公式資料をもとに整理
電気技術者試験センターとは?指定試験機関の役割と免状の窓口
電気技術者試験センターは、国から指定を受け、電気工事士試験と電気主任技術者試験の実施事務を行う一般財団法人です。試験を行う主体は経済産業大臣で、電気工事士免状を交付するのは都道府県知事です。三者の役割が分かれています。
公開日: 2026-10-28 / 最終更新: 2026-10-28 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
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試験・事務・免状交付の担当者
電気工事士試験は経済産業大臣が行い、その実施事務を指定試験機関である電気技術者試験センターが担い、免状は都道府県知事が交付します。受験の申込み先と、合格後に免状を受け取る窓口が別になるのはこのためです。
| 担当者 | 役割 | 根拠 |
|---|---|---|
| 経済産業大臣 | 電気工事士試験を行う。指定試験機関を指定する | 電気工事士法第6条第3項・第7条第1項 |
| 電気技術者試験センター(指定試験機関) | 試験の実施に関する事務(試験事務)を行う | 同法第7条第1項 |
| 都道府県知事 | 電気工事士免状を交付する。免状の返納を命じることもできる | 同法第4条第2項・第6項 |
指定試験機関とは(法第7条)
指定試験機関は、経済産業大臣が指定して試験事務を行わせる民間の法人で、指定を受けると大臣は試験事務を自ら行いません。法第7条は次の3点を定めています。
- 経済産業大臣は、その指定する者に、電気工事士試験の実施に関する事務を行わせることができる(第1項)。
- 指定は、試験事務を行おうとする者の申請により行う(第2項)。
- 指定をしたときは、経済産業大臣は試験事務を行わない(第3項)。
指定を受けられる法人の基準は第7条の3にあります。主な基準は次の3つです。
- 試験事務を確実に実施できる経理的基礎と技術的能力があること。
- 一般社団法人または一般財団法人であること。
- ほかの業務を行っていても、試験事務が不公正になるおそれがないこと。
指定を取り消されて2年を経過していない者などは、指定を受けられません(第7条の2)。
電気技術者試験センターが行う試験
電気技術者試験センターは、電気主任技術者試験(第一種〜第三種)と、電気工事士試験(第一種・第二種)の実施事務を行う指定試験機関です。センターは自己紹介で、国の指定を受け経済産業大臣が実施する両方の国家試験の事務を行う指定試験機関だと説明しています。
| 試験 | 区分 | 免状・合格後の窓口 |
|---|---|---|
| 電気工事士試験 | 第一種・第二種 | 電気工事士免状は都道府県知事が直接交付(センターは交付しない) |
| 電気主任技術者試験 | 第一種・第二種・第三種 | 平成9年度以降の合格者の免状交付は、国の委託を受けてセンターが事務を行う |
電気工事士の免状は、センターではなく、住所地などの都道府県の窓口で申請します。手続の流れは電気工事士免状の申請手続で整理しています。
国の監督と試験事務の引継ぎ
指定試験機関は、試験事務規程について経済産業大臣の認可を受けなければならず、大臣は立入検査・適合命令・指定の取消しなどで監督します。主な規定は次のとおりです。
- 試験事務規程: 規程を定め、経済産業大臣の認可を受ける。変更も同じ(第7条の4)。
- 電気工事士試験員: 電気工事士として必要な知識・技能があるかの判定は、試験員に行わせる。試験員は省令の要件を備える者から選び、大臣に届け出る(第7条の9)。
- 立入検査: 大臣は職員に、指定試験機関の事務所で業務の状況や帳簿を検査させ、関係者に質問させることができる(第7条の11)。
- 指定の取消し・停止: 試験事務規程によらずに事務を行った場合や、不正の手段で指定を受けた場合などは、大臣が指定を取り消し、または期間を定めて試験事務の停止を命じることができる(第7条の13第2項)。
- 大臣による試験事務の実施: 指定試験機関が試験事務を休止したとき、停止を命じられたとき、天災などで実施が困難になったときは、大臣が必要に応じて試験事務を自ら行う(第7条の17)。
職員の守秘義務と罰則
指定試験機関の役員・職員は、試験事務で知った秘密を漏らしてはならず、違反すると1年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金です。試験事務に従事する役員・職員は、刑法などの罰則の適用では、法令により公務に従事する職員とみなされます(第7条の10第2項)。
| 違反の内容 | 条文 | 罰則 |
|---|---|---|
| 試験事務で知った秘密を漏らす | 第13条 | 1年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金 |
| 試験事務の停止命令に違反(役員・職員) | 第13条の2 | 1年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金 |
受験者や電気工事業者に科される罰則ではありません。電気工事士本人に科される罰則は電気工事士免状の義務のガイドを参照してください。
この整理で言えないこと
- 受験案内・試験日・手数料・申込方法は年度ごとに変わるため、本記事では扱いません。最新の案内はセンターの公式ページで確認してください。
- センターの役員名簿や財務の内容、過去の処分の有無は扱いません。
- 認定電気工事従事者や特種電気工事資格者の認定の手続は、センターではなく、産業保安監督部などが窓口です(センターの資格概要ページの案内による)。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。受験の申込みは電気技術者試験センター、免状の申請は都道府県の窓口で確認してください。条文の根拠はe-Gov法令検索「電気工事士法」(第4条、第6条、第7条、第7条の2〜第7条の4、第7条の9〜第7条の11、第7条の13、第7条の17、第13条、第13条の2、2026-10-28確認)、センターの説明は電気技術者試験センター「設立の目的・沿革」(2026-10-28確認)です。
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次に知りたいこと:電気工事士試験の受験資格と合格基準、電気工事士免状の申請手続、電気工事士試験の2027年度のCBT化と試験日