電気設備の技術基準の解釈 第153条・省令第65条
電動機の過負荷保護が不要な四つの場合(第153条)
屋内の電動機には過電流の保護装置を設けるのが原則で、常時監視できる場合や出力0.2kW以下など四つの場合は設けなくてよいとされています。これは第153条の定めです。 技術基準の解釈第153条と省令第65条から、四つの除外と幹線の過電流遮断器との違いを整理します。
公開日: 2026-10-23 / 最終更新: 2026-10-23 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
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原則:屋内の電動機に保護装置を設ける
第153条は、屋内に施設する電動機に、焼損するおそれがある過電流を生じた場合に、自動的に阻止するか警報する装置を設けるよう定めています。根拠の省令第65条は、過電流による焼損で火災が発生するおそれがないよう、過電流遮断器の施設その他の適切な措置を講じることを求めています。
省令は、出力が0.2キロワット以下の電動機を括弧書きで対象から外しています。さらに、構造上または負荷の性質上、焼損する過電流が生じるおそれがない場合も、ただし書きで除いています。解釈は、これらを含む四つの場合をただし書きに並べています。
保護装置を設けなくてよい四つの場合
次のいずれかに当たる場合は、第153条の保護装置を設けなくてよいとされています。
| 号 | 条件 |
|---|---|
| 第一号 | 電動機を運転中、常時、取扱者が監視できる位置に施設する場合 |
| 第二号 | 電動機の構造上または負荷の性質上、巻線に電動機を焼損する過電流を生じるおそれがない場合 |
| 第三号 | 電動機が単相で、電源側電路の過電流遮断器の定格電流が15A(配線用遮断器は20A)以下の場合 |
| 第四号 | 電動機の出力が0.2kW以下の場合 |
第二号の「構造上または負荷の性質上」に当たるかどうかは、条文に例示がありません。個別の電動機は、メーカーの仕様書や設計者の判断を確認してください。
単相電動機の15A・20A以下の条件
第三号は、電動機が単相であることと、電源側の過電流遮断器の定格電流が一定以下であることの、二つの条件を両方満たす場合です。過電流遮断器の定格電流の上限は、配線用遮断器が20A以下、それ以外が15A以下と、種類で異なります。
- 三相電動機は、第三号の対象になりません。
- 単相でも、電源側の過電流遮断器が15A(配線用遮断器は20A)を超える場合は、第三号に当たりません。
- その場合は、第一号・第二号・第四号のいずれかに当たるか、保護装置を設けるかになります。
幹線の過電流遮断器との関係
幹線の電線や過電流遮断器の選び方は、第148条が別に定めています。第153条の保護装置は、電動機そのものの焼損を防ぐための規定で、幹線を守る過電流遮断器とは目的が異なります。
幹線側の規定は低圧幹線の許容電流と過電流遮断器の選び方で整理しています。
この整理で言えないこと
- 個別の電動機に保護装置が必要か、どの方式を選ぶかは判定しません。
- 屋外に施設する電動機の保護は、第153条の対象(屋内に施設する電動機)に書かれていないため扱いません。
- 熱動継電器(サーマルリレー)などの具体的な機器の選び方や設定値は、条文に書かれていないため扱いません。
- 解釈は改正されるため、最新の本文は経済産業省のページで確認してください。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。 個別の電動機の保護の適否は、所轄の産業保安監督部や電気主任技術者などの専門家に確認してください。条文は経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」(第153条)と、e-Gov法令検索「電気設備に関する技術基準を定める省令」(第65条)です。
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次に知りたいこと:低圧幹線の許容電流と過電流遮断器、漏電遮断器の設置が必要な電路、省令と解釈の違い