で、表の下の合計の扱いが別にあります。

設備別の電気工作物の区分(電気事業法第38条・施行規則第48条)
設備一般用電気工作物の側小規模事業用電気工作物の側それ以上
屋内配線・コンセント・分電盤など(電気を使うための設備)低圧(600V以下)で受電し、構外と低圧受電電線路以外で接続されていないもの該当なし低圧を超える電圧で受電する構内は第1号に当たらず、一般用以外の事業用の側。第4項に列挙された電気事業等の用に供するもの以外は自家用電気工作物
太陽電池発電設備出力10kW未満出力10kW以上50kW未満50kW以上は小規模事業用でも一般用でもない事業用電気工作物
風力発電設備該当なし(一般用の出力の線は0kW)出力20kW未満20kW以上は事業用電気工作物
水力発電設備(最大使用水量が毎秒1立方メートル未満でダムを伴わないもの等)出力20kW未満該当なし20kW以上は事業用電気工作物
内燃力を原動力とする火力発電設備(非常用発電機を含む)出力10kW未満該当なし10kW以上は事業用電気工作物
燃料電池発電設備(固体高分子型・固体酸化物型で、燃料・改質系統の最高使用圧力が0.1MPa未満など)出力10kW未満該当なし10kW以上は事業用電気工作物
スターリングエンジンで発生させた運動エネルギーを原動力とする発電設備出力10kW未満該当なし10kW以上は事業用電気工作物
蓄電池・EV充電設備(発電設備ではないもの)施行規則第48条第2項・第4項に出力の線の定めはない該当なし個別の設備は所轄の産業保安監督部に確認

水力・内燃力・燃料電池・スターリングエンジンに小規模事業用の帯がないのは、一般用の出力の線と、小規模発電設備の上限の線が同じ値だからです。一般用の線と小規模発電設備の上限に開きがあるのは、太陽光(10kWと50kW)と風力(0kWと20kW)の2種類です。

同じ構内の設備は合計で見る

出力の数値が表の範囲でも、同じ構内で電気的に接続された設備の合計が50kW以上になると、小規模発電設備には当たりません。施行規則第48条第2項のただし書は、第1号から第6号の設備を同一構内の他の設備と電気的に接続して設置し、出力の合計が50キロワット以上になるものを除いています。

太陽電池発電設備には、さらに第4項第1号の定めがあります。2つ以上を同一構内に、電気的に接続して設置する場合は、その出力の合計が10キロワットを一般用の線として見ます。

たとえば6kWのパネルを2系統つないで設置すると、合計12kWとして見るため、1系統ずつの出力だけで一般用と判断することはできません。

設備ごとの詳しい解説

設備によって、確認する条件と工事の資格の整理が異なります。それぞれ別の記事で扱っています。

工事を請け負うときの確認点

区分は、設置者の届出や保安の義務、工事に必要な資格を左右します。見積りの前に次の点をそろえておくと、後から区分が変わる事態を減らせます。

一般用電気工作物等の工事を業として行う事業者は、登録電気工事業者、通知電気工事業者、みなし登録・みなし通知のいずれかの手続を確認します。自分の区分は電気工事業区分セルフチェックで目安を確認できます。

次に知りたいこと

よくある質問

太陽光発電が10kWちょうどの場合は一般用電気工作物ですか

一般用電気工作物の側に入るのは10kW未満です。施行規則第48条第4項第1号の出力の線が10キロワットなので、10kWちょうどは一般用の範囲に入らず、50kW未満なら小規模事業用電気工作物の側になります(第38条の接続の条件を満たす場合)。

蓄電池やEV充電設備はこの表のどこに入りますか

施行規則第48条第2項・第4項には、蓄電池やEV充電設備の出力の線は列挙されていません。表の発電設備の行では判断できないため、個別の設備の区分は、所轄の産業保安監督部に確認してください。

同じ構内に発電設備が複数あるときは表のどの行ですか

小規模発電設備以外の発電用の電気工作物と同一の構内にあるものは、電気事業法第38条第1項のただし書で一般用電気工作物から除かれます。小規模発電設備どうしを電気的に接続している場合は、施行規則第48条第2項のただし書で、出力の合計が50kW以上になるものが除かれます。

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。個別の設備の区分は、電気事業法施行規則の原文と、所轄の経済産業省の産業保安監督部の窓口で確認してください。

一次資料の一覧は公式資料・根拠で確認できます。