電気設備の技術基準の解釈 第186条
ネオン放電灯の施設の決まり(1,000V以下と超・解釈第186条)
ネオン放電灯は、管灯回路の使用電圧が1,000V以下か1,000V超かで第1項と第2項に分かれ、どちらも変圧器の外箱にD種接地工事を施します。1,000V以下では看板枠内に収め、電線の支持点間は1m以下、放電管の管極部分と看板枠・造営材の離隔は2cm以上です。
公開日: 2026-10-25 / 最終更新: 2026-10-25 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
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第186条が扱うネオン放電灯(1,000V以下と超の2区分)
第186条の「ネオン放電灯」は、放電管にネオン放電管を使う放電灯のことです。管灯回路(放電管に電気を送る回路)の使用電圧が1,000V以下なら第1項、1,000Vを超えるなら第2項で定めています。 ネオン放電管を使わない一般の放電灯は、前条の第185条で別に定められています。
| 項目 | 第1項(1,000V以下) | 第2項(1,000V超) |
|---|---|---|
| 施設場所 | 一部が開放された看板の枠内、または密閉された看板の枠内 | 簡易接触防護措置を施し、危険のおそれがないように施設 |
| 放電灯用変圧器 | ネオン変圧器、または条件を満たす蛍光灯用安定器(電気用品安全法の適用品) | 電気用品安全法の適用を受けるネオン変圧器 |
| 配線の電線 | けい光灯電線またはネオン電線 | がいし引き工事ではネオン電線 |
| 電線の支持点間 | 1m以下 | 1m以下(がいし引き工事の場合) |
| 変圧器の外箱の接地 | D種接地工事 | D種接地工事(ネオン変圧器の外箱) |
1,000V以下: 看板の枠内に施設する(第1項)
管灯回路の使用電圧が1,000V以下のネオン放電灯は、看板の枠内に、危険のおそれがないように施設します。看板は、一部が開放されたものか密閉されたものに限られ、開放部は看板を取り付ける造営材側の側面にあるものだけです。
- 第一号: 一部が開放された看板(開放部は造営材側の側面)の枠内、または密閉された看板の枠内に施設する。
- 第二号: 簡易接触防護措置を施す。
- 第三号: 屋内に施設する場合は、前条(第185条)第1項第一号の規定に準じる。
- 第八号: 放電管は看板枠・造営材と接触させず、放電管の管極部分と看板枠または造営材の離隔は2cm以上にする。
- 第十号: 湿気の多い場所や水気のある場所に施設する場合は、適当な防湿装置を施す。
1,000V以下: 変圧器と配線の決まり
放電灯用変圧器はネオン変圧器か、定格2次短絡電流が1回路あたり50mA以下で絶縁変圧器を使う蛍光灯用安定器に限られ、管灯回路の電線はけい光灯電線かネオン電線です。電線は看板枠内の側面または下面に取り付け、看板枠と直接接触させません。
| 項目 | 決まり |
|---|---|
| 放電灯用変圧器(第四号) | 電気用品安全法の適用を受けるネオン変圧器。または電気用品安全法の適用を受ける蛍光灯用安定器で、定格2次短絡電流が1回路あたり50mA以下・絶縁変圧器を使用・2次側に口出し線を有するもの |
| 電線の種類(第五号イ) | けい光灯電線またはネオン電線 |
| 電線の取付け(第五号ロ) | 看板枠内の側面または下面に取り付け、電線と看板枠が直接接触しないように施設 |
| 支持点間の距離(第五号ハ) | 1m以下 |
| 低圧配線の接近・交差(第五号ニ) | 第167条の規定に準じて施設 |
| 放電管の管極間を接続する部分(第六号) | 厚さ1mm以上のガラス管に収める(電線の長さが10cm以下は除く)。ガラス管の支持点間は0.5m以下。最も管端に近い支持点は管端から8cm以上12cm以下。ガラス管は看板枠内に堅ろうに取り付ける。この場合、第五号イからハの規定によらないことができる |
| 看板枠を貫通する部分(第七号) | 難燃性・耐水性のある堅ろうな絶縁管に収める |
| 接地(第九号) | 放電灯用変圧器の外箱と金属製の看板枠にD種接地工事 |
接地工事の種類の違いは接地工事A〜D種で整理しています。 LEDを使った看板の工事区分はLED看板の取付けと登録の要否を参照してください。
1,000V超: 変圧器・がいし引き・離隔(第2項)
管灯回路の使用電圧が1,000Vを超えるネオン放電灯は、変圧器をネオン変圧器に限り、展開した場所か点検できる隠ぺい場所で配線します。がいし引き工事では電線はネオン電線を使い、電線相互の間隔は6cm以上、造営材との離隔は使用電圧と場所で変わります。
| 施設場所の区分 | 使用電圧の区分 | 離隔距離 |
|---|---|---|
| 展開した場所 | 6,000V以下 | 2cm以上 |
| 6,000V超9,000V以下 | 3cm以上 | |
| 9,000V超 | 4cm以上 | |
| 点検できる隠ぺい場所 | - | 6cm以上 |
- 電線相互の間隔は6cm以上、支持点間の距離は1m以下にする。
- がいしは、絶縁性・難燃性・耐水性のあるものにする。
- ネオン変圧器の外箱にはD種接地工事を施す。
- ネオン変圧器の2次側電路を接地する場合は、地絡時に自動的に電路を遮断する装置を施設し、接地線には引張強さ0.39kN以上の容易に腐食し難い金属線、または直径1.6mm以上の軟銅線を使う。
- 湿気の多い場所や水気のある場所では、適当な防湿装置を施す。
管極間を接続する部分などは、ガラス管に収めれば一部の規定によらないことができます。 この緩和の条件(厚さ1mm以上、支持点間50cm以下など)は第2項第四号ハにあり、細目は条文で確認してください。
300V超のネオン放電灯を施設できない場所(第3項)
管灯回路の使用電圧が300Vを超えるネオン放電灯は、省令第70条と解釈第175条から第178条までに規定する場所に施設できません。粉じんの多い場所や可燃性ガスのある場所などを定めた条文が対象で、該当する場所かどうかは各条の本文で確認します。
関連する場所の条文は、粉じんの多い場所の施設(解釈第175条)と可燃性ガスのある場所の施設(解釈第176条)で整理しています。
この整理で言えないこと
- 個別の看板が、第1項の看板の枠内の条件を満たすかどうかは判定しません。
- 第186条が準用する第185条第1項第一号、第167条の本文は、数値を含めて条文で確認する必要があります。
- ネオン放電灯の工事を、電気工事士の資格なしにできるかどうかは、電気工事士法で決まり、第186条では決まりません。
- 第2項の屋内施設の準用、造営材を貫通する部分の絶縁管、電線の取付け位置の例外などの細目は、表に含めていません。
- 製品が電気用品安全法の適用品かどうかは、製造者の表示や仕様書の確認が必要で、本記事では判断できません。
- 解釈は改正されるため、最新の本文は経済産業省のページで確認してください。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。 個別の施設の適否は、所轄の産業保安監督部や電気主任技術者などの専門家に確認してください。条文は経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」(第186条)です。
まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。
次に知りたいこと:交通信号灯回路の施設(解釈第184条)、水中照明灯の施設(解釈第187条)、電気設備の技術基準の省令と解釈