電気設備の技術基準の解釈 第229条

高圧連系時の保護リレーと自動解列の決まり(解釈第229条)

高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合は、異常を保護リレー等で検出して、分散型電源を自動的に解列する装置を施設します。検出する異常は、分散型電源の異常・故障、系統の短絡事故・地絡事故、単独運転の3つです。

公開日: 2026-10-25 / 最終更新: 2026-10-25 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26

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第229条が定めること

第229条は、全体を4つの号で構成し、異常の検出、再閉路時の解列、保護リレーの設置、解列の方法を定めています。条文の見出しは「高圧連系時の系統連系用保護装置」で、低圧の連系を扱う第227条に対応する、高圧の連系の規定です。

第229条の構成
号内容
第1号3つの異常を保護リレー等で検出し、分散型電源を自動的に解列する
第2号系統で再閉路が行われる場合は、再閉路時に分散型電源が解列されている
第3号229-1表の保護リレー等を、受電点その他故障の検出が可能な場所に設置し、設置相数は229-2表による
第4号受電用遮断器などで解列し、複数の相にリレーを置く場合はいずれかの相の異常検出で解列する

検出する3つの異常と保護リレーの種類

第1号が挙げる異常は、分散型電源の異常又は故障、連系している電力系統の短絡事故又は地絡事故、分散型電源の単独運転の3つです。229-1表は、この異常ごとに使う保護リレー等の種類を定めています。

229-1表で定める、検出する異常と保護リレー等の種類
検出する異常保護リレー等の種類
発電電圧異常上昇過電圧リレー
発電電圧異常低下不足電圧リレー
系統側短絡事故不足電圧リレー、短絡方向リレー
系統側地絡事故地絡過電圧リレー
単独運転周波数上昇リレー、周波数低下リレー、逆電力リレー、転送遮断装置又は単独運転検出装置

どのリレーが必要かは、逆変換装置を用いるか、逆潮流があるかで変わります。 備考では、逆潮流無しの場合でも、逆潮流有りの条件で保護リレー等を設置できるとされています。

リレーを省略できる場合と設置が必要な場合

229-1表の注記は、リレーを省略できる場合と、設置が必要になる場合を、リレーごとに定めています。主な注記は次のとおりです。

229-1表の主な注記
対象注記の内容
過電圧リレー・不足電圧リレー(発電電圧の異常)分散型電源自体の保護用に設置するリレーで検出し、保護できる場合は省略できる
周波数上昇リレー専用線と連系する場合は省略できる
不足電圧リレー(系統側短絡事故)逆変換装置を用いずに連系する場合のうち、誘導発電機を用いるときは設置する
短絡方向リレー同期発電機を用いる場合は設置する
転送遮断装置配電用変電所の遮断器の遮断信号を、電力保安通信線又は電気通信事業者の専用回線で伝送し、分散型電源を解列できるもの
単独運転検出装置能動的方式を1方式以上含み、必要な時間内の確実な検出、頻繁な不要解列を生じさせない検出感度、系統への影響が実態上問題とならない能動信号の3つを全て満たすもの

この表は注記の一部だけを抜き出したものです。 省略できる場合の全ての条件は、条文の229-1表の注記で確認してください。

再閉路時の解列

第2号は、一般送配電事業者又は配電事業者が運用する電力系統で再閉路が行われる場合に、再閉路の時点で分散型電源が系統から解列されていることを求めています。再閉路は、事故でいったん遮断した線路を再び送電することです。 再閉路時の事故を防ぐ装置は第224条が別に定めており、線路無電圧確認装置の記事で整理しています。

解列の方法

第4号イは、受電用遮断器、分散型電源の出力端に設置する遮断器又はこれと同等の機能を有する装置、分散型電源の連絡用遮断器、母線連絡用遮断器のいずれかで解列することを定めています。第4号ロは、複数の相に保護リレーを設置する場合、いずれかの相で異常を検出したら解列することを定めています。

第4号イで解列に使える遮断器
区分解列に使える遮断器
(イ)受電用遮断器
(ロ)分散型電源の出力端に設置する遮断器又はこれと同等の機能を有する装置
(ハ)分散型電源の連絡用遮断器
(ニ)母線連絡用遮断器

この整理で言えないこと

公式窓口で確認する事項

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。 個別の施設の適否は、所轄の産業保安監督部や電気主任技術者などの専門家に確認してください。条文は経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」(第229条)です。

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次に知りたいこと:高圧連系時の逆向きの潮流の決まり(解釈第228条)、低圧連系の保護装置と3極遮断器(解釈第226条・第227条)、逆潮流・単独運転・逆充電・自立運転の違い(解釈第220条)

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