電気設備の技術基準の解釈 第18条

建物の鉄骨を接地極に使える条件(解釈第18条)

鉄骨造・鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造の建物では、鉄骨や鉄筋を共用の接地極に使えます。使うときは、建物の鉄骨などの一部を地中に埋設し、等電位ボンディングを施すことが条件です。A種・B種接地工事の接地極にする場合は、接触電圧が50Vを超えないことなどが加わります。

公開日: 2026-10-28 / 最終更新: 2026-10-28 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26

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鉄骨等を共用の接地極にする条件(第1項)

建物の鉄骨や鉄筋その他の金属体(鉄骨等)を共用の接地極に使うときは、鉄骨や鉄筋コンクリートの一部を地中に埋設し、等電位ボンディングを施します。共用の接地極とは、第17条第1項から第4項までの接地工事その他の接地工事で、まとめて使う接地極のことです。

等電位ボンディングとは、導電性部分の間に生じる電位差を小さくするために、電気的に接続することです。 この条件を満たした鉄骨等は、接地抵抗値によらず共用の接地極として使えると、第1項は定めています。

A種・B種の接地極にするときの4つの条件

鉄骨等をA種接地工事またはB種接地工事の接地極に使うときは、共通の条件に加えて、第1項の第一号から第四号までに従って施設します。共通するのは、1線地絡電流が流れたときに、人が同時に触れる導電性部分の間へ50Vを超える接触電圧を生じさせないことです。

鉄骨等をA種・B種接地工事の接地極にする条件(第18条第1項)
号条件
一特別高圧または高圧の機械器具の金属製外箱の接地線に1線地絡電流が流れたとき、建物の柱・梁・床・壁などの導電性部分の間に50Vを超える接触電圧が生じないよう、鉄骨または鉄筋を相互に電気的に接続する
二第一号の場合に、接地工事を施した電気機械器具や金属製の機器・設備を施設するとき、金属製部分の間、または金属製部分と建物の導電性部分の間に、50Vを超える接触電圧が生じないよう施設する
三第一号の場合に、建物の金属製部分と大地の間、または建物と隣接する建物の外壁の金属製部分の間に、50Vを超える接触電圧が生じないよう施設する(外壁に金属製部分が露出しないようにするなど、感電防止対策を施す場合を除く)
四第一号・第二号・第三号で接触電圧を推定する接地抵抗値は、実測値、または日本電気技術規格委員会が承認した「病院電気設備の安全基準」の「適用」の欄の要件による

第一号から第三号まではすべて、50Vを超える接触電圧が生じないことを求める条件です。 第三号には、外壁に金属製部分が露出しないように施設するなどの感電防止対策を施す場合は、この限りでないという除外があります。

抵抗値2Ω以下の鉄骨を使う場合(第2項)

大地との間の電気抵抗値が2Ω以下の値を保っている建物の鉄骨その他の金属体は、非接地式高圧電路に関する2種類の接地工事の接地極に使えます。第1項のように一部を埋設して等電位ボンディングを施す方法とは別の道で、抵抗値の維持が条件になります。

2Ω以下の鉄骨を接地極に使える接地工事(第18条第2項)
号接地工事
一非接地式高圧電路に施設する機械器具等に施すA種接地工事
二非接地式高圧電路と低圧電路を結合する変圧器に施すB種接地工事

使える接地工事は、この2つに限られます。 D種接地工事など、ほかの接地工事の接地極に2Ω以下の鉄骨を使えるかどうかは、この項からは読み取れません。

接地線の施設の読み替え(第3項)

第1項または第2項の方法でA種・B種接地工事を施設する場合、接地線は第17条第1項第三号の代わりに、第164条第1項の規定に準じて施設できます。第17条第1項第三号は、人が触れるおそれがある場所の接地極を地下75cm以上の深さに埋設することなどを定める規定です。 中性点などの電路そのものに接地を施せる場所は、解釈第19条が定めています。

接地線が準じる第164条第1項の号(第18条第3項)
接地極の使い方準じる第164条第1項の号
第1項の規定により施設する場合第二号および第三号
第2項の規定により施設する場合第一号から第三号まで

第164条第1項の各号の中身は、ケーブル工事の条文です。 支持点の間隔などは、ケーブル工事の支持点間隔の記事で整理しています。 A種からD種までの接地抵抗値と使い分けは、接地工事のA種・B種・C種・D種の記事を見てください。

この整理で言えないこと

公式窓口で確認する事項

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。 個別の施設の適否は、所轄の産業保安監督部や電気主任技術者などの専門家に確認してください。条文は経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」(第18条)です。

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次に知りたいこと:接地工事のA種・B種・C種・D種の違い、機械器具の金属製外箱の接地と省略できる場合(解釈第29条)、漏電遮断器を設置する電路の条件(解釈第36条)

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