公式資料をもとに整理

防火区画を配電管が貫通するときの規定(隙間の充填・管の構造)

配電管その他の管が準耐火構造の防火区画を貫通するときは、管と区画の隙間をモルタルその他の不燃材料で埋めると、建築基準法施行令第112条第20項が定めています。あわせて、管の構造を定める第129条の2の4第1項第7号と、防火壁・界壁などへの準用を整理します(以下、建築基準法施行令を施行令と書きます)。

公開日: 2026-10-31 / 最終更新: 2026-10-31 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26

運営: 電気工事業セルフチェック編集部。AIを活用して作成し、公開前に公式資料と照合しています。訂正の記録は運営情報に載せています。

条文の早見表

e-Gov法令検索「建築基準法施行令」で、配電管の貫通に関わる条文は次の4か所です(2026年10月31日に条文を確認)。

配電管その他の管が防火区画等を貫通する場合の施行令の条文
条文対象の区画定めの内容
第112条第20項同条の各項による準耐火構造・耐火構造の防火区画管と防火区画の隙間をモルタルその他の不燃材料で埋める
第113条第2項防火壁・防火床第112条第20項を準用する
第114条第5項界壁・間仕切壁・隔壁第112条第20項を準用する
第129条の2の4第1項第7号上記の区画等を貫通する管管の構造が3つの基準(イ・ロ・ハ)のいずれかに適合する

管と防火区画の隙間の埋め方(第112条第20項)

第112条第20項は、給水管、配電管その他の管が同条の各項で定める準耐火構造または耐火構造の床・壁(条文は「準耐火構造の防火区画」と総称)を貫通する場合に、当該管と防火区画との隙間をモルタルその他の不燃材料で埋めなければならないと定めています。

条文が求めているのは隙間の充填です。モルタル以外にどの不燃材料を使えるか、充填の厚さや範囲は、第112条第20項の本文には書かれていません。

貫通する管の構造(第129条の2の4第1項第7号)

第129条の2の4第1項第7号は、給水管・配電管その他の管が防火区画等を貫通する場合に、管の構造を次のイからハまでのいずれかに適合させることを求めています。

貫通する管の構造(イ・ロ・ハのいずれか)
号内容
イ貫通する部分と、そこから両側にそれぞれ1メートル以内の部分を不燃材料で造る
ロ管の外径が、管の用途・材質などに応じて国土交通大臣が定める数値未満である
ハ通常の火災の火熱を受けても、加熱側の反対側に火炎を出す原因となる亀裂その他の損傷を生じないものとして、国土交通大臣の認定を受けたものである

ハの加熱時間は、条文が加熱開始後20分間を基本とし、括弧書きで、第112条第1項などの一部の準耐火構造の床・壁と防火壁・防火床は1時間、界壁・間仕切壁・隔壁は45分間と定めています。ロの数値は条文では示されず、国土交通大臣が別に定めています。

ただし書により、一時間準耐火基準に適合する準耐火構造の床・壁または特定防火設備で他の部分と区画された、パイプシャフトやパイプダクトの中にある部分には、この号の定めは適用されません。

防火壁・界壁・隔壁を貫通する場合

第113条第2項は、管が防火壁または防火床を貫通する場合に、第112条第20項を準用します。第114条第5項も、管が界壁(長屋・共同住宅の各戸の間の壁)、間仕切壁(学校、病院、ホテルなどの防火上主要な壁)、小屋裏の隔壁を貫通する場合に、同じ第20項を準用します。

条文が定めている範囲と、書かれていないこと

これらの条文が対象にしているのは「給水管、配電管その他の管」です。ケーブルラックやケーブルの束が区画を貫通する場合の工法は、上記の条文には書かれていません。現場でどの規定がどの貫通部に当てはまるか、使う材料が認定を受けたものかどうかは、条文だけでは決まりません。

配電管の工事方法そのものは電気設備の技術基準の解釈が定めています。金属管については金属管工事のガイド、合成樹脂管については合成樹脂管工事のガイドにあります。

公式窓口で確認する事項

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。個別の建物でどの区画が対象か、貫通部の処理方法が適合するかは、設計者、建築主事または指定確認検査機関、所管の建築指導課などに確認してください。

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