電気設備の技術基準の解釈 第154条
蓄電池の自動遮断装置が必要な4つの場合(解釈第154条)
蓄電池には、4つの異常(過電圧、過電流、制御装置の異常、高温型の断熱容器内の温度上昇)が起きた場合に、自動的に電路から遮断する装置を付けることが、解釈第154条で求められています。ただし、停電時などの非常用予備電源として使う蓄電池は対象から外れます。対象範囲、第44条との関係、高圧直流電路の電線の特例を条文から整理します。
公開日: 2026-10-24 / 最終更新: 2026-10-24 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
運営: 合同会社フューチャープロンプト。AIを活用して作成し、公開前に公式資料と照合しています。誤りのご報告は運営情報へ。
第154条の対象と除外される蓄電池
第154条は、蓄電池(常用電源の停電時または電圧低下発生時の非常用予備電源として用いるものを除く)に、自動遮断装置の施設を求める条文です。条文は「電気使用場所の施設及び小規模発電設備の通則」の節にあり、省令第59条第1項に対応しています。
括弧書きで除かれるのは、常用電源が止まったとき、または電圧が下がったときの非常用予備電源として使う蓄電池です。 住宅や事業所で、太陽光発電と組み合わせて日常的に充放電する蓄電池は、この除外には当たらないと条文からは読めます。個別の機器が除外に当たるかは、用途と製品の仕様で確認が必要です。
設置に電気工事士の資格や電気工事業の登録が要るかは家庭用蓄電池の設置と登録にまとめています。 蓄電池を含む設備が一般用・自家用のどれに当たるかは電気工作物の区分早見表で確認できます。
自動遮断が求められる4つの場合
第154条は、自動遮断の対象になる場合を自分では列挙せず、「第44条各号に規定する場合」と定めています。 第44条の各号は次のとおりです。
| 号 | 自動遮断が求められる場合 |
|---|---|
| 第一号 | 蓄電池に過電圧が生じた場合 |
| 第二号 | 蓄電池に過電流が生じた場合 |
| 第三号 | 制御装置に異常が生じた場合 |
| 第四号 | 内部温度が高温のものにあっては、断熱容器の内部温度が著しく上昇した場合 |
第四号は「内部温度が高温のもの」だけが対象で、すべての蓄電池に温度上昇時の遮断が求められるわけではありません。第一号から第三号は、蓄電池の種類を問わず適用されます。
第44条との関係(発電所等の蓄電池と何が違うか)
第44条は、発電所、蓄電所、変電所またはこれに準ずる場所に施設する蓄電池の保護装置の条文で、第154条はその各号を、電気使用場所や小規模発電設備の蓄電池にも準用する形になっています。 どちらも、非常用予備電源の蓄電池を除く点は同じです。
- 第44条:発電所・蓄電所・変電所などに施設する蓄電池が対象。
- 第154条:電気使用場所の施設・小規模発電設備の蓄電池が対象。遮断する場合は第44条各号を参照。
- 第44条の2のリチウムイオン蓄電池の型式試験(JIS C 8715-2)の規定は、発電所等に施設するものが対象と条文に書かれています。第154条の側に同じ規定があるわけではありません。
系統に連系するときの保護装置(自動解列、逆潮流など)は別の条文の定めです。解釈第226条・第227条は低圧連系の保護装置の記事で整理しています。
高圧の直流電路の電線の特例(第154条の2)
第154条の2は、蓄電池に接続する高圧の直流電路の電線(電気機械器具内の電線を除く)について、取扱者以外の者が立ち入らないような措置を講じた場所に施設するものなら、第10条第1項の規定にかかわらず、第46条第1項各号に適合する太陽電池発電設備用直流ケーブルを使用できると定めています。
この特例の条件は「高圧の直流電路」「電気機械器具内の電線を除く」「取扱者以外が立ち入らない措置を講じた場所」の3つがそろうことです。一般的な住宅用の低圧蓄電池の配線とは条件が異なります。
この整理で言えないこと
- どのような装置(遮断器、保護リレー、蓄電池システム内蔵の保護機能など)で自動遮断を実現すればよいかは、条文には書かれておらず、本記事では示しません。
- 個別の蓄電池が非常用予備電源の除外に当たるか、第四号の「内部温度が高温のもの」に当たるかは判定しません。
- 蓄電池の設置場所、容量、消防法上の届出など、第154条以外の規制は扱いません。
- 解釈は改正されるため、最新の本文は経済産業省のページで確認してください。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。 個別の施設の適否は、所轄の産業保安監督部や電気主任技術者などの専門家に確認してください。条文は経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」(第44条・第154条・第154条の2)です。
まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。
次に知りたいこと:家庭用蓄電池の設置と電気工事士・電気工事業登録、低圧連系の保護装置と3極遮断器、電気設備の技術基準(省令)と解釈の関係