公式資料をもとに整理
現場の移動電線・仮設配線の感電防止(安衛則第336〜338条)
現場の移動電線と仮設配線には、絶縁被覆の損傷防止、濡れた場所での被覆、通路での使用制限、電灯のガードが、労働安全衛生規則で定められています。第329条から第338条のうち、現場の配線に関わる条文を整理します(以下、労働安全衛生規則を安衛則と書きます)。
公開日: 2026-10-30 / 最終更新: 2026-10-30 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
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現場の配線に関わる条文の早見表
e-Gov法令検索「労働安全衛生規則」の第329条から第338条は、事業者が現場の感電を防ぐために講ずる措置を定めています。配線や移動電線に関わるものを、条文ごとにまとめると次のとおりです。
| 条文 | 対象 | 事業者の義務 |
|---|---|---|
| 第336条 | 絶縁被覆を有する配線、移動電線 | 被覆の損傷・老化による感電を防ぐ措置 |
| 第337条 | 濡れた場所で使う移動電線・接続器具 | 被覆・外装が液体に対して絶縁効力を持つものを使う |
| 第338条 | 仮設の配線、移動電線 | 通路面で使わない(損傷のおそれがない状態は除く) |
| 第330条 | 手持ち電灯、仮設配線・移動電線に接続するつり下げ電灯など | ガードを取り付ける |
| 第329条 | 電気機械器具の充電部分 | 囲いまたは絶縁覆いを設ける |
| 第335条 | 電気機械器具の操作部分 | 必要な照度を保持する |
絶縁被覆の損傷・老化への措置(第336条)
第336条は、労働者が作業中や通行の際に触れるおそれのある、絶縁被覆を有する配線と移動電線について、被覆が損傷したり老化したりして感電の危険が生じることを防ぐ措置を事業者に求めています。
電気取扱者だけが触れるおそれのある配線は、第36条第4号の業務の場合に限り対象から外れます。具体的な措置の中身は条文に列挙されていないため、現場の状況に応じて事業者が選びます。
濡れた場所の移動電線(第337条)
第337条は、水など導電性の高い液体で湿潤している場所で使う移動電線と接続器具のうち、労働者が触れるおそれのあるものを対象にしています。被覆または外装がその液体に対して絶縁効力を持たないものは、使ってはなりません。
電動工具をつなぐコードがこの場所に置かれるときは、電動工具の漏電遮断装置(第333条)のガイドの対象にもなります。
通路での仮設配線・移動電線(第338条)
第338条は、仮設の配線と移動電線を通路面で使うことを禁じています。ただし、その上を車両などが通ることによる絶縁被覆の損傷のおそれがない状態で使うときは、この限りではありません。
条文は、被覆の損傷のおそれがない状態を求めているだけで、カバーの種類などは指定していません。通路をまたぐ配線の方法は、現場ごとに安全衛生担当者や所轄の労働基準監督署に確認します。
手持ち電灯・つり下げ電灯のガード(第330条)
第330条第1項は、移動電線に接続する手持ち型の電灯、仮設の配線や移動電線に接続する架空つり下げ電灯などに、口金への接触による感電と電球の破損による危険を防ぐガードを取り付けることを義務づけています。
- 電球の口金の露出部分に、容易に手が触れない構造にする
- 材料は、容易に破損や変形をしないものにする
充電部分の囲いと操作部分の照度(第329条・第335条)
第329条は、作業中や通行の際に触れたり近づいたりして感電のおそれがある電気機械器具の充電部分に、囲いまたは絶縁覆いを設けることを求めています。電熱器の発熱体の部分など、使用の目的により露出がやむを得ない部分は除かれます。
配電盤室や変電室など区画された場所で、電気取扱者以外の立入りを禁止したところや、電柱上など隔離された場所に設置する機器も、この規定の対象外です。第335条は、感電や誤操作の危険を防ぐため、電気機械器具の操作部分に必要な照度を保持することを求めています。
配線器具や機器の充電部の露出に関する電気設備側の基準は充電部の露出を扱うガイド、仮設の電気工事の資格は仮設の電気工事の資格・登録のガイドにあります。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。安全管理の個別の助言もしていません。現場ごとの措置が条文に適合するかは、所轄の労働基準監督署や、事業場の安全衛生担当者・専門家に確認してください。
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