電気設備の技術基準の解釈 第198条
電気浴器の電源は2次側10V以下、電極間は1m以上(解釈第198条)
電気浴器の電源は、2次側の使用電圧が10V以下の電気浴器用電源装置に限られ、浴槽内の電極間は1m以上離します。電源装置は浴室以外の乾燥した場所に置き、D種接地工事と絶縁抵抗0.1MΩ以上も求められます。
公開日: 2026-10-24 / 最終更新: 2026-10-24 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
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電気浴器とは何か(省令第77条)
電気浴器は、浴槽の両端に板状の電極を設け、電極の間に微弱な交流電圧を加えて、入浴者に電気的な刺激を与える装置です。電気設備技術基準(省令)第77条がこのように定めています。
省令第77条は、電気浴器と銀イオン殺菌装置を、感電による人体への危害または火災のおそれがない場合に限って施設できるとしています。 この「おそれがない場合」の具体的な中身が、解釈第198条です。
第198条第1項の七つの決まり
第198条第1項は、電気浴器について、電源・接地・設置場所・電極・配線・絶縁抵抗の七つを定めています。水に入る人へ電気を流す装置のため、電圧の上限と触れさせない工夫が中心です。
| 号 | 項目 | 決まり |
|---|---|---|
| 第一号 | 電源 | 電気用品安全法の適用を受ける電気浴器用電源装置で、内蔵する電源変圧器の2次側電路の使用電圧が10V以下のもの |
| 第二号 | 接地 | 電源装置の金属製外箱と、電線を収める金属管にD種接地工事 |
| 第三号 | 設置場所 | 浴室以外の乾燥した場所で、取扱者以外が容易に触れない箇所 |
| 第四号 | 電極間の距離 | 浴槽内の電極間は1m以上 |
| 第五号 | 電極の施設 | 人が容易に触れるおそれがないように施設 |
| 第六号 | 配線 | 電源装置から電極までは、次の章の方法のいずれか |
| 第七号 | 絶縁抵抗 | 電源装置から電極までの電線相互間、および電線と大地との間で0.1MΩ以上 |
D種接地工事の内容は接地工事A〜D種で整理しています。 絶縁抵抗の一般的な基準値は低圧電路の絶縁抵抗の基準値を参照してください。
電源装置から電極までの配線方法
電源装置から浴槽内の電極までの配線は、次のイまたはロのどちらかで施設します。ただし、電源装置から浴槽に至る配線を、乾燥した場所で展開した場所に施設する場合は、この限りではありません。
- イ: 直径1.6mm以上の軟銅線と同等以上の強さと太さの絶縁電線(屋外用ビニル絶縁電線を除く)もしくはケーブル、または断面積1.25mm²以上のキャブタイヤケーブルを使い、合成樹脂管工事、金属管工事またはケーブル工事で施設する。
- ロ: 断面積1.25mm²以上のキャブタイヤコードを、合成樹脂管(厚さ2mm未満の合成樹脂製電線管とCD管を除く)または金属管の内部に収め、管を造営材に堅ろうに取り付ける。
イとロの違いは、使える電線の種類です。イは絶縁電線・ケーブル・キャブタイヤケーブルが使えるのに対し、ロはキャブタイヤコードを使う代わりに、必ず管に収める点が異なります。
銀イオン殺菌装置(第2項)との違い
銀イオン殺菌装置は、電気浴器とは別に第2項で定められており、電極間の距離と電圧上限の決まりが電気浴器と異なります。銀イオン殺菌装置は、浴槽内にイオン発生器を設け、電極の間に微弱な直流電圧を加えて殺菌する装置です(省令第77条)。
| 項目 | 電気浴器(第1項) | 銀イオン殺菌装置(第2項) |
|---|---|---|
| 電源 | 電気浴器用電源装置(2次側10V以下) | 電気浴器用電源装置(電圧の数値は条文に書かれていない) |
| 電極間距離 | 1m以上 | 定めなし(第2項に号がない) |
| 浴槽内の機器の配線 | 電極までを第六号の方法で施設 | イオン発生器まで、断面積1.25mm²以上のキャブタイヤコード等を管に収める |
| 絶縁抵抗 | 0.1MΩ以上 | 0.1MΩ以上 |
次の三つは、どちらにも共通しています。電源装置の外箱と金属管へのD種接地工事、浴室以外の乾燥した場所への設置、電極に人が触れないようにすることです。 なお、第3項には温泉水を温める電極式の昇温器の決まりがありますが、本記事では扱いません。
この整理で言えないこと
- 個別の製品が電気用品安全法の適用を受ける電気浴器用電源装置に当たるかは判定しません。
- 第3項(電極式の昇温器)と、省令第77条以外の関連条文の細目は扱いません。
- 浴室まわりの工事を、電気工事士の資格なしにできるかどうかは、電気工事士法で決まり、第198条では決まりません。
- 一般的な住宅の浴室の電気設備(換気扇や照明など)には、別の決まりがあります。
- 解釈は改正されるため、最新の本文は経済産業省のページで確認してください。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。 個別の施設の適否は、所轄の産業保安監督部や電気主任技術者などの専門家に確認してください。条文は経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」(第198条)と、e-Gov法令検索「電気設備に関する技術基準を定める省令」(第77条)です。
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次に知りたいこと:エックス線発生装置の施設(解釈第194条)、電撃殺虫器の施設(解釈第193条)、電気設備の技術基準の省令と解釈