電気設備の技術基準の解釈 第120条・第121条・第123条・第125条

低圧地中電線の埋設深さ(1.2m・0.6m)と管路式・防護の基準

低圧の地中電線を直接埋設する場合の埋設深さは、車両などの重量物の圧力を受けるおそれがある場所で1.2m以上、それ以外の場所で0.6m以上です。管路式で施設する場合は、電線を収める管が重量物の圧力に耐えることが条件で、埋設深さの数値は書かれていません。経済産業省の「電気設備の技術基準の解釈」から、施設方法の三つの型、衝撃からの防護、地中箱、接地、他の地中電線との離隔を整理します。

公開日: 2026-10-23 / 最終更新: 2026-10-23 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26

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地中電線路の施設方法は三つ

第120条第1項は、地中電線路に電線としてケーブルを使い、管路式、暗きょ式、直接埋設式のいずれかで施設すると定めています。管路式には電線共同溝(C.C.BOX)方式が、暗きょ式には道路下に設けるふた掛け式のU字構造物(キャブ)によるものが含まれます。

地中電線路の施設方法と主な条件(第120条)
施設方法主な条件条文
管路式電線を収める管が、車両などの重量物の圧力に耐えること第2項
暗きょ式暗きょが重量物の圧力に耐えること。防火措置(地中電線の耐燃措置、または自動消火設備)第3項
直接埋設式埋設深さ、衝撃からの防護、表示第4項

電線はケーブルに限られるため、絶縁電線をそのまま土中に埋めることは、この条の施設方法には含まれません。

直接埋設式の埋設深さ(1.2mと0.6m)

第120条第4項第一号は、地中電線の埋設深さを、車両その他の重量物の圧力を受けるおそれがある場所で1.2m以上、その他の場所で0.6m以上と定めています。ただし、使用するケーブルの種類や施設条件を考慮し、加わる圧力に耐えるよう施設する場合は、この数値によらないことができます。

直接埋設式の埋設深さ(第120条第4項第一号)
場所埋設深さ
車両その他の重量物の圧力を受けるおそれがある場所1.2m以上
その他の場所0.6m以上

どの場所が「重量物の圧力を受けるおそれがある場所」に当たるかは、条文に例示がありません。駐車場や車の進入口の近くなど、個別の現場の判断は、設計者や電気主任技術者に確認してください。

第4項の冒頭には例外もあります。対象は、一般用電気工作物または小規模事業用電気工作物が設置された需要場所と私道を除く場所です。この場所以外の地中電線路を、日本電気技術規格委員会の規格 JESC E6007(2021)「直接埋設式(砂巻き)による低圧地中電線の施設」の「3.技術的規定」により施設する場合は、第4項によらないことができます。

衝撃からの防護の四つの方法

第120条第4項第二号は、直接埋設する地中電線を衝撃から防護するため、四つの方法のいずれかを求めています。

第三号は、第2項第二号に準じて表示を施すよう定めています。 第2項第二号は、物件の名称・管理者名・電圧を、おおむね2mの間隔で表示するもので、対象は「高圧又は特別高圧の地中電線路」と書かれています。低圧の地中電線は、この表示の対象として書かれていません。

高圧・特別高圧でも、他人が立ち入らない場所などには例外があります。

管路式の条件

管路式で必要なのは、電線を収める管が、これに加わる車両その他の重量物の圧力に耐えることです(第120条第2項第一号)。管路式には埋設深さの数値が書かれていないため、深さは管の強度、道路管理者や土地の管理者の定める基準などと合わせて決める必要があります。

道路の地下に設ける場合の埋設深さは、道路管理者が占用の基準として別に定めていることがあります。解釈の数値と同じとは限らないため、道路を掘る工事は道路管理者の基準を先に確認してください。

地中箱と接地工事

第121条は、地中箱について三つのことを定めています。

第123条第1項は、管・暗きょなど地中電線を収める防護装置の金属製部分、金属製の電線接続箱、地中電線の被覆に使う金属体に、D種接地工事を施すよう定めています。ケーブルを支持する金物類、防食措置を施した部分、管路式で施設した部分の金属製の管路は、この規定によらないことができます(第2項)。接地工事の種類は接地工事のA種・B種・C種・D種の違いで整理しています。

ほかの地中電線との離隔(第125条)

低圧地中電線が高圧地中電線と接近・交差する場合は、次の方法のいずれかによります(第125条第1項)。低圧または高圧の地中電線と特別高圧地中電線の場合も、同じ表の方法によります。地中箱内は除かれます。

地中電線どうしの接近・交差の方法(第125条第1項)
号内容
第一号低圧地中電線と高圧地中電線の離隔距離が0.15m以上
第二号低圧または高圧の地中電線と特別高圧地中電線の離隔距離が0.3m以上
第三号暗きょ内に施設し、相互の離隔距離が0.1m以上(耐燃措置を施した170,000V未満の地中電線に限る)
第四号地中電線の間に堅ろうな耐火性の隔壁を設ける
第五号いずれかが不燃性の被覆を有する、または堅ろうな不燃性の管に収められている場合は0m以上
第六号それぞれが自消性のある難燃性の被覆を有する、または堅ろうな自消性のある難燃性の管に収められている場合は0m以上

地中弱電流電線等(通信線など)と接近・交差する場合は第125条第2項、通信上の障害を防ぐための離隔は第124条が別に定めています。通信線との区別は電気工事と通信工事の違いで整理しています。

この整理で言えないこと

公式窓口で確認する事項

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。 個別の地中配線の適否は、電力会社や所轄の産業保安監督部、電気主任技術者などの専門家に確認してください。条文は経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」(第120条、第121条、第123条、第125条)です。

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