電気設備の技術基準の解釈 第37条
避雷器を施設する箇所(受電電力500kW以上の引込口)
高圧架空電線路から受電する需要場所では、受電電力が500kW以上のとき、引込口またはその近くに避雷器を施設します。特別高圧架空電線路から受電する需要場所は、500kW未満でも施設の対象です。 避雷器には、A種接地工事を施します。
公開日: 2026-10-28 / 最終更新: 2026-10-28 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
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避雷器を施設する4つの箇所(第1項)
第37条第1項は、高圧と特別高圧の電路のうち、次の4つの箇所またはこれに近接する箇所に避雷器を施設するよう定めています。避雷器は、一般には雷などによる異常な電圧から電気設備を守るための装置とされています。
| 号 | 箇所 |
|---|---|
| 第一号 | 発電所、蓄電所、変電所またはこれに準ずる場所の架空電線の引込口(需要場所の引込口を除く)と引出口 |
| 第二号 | 架空電線路に接続する、第26条に規定する配電用変圧器の高圧側と特別高圧側 |
| 第三号 | 高圧架空電線路から電気の供給を受ける、受電電力が500kW以上の需要場所の引込口 |
| 第四号 | 特別高圧架空電線路から電気の供給を受ける需要場所の引込口 |
受電設備に関わるのは第三号と第四号
ビルや工場などの需要場所の受電設備に関わるのは第三号と第四号で、受電する電線路の電圧と受電電力で分かれます。第一号は、需要場所の引込口を除くと明記しています。
| 受電する電線路 | 受電電力 | 引込口の避雷器 |
|---|---|---|
| 高圧架空電線路 | 500kW以上 | 施設する(第三号) |
| 高圧架空電線路 | 500kW未満 | 第三号の対象ではない |
| 特別高圧架空電線路 | 規定なし(受電電力で分かれない) | 施設する(第四号) |
第三号は高圧架空電線路から受電する場合の決まりです。高圧の地中電線路から受電する需要場所は、この号の文言では対象に入りません。 受電設備の種類や高圧受電の区分は高圧受電と契約電力の目安で整理しています。
高圧の機械器具そのものの施設方法は、高圧の機械器具の施設方法と柵の高さ(解釈第21条)で確認できます。
施設しなくてよい場合(第2項)
第2項は、第1項各号の箇所に直接接続する電線が短い場合と、特別高圧電路で架空電線路の数が十分に多い場合に、第1項によらないことができると定めています。
- 第一号: 第1項各号に掲げる箇所に直接接続する電線が短い場合
- 第二号: 使用電圧が60,000Vを超える特別高圧電路で、同一の母線に常時接続されている架空電線路の数が、回線数7以下なら5以上、回線数8以上なら4以上の場合。同一支持物に2回線以上の架空電線があるときは、架空電線路の数を1として計算します
「短い」の長さは条文に数値がありません。個別の設備で例外に当たるかは、電気主任技術者や電力会社などの専門家に確認してください。
避雷器の接地(第3項)
高圧と特別高圧の電路に施設する避雷器には、A種接地工事を施します。例外があり、高圧架空電線路に施設する避雷器(第1項により施設するものを除く)は、民間規格 JESC E2018(2015)の「技術的規定」に従って接地工事を施す場合、接地抵抗値を第17条第1項第一号の値にしなくてもよいとされています。
A種接地工事の接地抵抗値などは、接地工事A種・B種・C種・D種の違いで確認できます。
この整理で言えないこと
- 個別の受電設備が第1項各号の箇所に当たるか、避雷器が必要か、例外に当たるかは判定しません。
- 避雷器の機種の選び方・設置位置・定格・点検方法は扱いません。
- 電気主任技術者の選任や保安規程など、自家用電気工作物の保安の決まりは自家用電気工作物の保安規程のガイドで確認してください。
- 解釈は改正されるため、最新の本文は経済産業省のページで確認してください。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。 個別の受電設備に避雷器が必要かは、所轄の産業保安監督部や電気主任技術者などの専門家に確認してください。条文は経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」(第37条)です。
まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。
次に知りたいこと:高圧受電設備の点検頻度、キュービクルの更新時期と手続き、省令と解釈の違い