電気設備の技術基準の解釈 第191条
電気集じん装置は原則屋内・立入防止の措置(解釈第191条)
使用電圧が特別高圧の電気集じん装置や静電塗装装置などは、変圧器の1次側に開閉器を設け、取扱者以外が立ち入れない場所に施設します。変圧器から整流器、整流器から装置までの電線は原則としてケーブルにし、残留電荷で危険があるときは放電装置を設けます。
公開日: 2026-10-25 / 最終更新: 2026-10-25 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
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第191条の対象装置と項・号の構成
第191条の対象は、使用電圧が特別高圧の電気集じん応用装置と、これに電気を供給する設備です。電気集じん応用装置には、電気集じん装置、静電塗装装置、電気脱水装置、電気選別装置などが含まれます。
条文の見出しは「電気集じん装置等の施設」で、省令の根拠として第56条第1項、第57条第1項、第59条第1項、第60条、第69条、第72条が示されています。 特別高圧の電気で充電する部分が装置の外箱の外に出ないものは、対象から除かれます。
| 項・号 | 対象 | 定める内容 |
|---|---|---|
| 第1項第一号 | 変圧器の1次側電路 | 変圧器に近く、容易に開閉できる箇所に開閉器を施設 |
| 第1項第二号 | 変圧器・整流器・特別高圧設備・装置 | 取扱者以外が立ち入れない場所に施設(例外あり) |
| 第1項第三号 | 供給用の変圧器 | 第16条第1項に適合するもの |
| 第1項第四号 | 変圧器から整流器、整流器から装置までの電線 | ケーブル、防護装置、A種接地工事 |
| 第1項第五号 | 変圧器の2次側電路 | 残留電荷で危険があるときは放電装置を設ける |
| 第1項第六号 | 装置と供給設備の場所 | 屋内に施設(例外あり) |
| 第1項第七号 | 静電塗装装置と供給電線 | 第176条の場所では着火のおそれがないように施設 |
| 第1項第八号 | 移動電線 | 充電部分に人が触れても危険がない装置の附属品に限る |
| 第2項 | 石油精製用不純物除去装置 | 第176条の場所に施設する場合の追加条件 |
開閉器と立入防止(第一号・第二号)
電気集じん応用装置に電気を供給する変圧器の1次側電路には、変圧器に近く、容易に開閉できる箇所に開閉器を施設します。変圧器、整流器、これに附属する特別高圧の電気設備、電気集じん応用装置は、取扱者以外の者が立ち入れないように措置した場所に施設します。
- 第一号: 変圧器の1次側電路に、変圧器に近く、容易に開閉できる箇所の開閉器があること。
- 第二号: 変圧器、整流器、特別高圧の電気設備、装置が、取扱者以外の立入りを防ぐ場所にあること。
- 第二号ただし書: 充電部分に人が触れても危険を及ぼすおそれがない装置は、立入防止の措置が要りません。
変圧器・整流器・装置の間の電線(第三号〜第五号)
供給用の変圧器は第16条第1項に適合するものにし、変圧器から整流器、整流器から装置までの電線は、原則としてケーブルにします。取扱者以外が立ち入れない場所に施設する場合は、第四号の電線の規定は適用されません。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 電線の種類(第四号イ) | ケーブルであること |
| 防護(第四号ロ) | 損傷を受けるおそれがある場所に施設する場合は、適当な防護装置を施す |
| 接地(第四号ハ) | ケーブルを収める防護装置の金属製部分と、防食ケーブル以外のケーブルの被覆に使う金属体にA種接地工事。接触防護措置を施す場合はD種接地工事によることができる |
| 残留電荷(第五号) | 残留電荷により人に危険を及ぼすおそれがある場合は、変圧器の2次側電路に残留電荷を放電する装置を設ける |
接地工事の種類は接地工事のA種からD種で整理しています。
屋内施設の原則と例外(第六号)
電気集じん応用装置とこれに特別高圧の電気を供給する設備は、屋内に施設するのが原則です。例外は、使用電圧が特別高圧の電気集じん装置と、整流器から電気集じん装置に至る電線を、次の条件で施設する場合です。
- イ: 電気集じん装置の充電部分に、接触防護措置を施すこと。
- ロ(イ): 屋側に施設する電線は、第四号ハ(ただし書を除く)に準じてA種接地工事を施すこと。
- ロ(ロ): 屋外の地中は第120条と第123条、地上は第128条、電線路専用の橋は第130条に準じて施設すること。
例外の対象は電気集じん装置とその整流器からの電線に限られ、静電塗装装置などの他の装置は、この例外の対象に含まれません。
静電塗装装置と移動電線(第七号・第八号)
静電塗装装置とその電線を第176条の場所に施設するときは、可燃性ガス等に着火するおそれがないように施設します。具体的には、着火するおそれがある火花やアークを発するおそれがないこと、または可燃性ガス等に触れる部分の温度が発火点以上に上昇するおそれがないことが条件です。 第176条の場所の決まりは可燃性ガスのある場所の電気設備(解釈第176条)で整理しています。
移動電線は、充電部分に人が触れても危険を及ぼすおそれがない電気集じん応用装置に附属するものに限られます。 それ以外の装置は、この条では移動電線を使えません。
石油精製用不純物除去装置(第2項)
石油精製の設備で燃料油中の不純物を高電圧で帯電させて除去する装置を第176条の場所に施設する場合は、第1項に準じたうえで、次の4つの条件を満たします。第1項のうち、第四号ハ・第七号・第八号は準用から除かれています。
- 第一号: 第176条第1項と第191条第1項(第四号ハ、第七号、第八号を除く)に準じ、危険のおそれがないように施設すること。
- 第二号: ケーブルを収める防護装置の金属製部分、金属製の電線接続箱、ケーブルの被覆に使う金属体、電気機械器具の金属製外箱にA種接地工事を施すこと。
- 第三号: 充電部分は、燃料油の槽内の液相部から露出するおそれがないように施設すること。
- 第四号: 供給する変圧器の1次側電路に、専用の過電流遮断器を施設すること。
この整理で言えないこと
- 個別の装置が「電気集じん応用装置」に当たるか、充電部分が外箱の外に出るかは判定しません。
- 「取扱者以外が立ち入れない措置」や「危険を及ぼすおそれがない」と言える具体的な構造は、条文からは読み取れません。
- 第16条、第120条、第123条、第128条、第130条の本文は、数値を含めて条文で確認する必要があります。
- この種の設備の工事に電気工事士の資格が要るかどうかは、電気工事士法で決まり、第191条では決まりません。
- 特別高圧の設備を持つ事業場の保安体制(主任技術者の選任など)は、電気事業法の別の定めで、第191条では決まりません。
- 解釈は改正されるため、最新の本文は経済産業省のページで確認してください。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。 個別の施設の適否は、所轄の産業保安監督部や電気主任技術者などの専門家に確認してください。条文は経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」(第191条)です。
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次に知りたいこと:アーク溶接装置の施設(解釈第190条)、電撃殺虫器の施設(解釈第193条)、低圧・高圧・特別高圧の区分