電気設備の技術基準の解釈 第168条

高圧屋内配線の工事はがいし引きかケーブル(解釈第168条)

高圧屋内配線の工事方法は、がいし引き工事(乾燥した場所であって展開した場所に限る)とケーブル工事の2つです。がいし引き工事は電線の太さ・支持点間の距離・間隔に数値の条件があり、他の配線との離隔距離は原則15cm以上です。

公開日: 2026-10-25 / 最終更新: 2026-10-25 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26

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使える工事は2つだけ

第168条第1項は、高圧屋内配線を、がいし引き工事かケーブル工事のいずれかで施設すると定めています。高圧は、直流750V・交流600Vを超え7,000V以下の電圧です(区分は低圧・高圧・特別高圧の電圧区分の記事で整理しています)。 低圧屋内配線で使える金属管工事や合成樹脂管工事などは、高圧屋内配線の工事方法としては挙げられていません。

高圧屋内配線の工事方法(第168条第1項)
工事施設できる場所電線
がいし引き工事乾燥した場所であって展開した場所に限る高圧絶縁電線・特別高圧絶縁電線・引下げ用高圧絶縁電線(直径2.6mmの軟銅線と同等以上の強さ・太さ)
ケーブル工事条文は場所を限定していないケーブル(垂直につり下げる場合を除く)

がいし引き工事の条件

がいし引き工事の高圧屋内配線は、接触防護措置を施します。電線は直径2.6mmの軟銅線と同等以上のものを使い、支持点間は6m以下(造営材の面に沿う場合は2m以下)です。接触防護措置は、第1条で、屋内は床上2.3m以上で人が通る場所から手を伸ばしても触れない範囲に施設するか、さく・金属管などで接近を防ぐ措置とされています。

がいし引き工事による高圧屋内配線の条件(第168条第1項第二号)
項目条件
防護接触防護措置を施す
電線直径2.6mmの軟銅線と同等以上の強さ・太さの高圧絶縁電線、特別高圧絶縁電線、引下げ用高圧絶縁電線
支持点間の距離6m以下(造営材の面に沿って取り付ける場合は2m以下)
電線相互の間隔8cm以上
電線と造営材との離隔距離5cm以上
がいし絶縁性・難燃性・耐水性のあるもの
低圧屋内配線との区別容易に区別できるように施設する
造営材の貫通貫通部分の電線を、電線ごとに別個の難燃性・耐水性のある堅ろうな物で絶縁する

低圧のがいし引き工事は臨時配線の特例(第180条)のような期間限定の緩和がありますが、第168条にはそのような緩和は書かれていません。

ケーブル工事の条件と接地

ケーブル工事の高圧屋内配線は、ケーブルを使い、第164条第1項第二号・第三号に準じて施設します。金属製の防護装置などにはA種接地工事を施します。ただし、接触防護措置を施す場合はD種接地工事にできますが、金属製の防護で、防護する設備と電気的に接続するおそれがあるときは使えません。

他の配線・水管との離隔

高圧屋内配線が、低圧屋内電線・管灯回路の配線・弱電流電線等・水管・ガス管などと接近または交差するときは、離隔距離を15cm以上とするか、ケーブル工事なら隔壁などで隔てます。第2項は、この2つの方法のどちらかによると定めています。

他の屋内電線等との接近・交差(第168条第2項)
方法内容
離隔距離をとる15cm以上(がいし引き工事の低圧屋内電線が裸電線の場合は30cm以上)
ケーブル工事で隔てる次のいずれか。ケーブルと他の屋内電線等の間に耐火性のある堅ろうな隔壁を設ける/ケーブルを耐火性のある堅ろうな管に収める/他の高圧屋内配線の電線がケーブルである

相手は他の高圧屋内配線も含みます。この項でいう「他の屋内電線等」は、他の高圧屋内配線、低圧屋内電線、管灯回路の配線、弱電流電線等、水管、ガス管またはこれらに類するものです。

高圧の屋側配線・屋外配線

高圧屋側配線は第111条(第1項を除く)に準じ、高圧屋外配線は第120条から第130条の一部の規定に準じて施設します。高圧屋外配線のうち第188条に規定するものは、この対象に含まれません。

高圧屋側配線・屋外配線の準用規定(第168条第3項・第4項)
配線準じる条文
高圧屋側配線第111条(第1項を除く)
高圧屋外配線(第188条のものを除く)第120条から第125条まで、第127条から第130条まで(第128条第1項を除く)

準じる先の条文は、地中電線路、水上電線路、地上に施設する電線路、橋に施設する電線路などの施設方法を定めたものです。内容はこの記事では扱いません。 飛行場の滑走路灯などの配線は滑走路灯等の地中配線(第188条)で別に定められています。

この整理で言えないこと

公式窓口で確認する事項

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。 個別の施設の適否は、所轄の産業保安監督部や電気主任技術者などの専門家に確認してください。条文は経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」(第1条・第111条・第164条・第168条)です。

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次に知りたいこと:低圧・高圧・特別高圧の電圧区分、ケーブル工事の支持点間隔(解釈第164条)、一般用電気工作物と自家用電気工作物の違い

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