電気設備の技術基準の解釈 第189条
遊戯用電車の電路は直流60V以下・交流40V以下(解釈第189条)
遊戯用電車に電気を供給する電路の使用電圧は、直流なら60V以下、交流なら40V以下です。遊園地の構内などで遊戯のために走らせる電車が対象で、接触電線はサードレール式にし、人が容易に立ち入らない場所に施設します。
公開日: 2026-10-25 / 最終更新: 2026-10-25 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
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遊戯用電車とは(第189条の対象)
遊戯用電車は、遊園地の構内などで遊戯のために施設するもので、人や物を別の場所へ運ぶことを主な目的としないものをいいます。第189条は、この電車の中の電路と、電車に電気を供給するための電気設備を対象にしています。
条文の見出しは「遊戯用電車の施設」で、省令の根拠として第5条、第56条第1項、第57条第1項・第2項、第59条第1項が示されています。 電気鉄道等は別の章(第6章、第201条以降)で定められており、第189条の対象ではありません。
| 号 | 対象 | 定める内容 |
|---|---|---|
| 第一号 | 遊戯用電車内の電路 | 触れにくい施設、昇圧用変圧器、絶縁抵抗(漏えい電流) |
| 第二号 | 電車に電気を供給する電路 | 使用電圧、変圧器、専用の開閉器、接触電線 |
| 第三号 | 接触電線とレール | 人が容易に立ち入らない場所に施設 |
| 第四号 | 電路の一部になるレール | ボンドによる電気的接続 |
| 第五号 | 変圧器・整流器等との接続線 | 簡易接触防護措置(ケーブル工事を除く) |
電気を供給する電路の条件(第二号)
遊戯用電車に電気を供給する電路の使用電圧は、直流なら60V以下、交流なら40V以下にします。この電圧にするための変圧器は絶縁変圧器で、1次側の使用電圧は300V以下です。
- イ: 使用電圧は、直流60V以下、交流40V以下。
- ロ: 電圧を変える変圧器は絶縁変圧器で、1次側の使用電圧は300V以下。
- ハ: 電路には専用の開閉器を施設する。
- ニ: 接触電線はサードレール式で、大地との間の絶縁抵抗は、レール延長1kmにつき漏えい電流が100mAを超えないように保つ。
接触電線とレールの施設(第二号ニ・第三号・第四号)
接触電線は、サードレール式で施設し、接触電線とレールは人が容易に立ち入らないように措置した場所に置きます。サードレール式は、一般に、走行用のレールとは別に電気を送るレールを並べる方式をいいます。
電路の一部としてレールを使う場合は、溶接(継目板の溶接を含む)による場合を除き、適当なボンドで電気的に接続します。 ボンドは、一般に、レールの継ぎ目をまたいで電気の通り道をつなぐ金属の線をいいます。
電車内の電路の条件(第一号)
電車内の電路は、取扱者以外の者が容易に触れるおそれがないように施設します。電車内に昇圧用の変圧器を置く場合は、絶縁変圧器で、2次側の使用電圧を150V以下にします。
電車内の電路と大地との間の絶縁抵抗は、使用電圧に対する漏えい電流が、電路につながる機器の定格電流の合計値の1/5,000を超えないように保ちます(第一号ハ)。
| 項目 | 電車内の電路(第一号) | 電気を供給する電路(第二号) |
|---|---|---|
| 使用電圧 | 昇圧用変圧器の2次側は150V以下 | 直流60V以下、交流40V以下 |
| 変圧器 | 昇圧用は絶縁変圧器 | 絶縁変圧器で、1次側は300V以下 |
| 絶縁の基準 | 漏えい電流が、接続機器の定格電流の合計値の1/5,000以下 | 接触電線の漏えい電流が、レール延長1kmにつき100mA以下 |
| その他 | 取扱者以外が容易に触れない施設 | 専用の開閉器を施設 |
変圧器・整流器との接続線(第五号)
変圧器や整流器とレール・接触電線をつなぐ電線、および接触電線どうしをつなぐ電線には、簡易接触防護措置を施します。ただし、ケーブル工事で施設する場合は除かれます。
簡易接触防護措置などの語の意味は電気設備の技術基準の省令と解釈で整理しています。 電圧の区分は低圧・高圧・特別高圧の電圧区分も参照してください。
この整理で言えないこと
- 個別のアトラクションが、この条文の「遊戯用電車」に当たるかどうかは判定しません。
- 電車の車両そのものの構造や、鉄道事業法・軌道法など、電気設備以外の法令の扱いは扱いません。
- 「容易に立ち入らないように措置した場所」「適当なボンド」の具体的な方法は、条文だけでは決まりません。
- この種の設備の工事に電気工事士の資格が要るかどうかは、電気工事士法で決まり、第189条では決まりません。
- 解釈は改正されるため、最新の本文は経済産業省のページで確認してください。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。 個別の施設の適否は、所轄の産業保安監督部や電気主任技術者などの専門家に確認してください。条文は経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」(第189条)です。
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